久しぶりに全豪オープンの優勝の予想Pollを行いたいと思います。今週ソダリンが4位にあがり、ナダル、フェデラー、ジョコヴィッチ、ソダリン、マリーのトップ5の選手の優勝の可能性が高くなってきました。
そこで右のサイドバーに『全豪オープンの優勝は?』のPollを設けましたので、ふるってご参加ください。
トップ5のなかでも、デ杯でセルビアを優勝に導いたジョコヴィッチや、ブリスベンで先週優勝したソダリンはなかなか有望ですが、グランドスラムは別もの。ナダルのコンディションが気になりますが、絶好調のフェデラーと、GS4連勝の偉業を目指すナダルのドリーム決勝戦になると思います。またエピック戦が観戦できるような予感がしています。
ドーハでは流感を押しながらそれでもSFまで進出して根性で戦ったナダルは、最後には力尽き果てダヴィデンコに完敗してしまいました。それでもダブルスは優勝してしまう勝利への信念をみせてくれたナダルでしたが、問題は病あがりのコンディションをいかに決勝までにベストにもっていけるか。前半のドローが厳しければ後半で息切れしてしまう可能性あり。
全豪のサーフェスはハードコートですが、全米よりも遅いサーフェス。しかし全米で優勝したナダルにとっては、今やサーフェスの違いはあまり問題でなくなったことは確かで、昨年のGS3タイトルが示すように彼のテニスがますます進化しています。
進化の中で特筆したいのは、ディープショットが打てるようになったこと。最近のナダルのゲームが短縮されてきたのは、このディープショットが打てるようになったことが大きな原因だと思います。相変わらずの激しいスピンボールは変わりませんが、ベースライン近くに落ちるディープショットは、オンザライズでカウンターするのは至難の技で、相手が下がってディフェンスにならざるを得ず、ナダルが攻撃しやすくなりました。 ナダルの球はフラットに変わったと誤解されがちですが、基本はあくまでも今まで通りの激スピンボール。フラットはFHのダウン・ザ・ラインと、BHのクロスに主に使用しています。
しかしこのディープショットが打てなければ、主導権をとるのはむずかしく長いラリーとなり、ショートボールを打ってしまえばウィナーをとられてしまいます。勝敗はこのディイープショットをいかに打ち続けることができるかにかかっていると思います。ナダルは緊張するとスピン過多のショートボールを打ちがちになりますので、問題はいかにリラックスできるか。
次にバックハンドの向上です。今まではバックハンドを武器としてあまり使わずフォアハンドに回り込んでいたため、オープンスペースができてしまっていましたが、バックハンドのクロスコートの向上で、フラットでウィナーが打てるようになったため(まるで爆弾のようなショットで、ツアーではベストだとおもいます)、球を追う距離が減り、疲労度も減り、しかもショットのコンビネーションが増えました。このバックハンドは要マークです。
サーヴの向上も目をみはるものがありますが、まだまだ上達できる余裕がありとみています。
その他にも細かく言えばきりのないナダルの進化ですが、彼がすばらしいのは、自分のテニスの変化を恐れず、絶えず向上しようとする努力です。進化のためには一時的な後退を恐れない。このスピリットがあるかぎり、ナダルはますます強くなっていくと思います。
フェデラーに対しては、今まで通りバックハンド攻めを中心とした作戦でくると思います。チャリティーマッチでみたナダルのテニスは、フェデラーに攻撃させないテニスで、フェデラーよりも先にアグレッシヴなショットメイキングを行っていました。1stサーヴの威力を増し、ディープなストロークが打てればナダルの勝利。この二つが打てなければフェデラーの勝利。
ドーハで優勝したフェデラーは彼自身も言っているようにパーフェクトなプレーでした。29才という年齢がいつも引き合いに出されますが、今日の29才と10年前の29才とははるかにフィジカルのコンディションが違ってきています。ユビチッチ(31才)が昨年インディアンウェルズで優勝したときに、フィットネスの重要性を強調していましたが、「今までの2時間のフィジカルトレーニング、4時間のテニスをしていたのを逆にして、4時間のフィジガル、2時間のテニスにしたのが効果があった。」の言葉が印象に残っています。
チェンナイで決勝まで残ったマリースも30才。真剣にフィジカルトレーニングをやった成果と言われていますが、才能があるのになかなか目が出せなかった遅咲き選手の一人でした。
アガシは猛烈なフィジカルトレーニングを重ねて、33才になって再びNo.1に返り咲いています。当時と今とでは選手層が違うと言ってしまえばそれまでですが、彼は36才になってもトップ30にランキングするほど衰えをみせない選手でした。結局はアガシは腰の痛みが激しくて引退してしまいましたが、彼が実証するように、30才台でも健康であれば、まだまだ20代の選手と対抗できる体力を持ち続けることは可能で、衰えはむしろメンタル的なもの(バーンアウト)や怪我に原因していると思います。
ドーハ決勝で負けたダヴィデンコが、「フェデラーは速すぎて全く勝ち目がなかった」と絶賛していましたが、彼のスピードと体力は25才の選手に負けないトップコンディションだといっても過言ではないと思います。
アナコーンがコーチになってから、フェデラーのテニスに自信がでてきました。精度のあるショットを生むことができるのもこの自信が支えとなっていて、自分らしい先取攻撃のアグレッシヴなテニスを伸び伸びと展開できるようになってきています。恐ろしいことに、ますます強くなりましたね。
ナダルがよく狙う高く跳ね上がるバックハンド側へのショットも、最近のフェデラーはディフェンシヴなカウンターではなく、攻撃力をもったバックハンドでカウンターできるようになっています。こうなるともう弱点なしですね。しかもサーヴィスリターンを今までのようにチップリターンするのではなく、アグレッシヴにウィナーをねらったリターンをするようになり、プレッシャーの高いリターンゲームとなっています。
フェデラーは完結したプレーヤーですので、今後の課題は自分の豊富なショットに磨きをかけること、そしてメンタルでは心の平静を保つことの2点がキーとなると思います。
今のナダルを破るには、彼から時間を奪い取り、リズムを崩すしか方法がないと言われていますが、フェデラーがオンザライズでアグレッシヴに攻め続ければナダルは苦戦します。しかしアグレッシヴなショットには当然エラーも増えてきますので、フェデラーはトップコンディションで、エラーのないスーパーショットを打ち続けなければならず、メンタル面で疲れがみえて一瞬フォーカスが途切れてしまう可能性があります。
ではここでナダル vs フェデラーのドリームマッチの予想を行いたいと思います。
トロフィーをさらうのは、No.17のGSタイトルを狙うフェデラーなのか? それともオープン時代以来、1969年のロッド・レイヴァーに続いて二人目のカレンダーイヤー・グランドスラムの歴史的偉業を狙うナダルなのか?
今回のタイトルは、ナダルにとってはもう二度とやってこないかもしれない歴史的なタイトルです。どんなことをしてでもこのタイトルが欲しいのはナダルの方だと思います。一方、フェデラーは下手に大けがをしてしまっては、これからのテニス生命を短縮してしまうことになります。どんな代償を払ってでも勝ち取る執念はナダルの方が強いはず。この差がメンタルの差となって、4セットでナダルの勝利と予想します。
さて皆さんはどうのように予想されますか?
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