ジュニア・デ杯で日本が初優勝

グランドスラムにもジュニアがありますが、なんと日本が10月3日のジュニアデ杯 Junior Davis Cup 決勝でカナダを破り、ワールドチャンピオンになりました!

日本ジュニアチームが楽天ジャパンに呼ばれて、ソンブレロを被って登場。(この写真はかおりさんからいただいたものです。)最初彼らの写真をみたときは、なんでメキシコ人が登場するの?と不思議でしたが、日本ジュニアチームは、メキシコのSan Luis Potosiで行われたジュニアデ杯戦を記念したもの。

「男子テニスの16歳以下の国別対抗戦ジュニア・デ杯は3日、メキシコで決勝を行い、日本はカナダを2−0で下し、初優勝した。日本は河内一真(兵庫・相生学院高)内田海智(大阪・大産大付高)守谷総一郎(桜田ク)の3人で勝ち上がり、決勝は河内と内田がストレート勝ちした。(共同)」

せいぜい日本のニュースはこの程度の報道で終わっています。こういうニュースはもっと詳しく大きく報道してほしいですね。

そこで詳しく試合の状況を知りたいので、世界のメディアをリサーチしてみました。しかしジュニアデ杯の情報が少ないので苦労しましたが、分かる範囲でお伝えしたいと思います。

Junior Davis CupとはITF(International Tennis Federation)のジュニア部門に属して行われる16才以下のトーナメントで、女子のJunior Fed Cupと共に毎年行われています 。フォーマットは、2シングルスと1ダブルス。シニアのデ杯はBest of Five Formatですが、ジュニアはBest of Three Format。しかも2試合先取した方が勝ちとなります。

日本はカナダと決勝戦を戦いましたが、シングルスの河内くんと内田くんがシングルスで勝利をおさめたため、2−0で優勝が決定。ストレート勝ちでダブルスは行われませんでした。

ジュニアデ杯は16才以下という若い年齢にも拘らず、18才以下の国際トーナメントで活躍する選手が多く、後にグランドスラムのチャンピオンなった選手が多く出場しています。

過去の出場選手の中には、ジム・クーリエ、マイケル・チャン、ゴラン・イヴァニセヴィッチ、クィルテン、サフィン、フェデラー、ヒューイット、ロディック、ナダルなどがおります。

デ杯のように各地域に分かれて予選が行われるようで、日本はマレーシアで4月に行われた予選を通過しファイナリストに。

ファイナリストのアルゼンチン、オーストラリア、ブラジル、カナダ、チリ、中国、チェコ、フランス、イギリス、インド、日本、ラトヴィア、メキシコ、ロシア、セルビア、南アの16カ国がメキシコに集まって、9月28日〜10月3日のジュニアデ杯戦が行われました。

予想では、ヨーロッパ地区で優勝したフランスが最有力候補。フランスは世界ランキング27位の Mathias Bourgueと、91位の Gregoire Barrereの二人をメンバーとし、この二人だけがジュニアワールドランキングのトップ100の選手ですので、優勝間違いなし、と予想されていたのですが・・・

アメリカの姿が見えないのは、北アメリカ地区でカナダに敗退してしまったからですが、この強豪カナダを決勝で打ち下したのがアジア地区で優勝した日本です。

http://www.daviscup.com/news/newsarticle.asp?articleid=17411

日本 def カナダ:2−0

Kazuma Kawachi 河内一真 def Edward Nguyen: 7-6(4) 6-1

最初の試合の第1セットはブレークが繰り返される、予想のつかないゲーム展開となりましたが、タイブレークで破った河内くん(15才 231位)は勢いを増して、 第2セットは一方的にNguyenを攻撃して圧勝となりました。

Kaichi Uchida 内田海智 def Filip Peliwo: 6-2 6-3

第2試合の Peliwoは、今週無敗の内田くん(16才 175位)を破らなければならずかなり緊張気味。しかし第1ポイントをエースでとるなど、攻撃的なプレーを展開しようとしましたが、プレッシャーを追い払うことができず、第1ゲームをブレークされてしまいました。それ以後もリズムをつかむことができず0−5のピンチに立たされ、挽回はしたものの第1セットは2−6で敗北。

第2セットはそれでも3−1とブレークしてリードした Peliwoでしたが、そこまでが限界。内田くんはギアアップして、ゲームを落とすことなく6−3で快勝。

「日本史上初の16才以下の部門で世界のチャンピオンになれたことは本当に嬉しい。シングルスで1試合勝つことができれば、ダブルスでは自信があったので、河内はプレッシャーが少なかった。」と余裕の岩本監督。

日本のテニスの将来が明るくなりました!河内くん、内田くん、守屋くん、優勝おめでとう!

(追記)

しかしこれだけ強い日本がなぜシニアでは、ワールドグループにも入れない?

ジュニアがシニアで伸びない問題は「コーチングの問題が大きく影響している」と指摘した記事がありましたので、その記事を紹介しつつ、今後の日本テニスの歩みについて、近い将来記事にしてみたいと思っています。

6 Comments

  1. tennis nakamaさん 写真をお送りした翌日には詳細な記事にしてくださり感謝感激です。若手がどんどん出てくると、応援のし甲斐もあります。今回の楽天オープンでは、たくさんの日本人若手選手の名前をインプットできたことも収穫でした。

  2. 初めてコメントさせていただきます!

    5日、7日と有明に行き、現場に居合わせました。
    ラファの試合の後でしたので、平日でしたが沢山の方が拍手を送ることが出来ました!
    監督さんのお話では、決勝の会場の標高が高かったので、早めに現地に入って慣れることが出来たのが良かったとのことでした。
    チームの子達はそれぞれに頼もしい目標を語ってくれましたヨ。

    7日は、3階席までほとんど埋まっていました。
    松岡修造さんが試合の合間にでてきては、色々お話してくれるのがなかなか楽しいのですが、今回、学校帰りや、お休みしてきている子供が沢山いるそうです。
    「キミは今日何を得た!?」と学生の男の子に熱血キャラでマイクを渡して語りかけていました。
    大人の方も、北海道や関西、遠くから遠征されてる方に沢山お会いしました!

    はじめてのテニス観戦でしたが、会場で応援する楽しみを覚えました!
    ラファの試合前の練習もほんの数メートルの所で見ることが出来、これはテレビでは伝わらないものを感じることが出来たと思いました。
    今日ラファと対戦のツルスノフ選手は 修造さんが「サイン好き」と紹介していましたが、実際、気さくにサインをくれました!!
    勇気をだして1人で有明に行ってよかったです。

  3. このニュースは紛れもなく、日本テニス界の大快挙であります!私も胸が熱くなりました(T0T)

    この世代がシニアになった時に日本が果たして頂点に立てるか…永遠の課題ではないかと思います。私もこのテーマはいずれ記事にしてみたいと思います。

    やはり問題は「この先のコーチング」ですね。世界一は初ですが、今までもジュニアでは世界のトップクラスの成果を上げた事は度々あったはずです(大阪スーパージュニア優勝など)。
    アラサー・アラフォー世代が現場で活躍しています。この世代(私はアラフォー:around40世代です=3)の日本の指導者は十分なインフォメーションを持っているはずです。過去の失敗例(語弊があれば失礼をお詫びします…)を活かして、この世代を何としてもトップへと導いてほしいと切に願います。今こそ、ナショナルの存在意義(今のところ私はその手腕には懐疑的です)を示してほしいですね。

    予算は割けるだけ割いても問題ないと思います!同世代も(次の世代も)刺激を受けて、追いつけ追い越せで大きな夢を持ってチャレンジして欲しいですね!
    そう、「You can do it!」だと思います!

  4. カラス店長さん1万時間ですか。
    毎日3時間練習するとして10年近くはかかるわけですね。
    天才となるためのとなっていますが、かなりの素質が有っての上と考えると、凡人ならまたその何倍かが必要となるってことでしょうか。

    日本では子供の学習能力も落ちていると言われていますが、基礎を学ばせる間は反復させる事が重要という事ですよね。
    「質」を重視するのはその後で、やはりなんでも基礎が一番大切ですね。
    この前、分数の計算が出来る(出来ない)大学生の割合というのを見ました。この時はサンプル数も少ないし、極端な例かもしれませんが半数でした。某超有名私立大学の現役のお嬢さんたちも出来なかったのにはアングリでした。

    またまた話題から外れてしまいましたが、このジュニアの子たちに充分なチャンスを与えてほしいですね。

  5. 日本のジュニアが優勝していたんですね・・・知りませんでした。
    相変わらず広範囲な情報提供ありがとうございます。

    お返しとして?私の本職の方からも興味のある一節を紹介させて頂きます・
    【天才! 成功する人々の法則】(マルコム・グラッドウェル著)では、天才となるためのトレーニング量は最低でも1万時間と分析されています。

    これを読んだ瞬間に、ハッと思うところがありました。
    プロになってから、プロになる直前で一番の練習量(1万時間を超える)をこなしている国はあるだろうか?そういった国は強いはず・・・・
    当然、tennisnakamaさんも指摘しています、怪我の少ないクレーコートのあるスペインですよね。

    日本では最近の傾向で質が重視されていますが、量も大切なのではと感じました。
    しかし、日本でコートを抑え続けるのは非常に大変です。
    「もっと練習がしたい」というジュニアを家に帰すのは私も勿体ない気がしますが、現状の日本では・・・

    最後は違うところに話が進んでしまいましたが、次の記事の参考にして頂けたら幸いです。
    失礼します。

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