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【ホップマンカップ】フィッシュとディミトロフの喧嘩にレフリーが仲裁

January 7, 2012 Hopman Cup

一時は怪我のためにランキングが100番台に下がってしまったマーディ・フィッシュですが、昨年は体重も15キロ減らして大活躍。ランキングも7位まで上がって親友のロディックを抜いてアメリカのNo.1選手となりました。しかし昨年末から疲れが出始めたのか、だんだん勝てなくなってきており、思うようにプレーができないイライラも手伝って、ホップマンカップでは対戦相手のディミトロフに当たり散らす有様。ディミトロフは言いがかりをつけるフィッシュに堪忍袋がぶっ切れて・・・

年始からどっと5つのトーナメントをフォローしなくてはならず、エグジビションのホップマンカップをなかなか観戦することができなかったのですが、1月6日のアメリカ代表のフィッシュと、未来のテニス界のプリンス、ブルガリア代表のディミトロフの対戦は見逃すわけにいきません。さっそくストリーミングで観戦しました。

イライラが高じて唾を吐いたフィッシュにウォーニング

昨年のロンドンファイナルで全敗したフィッシュは敗退をひきずっているのか、最近は元気がなく調子が思わしくありません。しかしフィッシュとは反対にディミトロフは絶好調。オンコートインタビューでも「打ったボールがすべて入ってしまった」というほどゾーンに入ってしまったものですから、ランキング8位のフィッシュとしては、76位の20歳の若造に完敗(2-6 1-6) してしまうことに我慢がならなかったのでしょう。

しかも初めてホップマンカップにブルガリアが出場するというので、ブルガリアの応援団がどっと会場に押し寄せ、猛烈な応援をしてうるさかったことは確か。それでなくてもイライラしているフィッシュがついにブルガリアファンに向かってコートに唾を吐いたのです。私はこのシーンをみていませんが、審判からフィッシュはウォーニングを受けてしまいました。(よほど頭にきたにせよ、この行為はいただけません。)

コテンパテンにディミトロフに負けてしまったフィッシュは、試合後握手するときにディミトロフに嫌みの一言二言を投げかけました。ディミトロフは訳がわからなくてキョトン。

試合の後、ディミトロフはオンコートインタビューで、司会の「フィッシュはなんて言ったのですか?」の質問に「この質問は彼にしてもらった方がよいかも。明らかに彼がjハッピーでないのはわかるのですが、もし僕が何か気にいらないことをしたのなら、ロッカールームへ行って謝るつもりです。」と答えたました。なかなか優等生の答えです。

ミックスダブルスの途中で二人が喧嘩

ホップマンカップは国を代表する男女が、シングルス2試合とミックスダブルス1試合を同じ日に行うトーナメントで、シングルスの後にミックスダブルスが行われます。私はテニスのレッスンに向かいましたので、アメリカvsブルガリアのミックスダブルスを逃してしまったのですが、チェンジオーヴァー(日本ではコートチェンジ)の時に、まだ腹の虫がおさまらないフィッシュがまたディミトロフに噛みつきました。するとディミトロフは今度は頭にきたのか激しい口論が始まりました。取っつかみ合いにならない前に、レフリーがコートに駆け下りて二人をなだめるというハプニングが起きたのです。

テニスは紳士淑女のスポーツのイメージがありすぎて、エキサイトメントに欠ける部分がありますので、こういうシーンはぜひ観てみたかったと残念に思っていると、ビデオがみつかりましたので紹介します。消音になっていますが、雰囲気が伝わってきます。

おかしいのは、このミックスダブルスの後は、フィッシュはディミトロフの肩に手を親しそうにかけて談笑しているのが他のビデオでわかりました。じゃ、あの怒りは一体何だったの? と言いたくなります。

ミックスダブルスの後、オンコートインタビューでフィッシュは、「今日はものすごく面白かった。ベサニー(アメリカ女子代表)の方がずっとうまかったので助かったけれど、彼らは彼女を狙わないで僕ばかりに打ってくるので参ったよ。」と語ったそうです。

フィッシュはシングルスでぼろ負けした上に、ミックスダブルスで男の自分ばかりをめがけてくるので、8位のプライドがガタガタと崩れて爆発しちゃったんでしょうね。でも最後はちゃんと「ごめんよ、さっきは」と言いながら(?)仲直りをしたようで、やっぱりフィッシュはアメリカ人と変に納得してしまいました。

私もよく試合中は喧嘩になることがあるのですが、お互い試合で気が立っていたことは百も承知なのですから、最後は握手してさっぱりと忘れるようにしています。しかし試合後にすぐ談笑できる彼らのメンタリティにはいつも感心してしまいます。アジア人やヨーロッパ人は根に持ってとても真似のできない行為です。あれほど大げんかしたのに何なのこの親しさは!と飽きれてしまいますが、すぐ仲直りできる和解術は見習う価値があると思っています。

ディミトロフは試合を早めに切り上げてシドニーへ

翌朝にシドニーの予選にでることになっているディミトロフのために、ホップマンカップ主催者は早く試合を終わらせるようと、ミックスダブルスをシングルスプロセット(2ゲーム差をつけて8ゲームまたは10ゲームを1セットとして行うフォーマット)に急遽変更しました。いいですね。この辺のフットワークの軽さは、エクジビションだからできるのでしょうが。

シングルスでも大差で勝ち、ミックスダブルスでも3ゲーム差をつけて勝ったディミトロフはちょっとがんばりすぎたようです。せっかくその晩飛んでシドニーに駆けつけたものの、体調を崩して翌日の予選は1回戦でリタイアしてしまいました。

元ジュニアNo.1で、ウィンブルドンとUSオープンのジュニアタイトルをもつディミトロフをもう何年も前から応援していますが、そろそろトップ30にブレークしても良い時期に来ています。モデルにしてもおかしくないほどスタイルがよくイケメン度抜群の彼はカリスマ性にあふれています。片手バックハンドがフェデラーと似ていることから、ベイビーフェデラーのニックネームをもち、彼がトップ選手になれば、世界の女性ファンがトーナメントに集まることは間違いありません(今でもかなりのグルーピーがいますが)。彼のようなスター性に恵まれた選手がトップになることは、ポストフェダルのテニス界を救うことにもなりますので、ぜひ頑張ってほしいと願っています。

ディミトロフはフランスでテニスの修行をしていますので、フランス語が流暢なのは当然ですが、英語がうまいのでびっくりしました。アクセントがほとんどありません。きっと頭のよい青年なんでしょうね。今年は彼の活躍の年となりそうなので要マークです。

2012年は若い世代のブレークスルーの年となりそうですね。オーストラリアの19歳のトミッチがブリスベン決勝。カナダの21歳のラオニッチがチェンナイ決勝。そして忘れてならないのは、日本の杉田祐一の活躍です。23歳でちょっと出遅れた感じもありますが、チェンナイの準々決勝でアルマグロに惜敗したものの、彼の全魂をこめたパーフォーマンスは感動的でした。どうして200番台なのか理解できないと解説者が口をそろえて語っていましたが、あの戦いぶりはトップ30を倒せる技術とメンタルを備えています。これからが楽しみな選手です。

22歳になった錦織圭もトップ30でメジャーなトーナメントにダイレクトにエントリーできるようになり、ますますトーナメントが面白くなってきました。

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