全豪ドローのミステリー

オーストラリアンオープンでドローに関して不思議なことが2件起こりました。

この二つのミステリーをご紹介します。

エントリーリストに入っていながら予選からエントリーしたマリッセ

まずtennisnakama.comのメニュー『トーナメント』の『オーストラリアンオープン』をクリックしてください。ここにエントリーリストを掲載していますが、ザヴィエール・マリッセ Xavier Malisse はランキングから言えば問題なくエントリーできる選手ですが、リストではOUTとなっています。

その彼が予選に出場して本戦エントリーを果たしました。一体これはどういうこと?

マリッセはドラッグテストのルールにあるWhereaboutsの義務を怠った罰として、一年の出場停止の処分をITFから受けていたのです。この Whereaboutsはドラッグテストのために、毎日の居所を3ヶ月前にドラッグエージェントに連絡しなければならないという大変厳しいルールで、ナダルやマリーが不満を表明している悪名高いルールです。

連絡するのを忘れたマリッセは一年の出場停止という厳しい処分に対して抗議を行い、12月16日に処分が解除されましたが、エントリーの締め切りは12月7日で時すでに遅し。彼は正式にエントリーリストから外れてOUTとなってしまっているために、予選からトライするという結果になりました。

それにしても、休暇中も毎日の居所を知らせる義務は過酷。毎日テニスのことを頭に入れておかなければならず休暇にならない、と選手たちには評判の悪いルールですが、本当にこれでは休暇になりませんね。

ラッキールーザーのミステリー

2009年のAPTのルールでは、ラッキールーザーとは予選決勝で敗退した選手の中でベストランキングの選手に与えられるとありますが、今年の全豪オープンでは、予選決勝で負けた選手の中で第3位のシード24のILHANにLLが与えられました。

今年はシモンが怪我で欠場となりましたので、その替わりにラッキールーザーがエントリーできることになったのですが、一体これはどういうこと?

予選決勝の結果です。

MALISSE [1] def DE VOEST

EBDEN def PRZYSIEZNY

ZEMLJA [32] def DARCIS [3]

VEIC def VENTURA [4]

SORENSEN def KING-TURNER

RUFIN def BAUTISTA-AGUT

HOCEVAR def NILAND

YOUNG def SUZUKI

(残念ながら鈴木選手はヤングに決勝で 7-6(0) 7-6(2)の接戦で敗れてしまいました。)

MARCHENKO [9] def MILLMAN

SERGEYEV def BOGOMOLOV JR

ANDERSON [21] def DEVVARMAN [27]

DODIG def SIRIANNI

GUEZ [14] def ROGER-VASSELIN [25]

KOUBEK [15] def SWEETING

KINDLMANN def ILHAN [24]

予選決勝で勝った16名が本戦エントリーを果たす訳ですが、敗者の中でベストランキングと言えば、シード3の DARCIS [3] です。どうして彼がLLをもらわないでシード24の ILHAN [24]がもらったのか? ILHANはランキングから言えば、敗者の中ではベスト3にあたります。

ITFのルールブックのラッキールーザーの項をみれば、LLはベストのランキングに選手に与えられるのではなくて、予選決勝敗者のベスト4の中からコンピューターがランダムに選ぶとあります。

これは多分今年改正されたルールだと思いますが、今まで問題になっていたLLの選択方法が改革されたルールのようです。

つまり敗者の中でベストランキングの選手がLLでエントリーできるとなれば、過去において不正な取引が行われていたことがあり、これを防ぐために改正したものと思われます。

本戦エントリーするだけで、初戦で負けても$19400 (約176万円)の高額が入ってきますのでいろんなことが行われる下地はあるようですね。

コンピューターで選ばれてラッキールーザーになった ILHAN選手は、文字通りラッキーな敗者となりました。

6 Comments

  1. 美咲さん
    大変お手数をおかけしました。詳しく調査していただき感謝しています。どうもこのラッキールーザーはGSでは2009年の全豪から改正になったようですね。

    そういえばGSはGSだけに適用されるルールがいろいろありますので、きっとまずGSで改正したのでしょうね。

    今年のATPルールを調べましたら、LLのルールは前年度と変わっておらず、ランキングのベストの選手となっていて、ベスト4ではありませんでした。ですからこのベスト4の(ただし3名以上のLLの場合はベスト5となりますが)ルールはGS以外では適用されないのかもしれません。

    『とてもラッキーなラッキールーザー』でこのLLのシステムをシドニー大会の例をとって書いていますが、この大会では記事のアップの翌日にもう一人の棄権者が出て、結局LLは二人になりました。もう一人のLLはデント。彼は予選決勝で敗れた選手の中では2番目のランキングの選手でした。予選のドローはこちらをご覧ください。http://www.scribd.com/doc/25402922/Sydney-Qualifying-Draw

  2. tennisnakamaさん、こんにちは。
    お尋ねの件ですが、昨年の全豪で今年と同じようにLLが敗者の最高位シードではありませんでした。まずMTFのリンクで本戦ドローを見てください。
    http://www.menstennisforums.com/showthread.php?t=136276
    予選通過者とLLには下線が引いてあります。
    昨年はLLスポットが2つあり、以前のルールだと第9シードのVenturaと第12シードのDelicが本戦入りするはずですが、実際にはDelicと第14シードのDancevicが入っています。
    そしてさらに次のリンクの#24のコメントにルール改正について書かれてあります。
    http://www.menstennisforums.com/showthread.php?t=136124&page=2
    ただしこのルール改正はGS(のみ?)に適用されると書いてありますので、他のATP大会ではどうなのかはわかりません。
    こんな情報でお役に立つでしょうか。

  3. 美咲さん
    2009年のATPのルールブックに決勝敗者の中でベストランキングの選手と明記してあり、その通りのことが行われていると思っていましたが。

    そうでないケースが昨年にあったということですが、そのケースを教えていただけるでしょうか。

    他のアメリカのサイトでもこのLLの選出が話題になっていますので、ケーススタディーをしたいと思います。

  4. tennisnakamaさんこんばんは。

    ラッキールーザーのルール改正は昨年からすでに行われていましたよ。
    おっしゃるように敗者のベストランキングにLLが与えられると決まっていると、対戦相手が仲のいい選手の場合にわざと負けるなどの不正があると思われるからだそうです。
    ラッキーなルーザーなのですから、今のルールが本当の意味でのLLになりますね。

    マリッセ同様女子のウィックマイヤーもランキング16位なのに同じ理由で予選からになってしまい気の毒です。彼女の場合は本来シード選手なのですから、クオリーとしてドローに入られると他のシード選手にも影響がありそうです。

  5. 圭ちゃんママさん
    お久しぶりです。圭ちゃんはホノルルチャレンジャーが初出場ですが、ストリーミングでひょっとしたら観れるかもしれませんね。ときどきチャレンジャーレベルもやってますので。1月25日のストリーミングに注意していてくださいね。

  6. 明けましておめでとうございます。(今頃なんですが…)
    またコメント欄が復活して嬉しい限りです。テニママさんの情熱にいつも感謝してます。
    圭ちゃん久しぶりにテレビで見られるかと思っていたのですがAO
    は無理だったのですね…ちょっとがっかりですが、私の大好きなエナンがまた復活してくれてホントに嬉しいです。
    しかしドロー見たら何?これって驚きました。キムと同じワクのなか。
    いくらエナンがWCでも過去の実績を見ればわかるでしょうに。
    ブリスベンでの決勝がAOの決勝だと思えばいいんでしょうか?!あの壮絶な戦い ストリーミングで見ました(12月に自分専用のノートパソコン買いました!買ってよかった…)
    もうホントにW姉妹引退して下さい。見たくないんです。あなたたちのテニス。
    RGではエナンが第一シードになりますように。

    明日から忙しい生活になります。寒さ厳しいおり風邪など引かぬように、そしていろんなテニス情報教えて下さい。

Comments are closed.