January 25, 2012 Australian Open:
錦織圭は準々決勝でアンディ・マリーにストレートに敗退してしまいました。錦織はその前に5セット試合を二つ、4セット試合を一つ、そしてミックスダブルスとちょっとtoo muchで体のフレッシュ度が違っていました。しかしポジティヴな点は10もブレークチャンスがあったこと。
Photo: abc.net.au
マリー def 錦織:6-3 6-3 6-1
第1セット
第2ゲーム(0−1:NーM:太文字がサーヴの選手)初頭から速いショットの応酬です。マリーらしくないアグレッシヴな攻撃で気の遠くなるような長いラリーが続き、マリーのBHダウンザラインのウィナーで錦織が初ブレークを許してしまいました。ここで錦織は足を挫いてしまいましたが、それほど支障がないようでホッとしました。
(このラリーは42のラリーの応酬だったそうで、錦織は記者会見で「あのポイントをとられてしまって、もう僕は試合を辞めようかと思った。(笑)」なんてジョークをとばしていました。なかなかいい線いってます。)
錦織はスロースターターで第1セットはコロッと負けてしまうかも、と予想していましたが、マリーもなかなか調子がでないようで(特にサーヴが入らず40%台)、ネットにかけてしまうエラーを続発。
第3ゲーム(0−2:NーM)15−40で錦織にブレークチャンスがやってきました! しかしここで一発決めてやろうと力んだ錦織はBHクロスを大きくワイドに出してしまいました。惜しかった!2度のブレークチャンスを逃してしまいました。
第5ゲーム(1−3:NーM)錦織のツウィナー Tweener(股抜きショット)が出ました!しかもむずかしいロブです。マリーがヴォレーで対抗しますが、錦織のFHウィナーがコーナーに決まって、錦織は大きなガッツポーズ。なかなかいいですね。二人とも引き出しの多い選手ですので楽しい試合になりそう。錦織は失うものがないので思いっきりプレーしています。
第6ゲーム(1−4:NーM)錦織はサーヴの確率は60%台で悪くはないのですが、マリーのリターンがよくなかなかポイントをとらせてもらえません。マリーは2度のリターンエースでBP。長いラリーを続けながら錦織はなんとかサーヴィスゲームをホールドしようと必死。マリーは恐れずにリターンエースを狙ってエラーが続き、最後は錦織のエースで辛うじてゲームをホールドすることができました。しかしマリーはアグレッシヴになりました。
第7ゲーム(2−4:NーM)錦織の新兵器のBHインサイドアウトをセンターから打ち込んでウィナーを決めました!錦織のリターンエースも決まって0−40。これでマリーをブレークできる!
パトリック・マッケンロー(ジョンの弟)が「錦織テニスは楽しい」と賞賛。引き出しの多い錦織は、同じく引き出しの多いマリーに対抗に迫ってきます。FHとBHのウィナーだけでなく、ロブ、スマッシュ、ヴォレーがたくさん入ったご馳走をいただいている感じがします。
しかしマリーの0−40で錦織は力み過ぎてエラー。ウィナー狙いが失敗。マリーはギアをアップしてサーヴィスウィナーをとって「カモーン!」どんどんポイントを取られて結局ブレークできませんでした。ここがトップ4との違い。
第8ゲーム(2−5:NーM)ブレークを免れたマリーは調子がでてきたようで、今までやっていたエラーが少なくなり、すべてカウンターして錦織はかなりのプレッシャーを受けています。まずい。また15−40でBPです。しかし錦織はウィナーを決め、最後はサーヴィスウィナーでやっとゲームをホールドすることができました。
苦戦する錦織を、元アメリカデ杯キャプテンのPマッケンローが「錦織はトップ10になる」と太鼓判を押しました。「サーヴ次第。錦織はグロージャンによく似ている。タイミングがすばらしい。」グロージャンとは懐かしい名前が出てきました。彼も小柄ながら足とクリエイティブなショットでベスト4位まで駆け上がった選手。ということは錦織はベスト5くらいまではいける可能性があるかも。
第9ゲーム(3−5:NーM)ギアアップしたマリーのサーヴが入りだしました。まったく錦織を寄せ付けず40−0。錦織はマリーのパワフルなFHを返せずネットにかけてしまって、第1セットを失いました。
5度もブレークチャンスがあったのにブレークできなかったのは残念でした。しかしぎくしゃくとしながらも徐々にレベルを上げていくマリーはさすがです。
第2セット
第1ゲーム(0−0:NーM)錦織は切れのよいショットでFHとBHにウィナーを決めましたが、マリーも負けずウィナーで決めてきます。今までのディフェンス基本のマリーのテニスと違いアグレッシヴなテニスを展開。
マリーと錦織の二人のラリーは、BHとFHのクロスラリーが基本で、もっとダウンザラインを混ぜてもよかったと思うのですが、スピードが速く方向転換がむずかしいのでしょうね。マリーは錦織のBHを集中的に攻撃して、また初っ端からブレークされてしまいました。
第2ゲーム(0−1:NーM)しかしブレークされたからといって、ディフェンシヴにならないところが錦織のメンタルの強さ。15−40でまたブレークチャンスです。しかしマリーは本当にゲームがうまい。ドロップショット、ロブ、アングルヴォレー。錦織をコート中走らせてポイントをとっていきます。40−40で錦織の見事なリターンエースが決まりました。恐るべきタイミング。ラッキーにも錦織のネットコードでポトンとマリーのコートに落ちて、錦織がブレークバックに成功しました。
第3ゲーム(1−1:NーM)錦織はぎりぎりのところで勝負していますので固くなっています。武器であるFHを出したりネットにかけたり。マリーのBHクロスのウィナーでまたブレークされてしまいました。マリーはツォンガと違って墓穴を掘るメンタルゲームはしてくれません。
第4ゲーム(1−2:NーM)錦織に元気がなくなってきました。ボールをシャンクしたり、球に勢いがなくマリーに打ち込まれてしまって40−0でゲームを落としました。
第5ゲーム(1−3:NーM)錦織がドロップショットを失敗。ベースラインからドロップショットを打つときは試合を短縮したいという気持ちが強いときで、かなり疲れてきている様子。しかしラリーを続けしぶとくマリーに対抗しますが、マリーのFHのインサイドアウトが決まってまたもや30−40のBPに。なんとかマリーのエラーでゲームをホールドすることができましたが、錦織はかなり息切れしてしまっています。
第7ゲーム(2−4:NーM)錦織のサーヴが決まりだし、2度のサーヴィスウィナーをとり、強いサーヴィスゲームでホールドしました。
第8ゲーム(3−4:NーM)ここでPマッケンローのコメント。「勝つチャンスがないと分かっていても最後まで諦めない錦織の態度を他の選手も見習ってほしい」嬉しい賞賛の言葉ですが、もうすっかり錦織を諦めてしまったようで寂しい。マリーの壁はどんどん厚くなり、エラーをおかさなくなりました。しかもディフェンスとオフェンスの移行が実にうまい。
第9ゲーム(3−5:NーM)マリーと接戦しているにもかかわらず、どうしてもBPをとられてしまうのは、やはりトップ20とトップ4の違いなのでしょうが、解説者(Pマッケンロー)と司会者はもう試合はそっちのけで、関係のない話をしています。これってちょっと失礼。思わずミュートにしてしまいました。
エクシビション的な楽しめるゲーム展開。器用な二人だけにいろんなショットが盛りだくさん。楽しんでいるうちに、2度目のBPで錦織はBHを出して第2セットも落としてしまいました。
第3セット
第2セットでさすがの錦織のタンクは空になってしまったようです。一時マリーのフォーカス切れで錦織はブレークバックしたもののエネルギーが続かず、1−6の一方的なゲーム展開で第3セットを落としてしまいました。
上海のときも錦織はストレートでマリーに負けていますが、錦織の実力が上がったせいか、今回は内容の濃い見せ場の多い試合となりました。錦織は負けましたが、強くなりました。後はBP対策でしょうね。BPになってしまってから慌てるのではなく、30−30が大切なポイントであること。「先のポイントのことは考えずに今のポイントに集中すること」とよく選手は言っていますが、ポイント構成を考えるのも大切だと思います。
もし肝心なポイントがとれ、サーヴが強くなれば、錦織はトップ10に突入です。来週は錦織はランキングを上げて20位くらいにアップするとか。次はデ杯だそうですが、ゆっくり休養してください。
オーストラリアンオープンをますます楽しいトーナメントにしてくれた圭君、ありがとう!
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