November 18, 2011
いよいよ日曜からワールドツアーファイナルズが始まります。アンディ・マリーはジョコヴィッチのいるグループAで1回戦はフェレール戦です。3回戦まではラウンドロビンですからジョコヴィッチと対戦する日がやってきますが、今年はジョコヴィッチにオーストラリアンオープン決勝で負け、ローマで負けています。最後のシンシナティの決勝はジョコヴィッチがリタイアしてマリーが勝ちましたが、心の中では勝利とはなっていないはず。マリーが述べる自身の課題とは?
Daily Mailのマリーのインタビューを” ”で紹介しながら、記事を構成してみました。
クリスマスは孤独のビーチランニング
アンディは毎年12月からマイアミに移ってオーストラリアン オープンのために準備をし始めます。クリスマスはチームメンバーは故郷に戻って家族と団らんのひとときを過ごしますが、マリーはマイアミに残って一人ぽっちとなります。クリスマスの日は孤独のビーチランナーとなってしまうアンディ。
自分にDon’t worryって言い聞かせるんだ。この辛い努力はきっと報われるときがくるのだから。
Photo: Getty Images
しかしこのような犠牲と多大な努力を払ってトレーニングを重ねてきたアンディですが、オーストラリアンオープン決勝でジョコヴィッチに優勝を逃がしてしまいました。
負けたときに一番聞きたくないのは「大丈夫だよ。これからも練習に励めばきっと勝つときがくる。」という慰めの言葉。本当に落ち込んでしまったときは人と話をするのも嫌だし、練習もしたくない。3月頃まですべてが間違った方向に進んでしまって最悪な状態になってしまう。
一 人のときはインテンスになって自問を繰り返す。必要なものは何なのか? トレーニングのやり方なのか? チームのあり方なのか? 準備のやり方なのか? 急激に変えるということではなく、現在のコーチング、作戦、フィジカル面について自信をもてるかどうか、何度も自問をしてみる。
でも歳をとってくると、だんだん賢くなってくるようで、何が成功をよぶのか、そしてその成功を続けていくにはどうすればよいのかがわかってくる。そうなれば5%のアップが期待できると思う。
3位のランキングについて
ランキングが20位から5位に上がることは、ランキングの上では4位から3位に上がるより大きな飛躍となるけれど、トップに近づいてくればくるほどランキングの上昇はむずかしく、4位から3位に上がることの方が大きな飛躍だと思う。3位になれたことは僕にとってとても重要なことで、グランドスラムの対応は今年は違ってきている。
アンディは今年USオープンで準決勝でナダルに敗退してしまった後、チームを集めて決意を表明しました。
これからすべて真剣に、完璧なフォーカスでやりたい。画期的な躍進(GSタイトル獲得)をとげられる時期が到来したと確信している。
敵は対戦相手ではなくて失敗への恐怖心である
今年のオーストラリアンオープンで優勝を逃してしまったショックから立ち上がるのは時間がかかったけれど、今の自身のテニスは高いレベルにあり、このまま維持していけたらと願っている。
アンディ・マリーは3度グランドスラム決勝に進出していますが、いずれもストレートで敗退しています。
2008年 USオープン決勝でフェデラーに 2-6, 5-7, 2-6で敗退
2010年 オーストラリアンオープン決勝でフェデラーに3-6, 4-6, 6-7(11)で敗退
2011年 オーストラリアンオープン決勝でジョコヴィッチに4-6, 2-6, 3-6で敗退
アンディは優勝を取り逃がす度に大きく落ち込み、スランプ状態から立ち上がるのに数ヶ月を要してきました。しかしただ単に落ち込んでしまうのではなく、自身のテニスについて厳しい再評価をやり直し自問自答をするアンディ。
テニスでは恐れるのは対戦相手ではない。恐れるのは自身が失敗すること。勝利がすぐ手に届きそうなところにきているのに逃してしまう。今の僕は同じような状況にあっても、*感情をうまくコントロールすることができると思う。メンタル的にも強くなっているし、緊張しなくなってきている。
*バンコック、東京、上海とアジアシリーズを征服し連勝を続けていたアンディでしたが、パリのマスターズでは残念ながらQFでベルディフに敗退してしまいました。アンディの試合中に気になることがあります。自身のショットがうまくいかないとボックス席にいるチームに怒鳴るように叫んでいます。私がUSオープンで元ロディックのコーチのコナーズの近くに座っていたとき、ロディックが絶えずコーチ席に不満をぶつけているのを目撃しました。これは感心しません。注意が散漫するどころか、冷静な心を保つことができません。
しかもこのときは、ベルディフの要求した新ボールについて審判に文句をつけ、暴言を吐いたとしてウォーニングを受けてしまいました。この試合を観戦して、アンディには感情の起伏を完全にコントロールできるメンタルの強さがまだ足らないような気がします。しかしこのことを一番よく知っているのは本人のアンディ。
「感情をうまくコントロールする」には、まずはコーチ席を振り向かないこと。コートのいるのは自分と相手の二人だけです。誰も助けてはくれません。一人でいろんな感情をコントロールできるようにならなければなりません。
フェデラーがよい例です。ラケットを何本も投げるほどの激しい感情の起伏を克服できるようになったのは、スポーツサイコロジストによってトレーニングを受けた成果だと聞いています。
怒りの感情が起こればすぐに忘れること。そして次のショットに全神経を集中させること。この感情の切り替えがうまくできるようになれば、アンディはGSタイトルもすぐ目の前に迫ってきていると思います。
ロンドンファイナルズでアンディがコーチ席を振り向かずに冷静にプレーをできるかどうか。アンディのプレーだけでなく、メンタルコントロールにも注意してみましょう。
次回が最終回となります。
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