長い間ブログを休んでしまって申し訳ありませんでした!

Jan. 19, 2015

読者の皆様、ご心配おかけして本当に申し訳ありませんでした!「早く書かなければ!」という想いで心がしめつけられるような苦しい毎日をすごしておりました。tennisnakamaのブログも恐ろしくて開けない・・・闘病生活をしているうちに、体が弱っていくだけでなく、どんどん気持ちが落ち込んでしまい、書けなくなってしまったのです。完全なwriter’s block・・・しかし今日から全豪オープン。思い切ってブログを開くと、多くの読者の方々から激励のコメントが寄せられているのを読み、涙がとまりませんでした。

[private]

昨年8月にボクシングで痛めてしまった中指の手術を行いましたが(写真)、全米オープンで張り切りすぎて指を酷使したせいか、痛みがとれないままスイス/モロッコの旅へ。スイスでは年老いた義母の面倒・・・モロッコでは首切り事件の直前で急遽スケジュール変更・・・心身ともにかなり無理をしてきた3ヶ月間でした。

Finger surgery 2014 Aug

(写真の説明)8月なのですが病院は異常に冷房が強く、手術を待っている間、温風で体を温めるガウンを着せてもらいました。いたせりつくせりのサーヴィスはよかったのですが、たかが指の手術に何と医者二人と看護婦6人の計8人が手術室に入ってきてビックリ。「どうしてこんなに一杯人が必要なんですか?」と思わず聞いてしまいました。おかしかったのは執刀医も同感してくれたこと。後で請求書が送られてきてまたビックリ。手術費は100万円。保険で私たちが払ったのは10万円でした。

Finger surgery

自分では気がつかなかったのですが、スイスから戻って来た時は免役が落ちてしまっていたらしく、咳がどんどん激しくなり、治らなくなってしまったのです。普通の咳ならたいしたことはないですが、咳き込み始めると、のたうち回るほどの激しい咳で、恐ろしくて外出ができなくなってしまったのです。

2ヶ月間ステロイド療法をしましたが効果なし。呼吸器科の専門医に行っても、咳が激しくて検査ができない。検査ができないので医師も原因がつかめない。アレルギー? 逆流性食道炎? 想像で処方箋を書いてもらい薬づけの毎日。喉飴を切らしては咳がでるので、毎日30個ほど飴をなめていたでしょうか。夜は咳が激しいので眠れない。睡眠薬を飲んでも咳で起きてしまう。地獄のような毎日でした。

Coughing pills

しかしクリスマスに息子がサンフランシスコから戻ってきてくれて嬉しかったせいか、徐々に状態がよくなり、少しづつ外出できるようになりました。さあこれからブログを再開!と気を奮い立たせたのもつかの間、息子がインフルエンザにかかってしまったのです。せっかく治り始めた私だったのですが、今度は私もインフルエンザに。体温が40度。熱にうなされ、また咳が。

予防接種を受けていたのですが、全く効果なし。息子は数日で治りサンフランシスコに戻ったのですが、私は免役が衰えてしまっていたのか、年始から寝たきりの生活。そうするうちに夫はヨーロッパへ10日間の出張。冷蔵庫が空っぽになり、おかず無しのご飯だけの生活をしながらも、止まらなかった痰が徐々に減ってきました。そしてやっと今日夫が帰ってきてくれて初めての外食。やっとまともな食事ができ気分が晴れてきました。

先日、肺のCTスキャンをとりましたが、やはりちょっと問題があるようで(たいした問題ではないようですが)、1月27日に詳しい説明と呼吸器の精密検査を受けることになりました。

私が最も恐れていたのは、病気のことではなく、テニスへの興味が無くなってしまわないかという点でした。書けない時に無理をして記事を書くとテニス嫌いになってしまうかもしれない・・・書くのが負担になってしまいつつある状態で、どんどん日にちが経ってしまい、ますます書けなくなってしまったのです。

今日は全豪オープンの初日。いつもなら、トーナメントの予想を書いていろいろ準備をしているところなのですが・・・

午前4時半。フェデラーvsルーの試合を観ながら書いています。ますます攻撃的で強くなっていくロジャー。頼もしいですね。ナダルの試合も観ました。試合を重ねるごとに蘇っていくラファ。励まされます。今日はメモを一切とらず、テニス観戦を徹夜で楽しみたいと思います。

テニスに対して新鮮な気持ちがふつふつと湧いてきました。暗い鬱の状態から這い上がれそうです。長い間私を信じて見守ってくださった皆様。心から感謝をしています。

34 Comments

  1. tennisnakamaさん、お帰りなさい。
    良かった!ほんとに良かった(((^^;)今年になってからもずっと更新されないので、見るのが怖くてしばらく見ないようにしてました。
    今日やっと、恐る恐る見てみたら…嬉しかったです。
    いつも行動的でいろんなことにチャレンジしておられるイメージを抱いていたので、突然のことに、ただただ心配していました。これからは、無理なさらずに(と言ってももう徹夜!?)ゆっくり書いてくださいね。楽しみにしています!
    それにしても、テニスは最高です!!!
    人によるのでしょうけど、私の場合は、どんなに辛く、悲しく、苦しいことに直面した時でもテニスを観たり、したりすることによって心も身体も元気になれますし、テニスの仲間達が支えてくれます。

  2. nakamaさんありがとうございます
    大丈夫です
    何とかなるものです
    ふたりとも
    そう思っています
    超えられない苦しみなど
    神は与えない
    そんなものです

  3. yukimarijiさん、yokochinさん、simonadalさん、長い間待っててくださって本当に感謝しています! だんだん元気になってきましたので頑張ります。

    rinkoさん

    テニスどころではない大変な時に、コメントをありがとうございました。

    実際経験しなければ、病気の苦しみや落ち込みの辛さは理解しがたく、想像するしかないのですが、さぞかしお辛い毎日のこととお察ししています。

    私は苦しい時はテニスが負担になった時もありましたが、ずいぶんテニスによって助けられています。

    なぜテニスに魅せられるのか? 戦っていかなければならないのは本人ただ一人。コートはまるで人生のようで、選手の死闘をみていると「私もこんなことをしていられない!立ち上がらなければ!」と励ましを受けています。

    頑張ってくださいね。ご主人様のご回復を心からお祈りしています。

  4. nakamaさん
    復活おめでとうございます
    大変な思いをされていたのですね
    どうぞ
    これからも無理をせず
    nakamaさんのペースで
    記事をupしてください
    このブログがあるとないでは
    観戦の楽しみがぜんぜん違います
    とても
    うれしいです

    私事ですが
    夫が2011にがんの手術をして
    経過良好で着ていたのですが
    昨年末がんが見つかり
    内視鏡手術
    今月検査結果が出て
    まだがんが残っているとのことでした
    今後は
    ・小腸を切除して食道の代わりにする手術
    (声を失うかもしれない)
    ・抗がん剤と放射線治療
    (狭窄があるかもしれない)
    ・再度、内視鏡手術
    (狭窄があるかもしれない)
    この中から
    来週会議の結果の治療方針が提示されます

    声を失ったとしても生きてる方がいいです
    わたしは主治医に言いました
    夫には一番確率の高いものを
    選んでほしいと思っています

    夫はほとんどテニスを見ません
    でもわたしが
    「ブレイクポイントだよー」
    「ブレイクしたよー」
    「タイブレークだから見においでー」
    と言うと寝ている隣の部屋のベッドから
    「んー」
    時間を共有しています

    健康診断を受けなかった時期があるのが悔やまれます
    nakamaさんも皆様もどうぞご自愛ください

  5. Welcome back,tennisnakamaさん!\(^o^)/

    私もmihoさんと同じく、度々ここに立ち寄っては、
    今どうされてるんだろうと、案じておりました。
    お元気になられて本当に良かったです。

    日本にいる私たちは北米ハードコートシーズンに入ると
    悩ましいぐらい宵っ張り&極度の寝不足に陥いるところですが、
    tennisnakamaさんはまさに今その状況なんですよね。
    見逃したくない試合が満載ですけれど、
    くれぐれもご無理なさらないで下さいね。

  6. 本当に本当に良かったです。くれぐれも無理なさらず、ゆっくりと少しずつアップして下さいね。

  7. ここにコメントを書くのは初めてです。
    いつもブログを楽しみにしていたので心配していました。
    病気が回復されたようでなによりです!
    ご無理のない範囲でまた記事をのせてくださいね。
    住む場所は離れているけれど、また一緒にテニス観戦を楽しめると思うととても嬉しいです。
    お大事に。

  8. 皆様へ

    長い間休筆してしまっておりましたので、お叱りのコメントがあってもよいのに、暖かく受け入れてくださって本当にありがたく感謝しています。

    見舞いにきてくれた友人が暗く落ち込んでいる私にむかって、「あなたはそれでも本当に恵まれた幸せな人なのよ」と言っていました。記事を再開して、皆様の暖かい励ましの言葉に触れ、私は本当に恵まれているのだと痛感しています。

    ありがとう!

  9. nakamaさん、お帰りなさい!!! いつも楽しく拝読しております。
    ブログが更新されない日々、どんな大変な状況なのだろうと、とても心配でした。久しぶりの更新、とても嬉しいです!!!咳は本当に辛いですよね・・・まだまだ体調は万全ではないでしょうから、どうぞご無理をなさらずに、nakamaさんのペースでブログも更新してください! 

  10. tennisnakamaさんお帰りなさい!
    色々考えてしまい、お見舞いのコメントも出来ずにおりましたがこちらを覗いては心配しておりました。
    戻ってきてくださってうれしいです!
    テニスもブログもtennnisnakamaさんのペースでゆっくり復帰なさってくださいね。

  11. tennisnakamaさん おかえりなさい。

    ここまで更新が無いのは記憶に無かったので心配していましたが、グランドスラムまでには戻ってきてくれると思っていました。

    tennisnakama視点での試合解析を読めるのを楽しみにしています。

    でも無理はしないでくださいネ!

  12. 本当に良かったぁ
    どんなに心配したことか…

    経過を聞けば、なるほどそうだったのか、と。
    身体だけでなく、それに伴って心も相当お疲れだったのですね。
    元気なイメージしかないtennisnakamaさんが、書けない状態に陥るのはただごとではないと、良からぬ方向にばかり私の想像力は膨らみました。
    tennisnakama仲間はもちろんのこと、家族も巻き込んで心配し、改めて存在の大きさを感じてしまいました。
    生きていることがわかったからにはもう大丈夫、今後は細く長くで良いので、とにかく無理はしないで下さいね。

  13. 毎日のようにここに来ては何も書かれていないのでよっぽど悪いのだなと寂しくなりました。いろいろ重なって心と体が悲鳴をあげていたのかしら。自分のなかから湧き上がるものがあれば書いてください、無い時はくれぐれも無理をなさらないように、ほっとしました。

  14.   tennisnakamaさん、更新ありがとうございます! そして何より現在の様子を知る事が出来て一安心しました!! 長引く咳は本当に辛いですよね、、(私がわかるのは気管支炎程度の咳ですが、、)完全復活とはまだいかない様ですが、少しずつでも症状が改善することを願っております。今回の全豪はnakamaさんのドロー予測無しで、少し物足りないスタートとなりました。戻ってきて頂いて本当に嬉しく思います!

  15. 良かった良かった。
    まずはとりあえず復帰のお祝いですね(^○^)

    自分の体が万全でないと、大好きなはずのものであっても、興味が薄れるのは、私自身も暮れに罹った酷いインフルエンザで経験しましたから、とてもよくわかります。

    無理しない程度に全豪の記事楽しみにしていますね。

    いやぁ・・・・もっと悪い状態を覚悟していたので、本当に良かったです。

  16. 心配していたひとりです。
    こうしてまたブログが再開されたことをとても嬉しく思います
    どうぞ無理なく、これからも楽しい情報を提供してくださいませ

  17. tennisnakamaさん、記事UPありがとうございます。
    こんなに長く記事UPがないなんてどうしたことだろうと心配していましたが、やはり大変な思いをなさっていたんですね(>_<)
    でも体調が少しずつでも戻ってきていて、そして記事を書く気力も少しずつでも戻ってきているということを聞いて本当に良かったです。
    それでも例えていうならば、おそらく今はまだ“一時退院”みたいなところかと思いますので、完治するまでは、焦らず、慌てず、治療なさってくださいね。

    圭君も難敵アルマグロに勝って、まずは上々の滑り出し。
    NHKが急遽(?)中継をすると負けることが続いていたので、中継すると知って少し心配でしたが(^_^;)、結果はストレート勝ち。良かったです。
    全豪OPを観ることで、tennisnakamaさんの体力と気力向上につながると良いですね。
    病は気から・・・ではないですが、気力向上も完治への薬になるのではないでしょうか。
    一日も早い完治を祈っています。
    がんばれ~!

  18. 記事のアップありがとうございます!
    ホッとすると同時に、胸が痛くなりました。
    本当に大変でしたね
    体調が良くなって、体力が戻ってくれば、気力も湧いてくるので、
    それまでは、のんびり自分が好きな事をしてほしいなあと思います。

  19. コモエスタさん、すごいですね。面白いお話で一気に読んでしまいました。コモエスタさんは、お医者さんの先生でしょうか?

  20. お帰りなさーい!(涙涙涙) お待ち申し上げておりました。

    色々大変でしたね。徹夜はほどほどに、お体おいとい下さい。

    テニス仲間さんが帰ってらして、とっても嬉しい。うれしいです。

  21. 復帰、おめでとうございます。心待ちにしてました!ご病気、大変でしたね。お姉様の事を書かれていたので案じておりました。大病でなく、お元気にテニスブログを続けられる事を願っています。ラファと一緒に復帰戦(?)、がんばって下さい!応援してます。

  22. ずっと心配していた読者のひとりです。毎日ブログを開いてましたが更新されないことに暗い気持ちになっておりました。再開されて本当に安心しました。sugattiさんやsatoさんたちと同じ心境です。
    テニスへの情熱が戻ってこられたようで本当に嬉しいです(T ^ T)

    日本では錦織くんの試合が今日NHKの地上波で放送されます。時差がほとんどないため朝9時からです。今までウィンブルドンしか観ることができなかったテニスの大会がついに! nakamaさんが復帰された日に錦織くんの試合です。勝利の予感♪

    ご無理なさらず、いちファンの目線でしばらくはテニスを楽しまれてください。

  23. tennisnakamaさん、お帰りなさい。
    お元気になってよかった。
    comoestamiyasitaさんの投稿、元気になりました。楽しいことして、免疫力アップですね。

  24. 仲間さんブログUPされたんですね。安心しました。全豪オープンが始ままるのにUPされなく心配しておりました。でも今日UPされていて本当に、嬉しかったです。まだ体調は万全ではないようですので無理しないでくださいね。テニスを楽しんで、書きたい事が有ったらその時こそUPして下さい。

  25. tennisnsksmsさん、
     ご復帰、嬉しくてたまりません。

      好きなことに好きな姿勢で、ほどほどに打ち込む。

        それが一番の薬だと思います。

     でも、そうでなくとも打ち込み過ぎるnakamaさん、
       くれぐれもほどほどに、そろそろとスタートして
         ください。

       きちんとした睡眠も、必須の薬ですので!

  26. そうなんです。

    大好きなテニスを楽しむ。

    それが、免疫力を最高に高めます。

  27. kanitanidentさん、kanaeさん

    記事をアップした後、即励ましのコメントをありがとうございました!とても嬉しかったです。

    comoestamiyasitaさん

    とても複雑で難解な医学的問題を分かりやすく説明していただきありがとうございます。特にB細胞についてはよく知らなかったのですが、何となくわかりかけてきました。

    >管理者殿なら、踏ん張って免疫力をグッと上げれると信じています<

    ありがとうございます。今午前8時。一睡もせずに全豪オープンを楽しんでいます。腰を痛めた19歳のキリオスが痛みと必死に闘って、5セット目に入りました。また18歳のコキナキスがグルビスをフルセットで破りました。いいですね。オーストラリアの若者たちが死に物狂いで戦っているのを観て、とても励まされます。

    私も頑張らなくちゃ!

  28. 現在難病と呼ばれている疾患の多くが免疫系異常によるものです。

    或いは日常的な花粉症にしても殆どは発症システムさえ判明していません。

    それどころか、高血圧になるシステムさえ分かってないのが実情です。

    患者さんを前にして、「いやあ、実はわけが分からない病気で、根本的な治療法なんてないんですよ!」と言うわけにもいきません。

    喘息にしても花粉症にしても、免疫異常で発症してるんだろうな、というところまでしか分かっていないんですね。

    免疫の基本は「自己」と「非自己」を免疫系が認識して、「非自己」を攻撃することによって成り立っているシステムです。

    簡単に書けばそういうことです。

    傷口から入った雑菌や他人から感染したインフルエンザや風邪ウイルスなどは免疫システムが作動してそれらが「自己でない」ことを認識して、初体験のウイルスでも長くても2週間以内には駆逐されます。

    しかし、近年の研究で分かってきたことは、そう単純なものでもない、というか、ますますワケが分からなくなってきた、ということです。

    それくらい不思議なことが僕らの身体の中で365日、24時間起きてるんですね。

    先ず、免疫といえば風邪やインフルエンザなどから僕らを守ってくれている、というのが普通の人の抱く印象です。

    しかし、免疫の恐らく一番有難い点は、毎日、僕らの身体のあちこちで発生してる癌細胞を駆逐してくれている、ということです。

    成人の僕たちの身体は大体60兆個の細胞で出来ています。

    そして、その細胞には遺伝子の乗ったDNAが入っています。

    僕たちは日々の生活の中で宇宙線や紫外線や様々な有害物質を飲み込んだり吸い込んだりして、DNAを壊され続けています。

    僕達の身体は傷ついたDNAを修復させたり、修復不可能に至ったDNAを持つ細胞は自殺させるプログラムが入っています。

    でも、何億個か、何十億個かに幾つかの割合で、細胞を癌化させるDNAの傷が生じています。或いは突然変異で癌化細胞が出現します。

    60兆個の細胞の数を考えると、毎日、僕達の身体のあちこちで癌化細胞が発生しています。(確率的にですね)

    今の医療検査技術では生きた人間を調べて、ミリ以下の癌細胞の確認なんて出来ませんから、分からないだけなんです。

    でも、全然、大丈夫なんですね。

    僕達、生物の細胞には全て「自己証明」のためのID番号(MHC)が付いています。

    人間で言えば、必ず、父親と母親からもらった3種類ずつ計6種類の標識分子を細胞表面に付着させています。

    つまり6桁のID番号票を細胞はぶら下げているんですね。

    このID番号は赤血球など一部を除き全ての細胞にあります。

    更には、免疫系の実働部隊の細胞には、上記に加えてもう6種類のID番号が与えられ、計12桁のID番号を持っています。

    この6桁と12桁のID番号が「僕の身体であること」の証明になるわけです。

    更に念入りなことに、細胞にはこのID番号に加えて、「自己」を示す糖たんぱく質を細胞表面に表示します。

    このID番号とたんぱく質のセットで免疫系システムは「攻撃すべきでない自分の細胞=自己」ということを認識します。

    そして、「疑わしきは殺す」というのが免疫系システムの鉄則で「自己」と明確に確認出来ない細胞は全て攻撃して、細胞を殺します。

    僕に感染したウイルスは、僕の細胞にウイルス自身の遺伝子の乗ったたんぱく質を細胞表面に提示します。

    或いは、僕の身体に毎日のように発生してる筈の癌細胞は、増殖当初に異常なたんぱく質を作り、やはり細胞表面に提示することが殆どです。

    なので、ウイルスも癌細胞も免疫系に発見され、攻撃されて消失してしまうんですね。

    癌細胞の中にはその提示すべきたんぱく質を提示せず、ID番号だけで増殖しようとする場合がありますが、僕らの身体の免疫システムは良く出来ていて、毎日、体中を巡りながら癌細胞を探す第一陣の免疫力が見落としてしまうようなID番号だけの細胞は第二陣の免疫力によって攻撃され破壊されています。

    この「自己」と「非自己」を区別する全ての細胞の6桁のID番号は一卵性双生児以外では通常滅多に見つかりません。

    一致することは親子間では皆無、兄弟同士でも似てる場合はあっても一致ということは殆どあり得ません。

    ましてや赤の他人となると、一致するのは10億円宝くじの当たりくじみたいな確率になります。

    ですから一見簡単に思える皮膚移植さえ今でも不可能です。

    ましてや腎臓や肝臓移植した場合、「非自己」である「移植された臓器」は上記のID番号が違うわけですから、直ぐに体中の免疫システムに総攻撃されて臓器は破壊されてしまいます。

    なので、臓器移植を受けた人は生きている限り、免疫抑制剤を使い続けなければならず、その結果免疫システムが弱まり、普通の人ならならない環境なのに肺炎になったり様々な疾患を誘発することになります。

    腎臓移植したら全てOKというわけでは、ありません。

    AIDSにしてもAIDSウイルス自体が人間を壊すのではなく、AIDSウイルスは結果的に感染した人間の免疫力を極限まで弱めるので、普通は罹患しないカボシ肉腫や重度の肺炎になって最終的に感染者が死んでしまうんですね。

    ここから、ちょっと詳しく書きます。

    人間の身体の免疫システムは大きく分けると2系統あります。

    生まれつき誰もが有する自然(生来)型と成長過程で様々なウイルスに感染し免疫システムが記憶する獲得型の2種類です。

    僕らが一番先にお世話になるのは自然生来型ですので、これを先に説明します。

    ご存知のとおり、体内の細菌などの異物や病原体を攻撃する白血球がその代表です。

    白血球は血液の中をアメ-バみたいに自由に動き回る細胞です。(というかアメ-バ状をしているからアメ-バみたいに動くわけですね。)

    この白血球は相手によって出番がちょっと異なる3種類の細胞がありますが、侵入した外敵に一番最初に襲い掛かるのが「好中球」という細胞で白血球の半分を占めます。

    ところがこの「好中球」で歯が立たなかったり相手の数が多すぎて苦戦する場合、より強力な食菌能力をもつマクロファ-ジという細胞が出番となります。

    このマクロファ-ジという細胞は、とにかく何でもかんでも自己細胞内に取り込んで消化する大食漢で日常生活で体内に侵入してくる細菌やカビたホコリなどの有機体は何でも食べてくれます。

    ところが、この「好中球」や「マクロファ-ジ」でも歯が立たない侵入者も現れます。

    そんな非常時に免疫システムはどうするのか?

    「こりゃあ、歯が立たないわ!」とマクロファ-ジが判断すると、サイトカインというたんぱく質酵素を放出します。

    これは、「ちょっと、このままじゃヤバイ!」というシグナルなんですね。

    この「援軍頼む!」というシグナルをキャッチしてアクションを起こすのは、僕らの胸の内側、心臓の上にある胸腺という臓器で僕らが17-8歳の思春期後期までに作られたT細胞です。

    アメリカのフォ-クソングデユオで有名なサイモン&ガ-ファンクルの曲にとても美しい旋律とハ-モニ-で歌われる「スカボロ

    フェア」という名曲があります。

    Are you going to Scarborough Fair?
    Parsley, sage, rosemary and thyme,

    この歌詞を見ただけであの綺麗なメロデイが聴こえてきますよね。https://www.youtube.com/watch?v=TfG6MVF6Fzw

    このthymeというのは料理の香り付けで使う香草タイムのことなんですが、動物の胸腺は昔から料理で食されており、香りがこのthymeに似てるので英語名でthymus、このthymusで作られたからT細胞なんですね。

    「作られた」と書くのは、この胸腺は17-8歳頃でT細胞を作ると、作ったT細胞に免疫システムをプログラムした後身体に放出し、その後急速に退化し40歳ころには脂肪化して、例えば、今の僕の胸腺は固い脂肪の小さな塊になっています。

    このT細胞には役割分担で数種類ありますが、一まとめでT細胞とだけ書きます。

    上記のマクロファ-ジが放出したシグナル「サイトカイン」をキャッチしたT細胞群は様々な役割分担を担いながら「身体に侵入したウイルスや細菌などの異物=非自己」を攻撃します。

    そうこうしながらT細胞群が頑張ってる間に、例えばインフルエンザなど強固な敵が相手の時などは、もう1種類別の援軍が現れます。

    骨髄(bone)で作られたB細胞です。boneだからB細胞です。

    T細胞群の一つはウイルスなど「非自己」との戦いを始めると、マクロファ-ジがT細胞の援軍を頼むシグナルの蛋白酵素サイトカインを放出したのと同じように、今度はT細胞自身がB細胞に援軍を頼む蛋白酵素「サイトカイン」を放出します。

    このシグナルをキャッチしたB細胞はT細胞と一緒になってウイルスなどの「非自己」を攻撃します。

    そしてこのB細胞が「同じ外敵には瞬時に対抗措置をとれる抗体」を作ります。

    そして、一度戦って抗体を作った相手は正確に記憶して、二度目の侵入時には瞬時に攻撃を始め、増殖を食い止めます。

    初めての外敵に対抗する免疫力を自然型、このB細胞が記憶して2度目からは迅速的確な対抗力で増殖を許さない免疫力を獲得型と言います。

    言われれば、まさにそのとおりです。

    最初に書いた外敵を何でもかんでも捕食する「マクロファ-ジ」や「好中球」はT細胞とB細胞連携の記憶学習システムが無いので、その度に大騒ぎして外敵と戦わなければなりませんが、B細胞の「抗体」という外敵記憶システムは非常に効率よく僕たちの身体を守ってくれます。

    B細胞の作る「抗体」は「命中必殺」なので、侵入した外敵は活動さえも出来ずに殲滅されます。

    水ボウソウやはしかなどは「終生免疫」と言われてきましたが、いまはそうではなくて、終生免疫は無いというのが免疫の世界では通説になっています。

    上記の記憶型の獲得免疫システムは数十年に一度くらいは再度感染しないと、抗体が減少化することが確認されています。

    一度はしかにかかった人は日々の生活の中で、何回もはしかウイルスをもらって発症はしないけれど、新たに抗体をつくってきたので、終生免疫と考えられてたんですね。

    ここまでが、最初に書いた免疫の第一陣です。ここからは第二陣になります。

    僕らの身体には、上記の白血球とT細胞とB細胞以外に強力な免疫細胞が存在します。

    癌が抑えられているのは最終的にはこの細胞のおかげです。

    外敵や突然変異などで発生した癌細胞を確実に殺してしまえて、上記の複雑な段階的な免疫システムとは独立した(自由な)細胞なので、ナチュラルキラ-細胞=NK細胞と呼ばれています。

    名前を聞いただけで頼もしいですよね。

    リンパ球の一種なのですが、最初に出てきた何でもかんでも細胞内に取り込み捕食するマクロファ-ジと同じ自然免疫細胞です。

    要するにT細胞やB細胞のように「何か怪しい外敵がいますよ=抗原」情報を必要としないんですね。

    マクロファ-ジと異なるのは破壊力です。

    マクロファ-ジは体内を巡りながらパトロ-ルしていて怪しい細胞なりの生物を見つけたら細胞内に取り込んで消化するのですが、このNK細胞は相手細胞に穴を空けて相手の細胞内に「自殺プログラム=DNA切断促進酵素」を送り込むんですね。

    NK細胞に襲われて助かる細胞はありません。何とも頼もしいじゃありませんか。

    このNK細胞は好中球に次いで二番目に多く僕たちの血中に流れています。

    この好戦的で無敵のNk細胞はより厳密に「自己」と「非自己」確認を行うT細胞が見落としがちな癌細胞を、「自己」「非自己」認識よりも「疑わしきはとり合えず攻撃」で殺してくれます。

    抗がん剤と違い癌細胞しか攻撃しないNK細胞は副作用の少ない画期的な癌治療薬の候補で、ワクチンも含めて世界中で薬品メ-カ-などがトライしています。

    また、強力なNK細胞の暴走がさまざまな免疫由来の難病の原因かもしれない、ということで、その活動抑制システムについても研究が行われています。

    多分、「疑わしきはとり合えず攻撃」というNK細胞の好戦的なプログラムが怪しまれてるんでしょうね。

    人間が「自己」の中に「非自己」の存在を許す唯一の例外が、女性の妊娠です。

    母体にとって、自分のID番号を半分しか持たない胎児は「非自己」そのものです。

    寄生虫は宿主の免疫機能を低下させて、自分を攻撃させないようにしますが、妊娠した女性は胎児に向けてだけ免疫機能を低下させ「非自己」への攻撃をさせず、母体が持つ胎児に有効な抗体だけは移行させて、出産後の赤ん坊の身体を守ります。

    この免疫機能の例外扱いがあってこそ人類が生存を維持できてきたのでしょう。

    人間の免疫システムは「非自己の胎児」の存在を確認すると自動的に子宮内の「胎児への攻撃」を停止しますが、染色体異常の胎児である場合、「攻撃開始」して死産や流産とかの原因になります。

    不思議ですね。

    昔から「流産を無理に止めるな。」というのは、このことだったんでしょうね。

    NK細胞でさえ見落としてしまう癌細胞は癌細胞自身の周りを「子宮内状態」に環境変化させてNK細胞の目を欺き、攻撃させずに増殖する種類もあるんだそうで、「胎児性癌細胞」と呼ばれています。

    なお、男性の睾丸に出来る「胎児性癌」とは違います。

    子宮内環境を装ってカモフラ-ジュするなんて、癌細胞はどうしてそこまでしてがんばらなくちゃいけないんでしょうか?

    いい迷惑ですよね。

    と、ここまで書いてきましたが、上記免疫軍の頑張りにも関わらず、毎日毎日、癌患者が発生しています。

    「病は気から」というのは、免疫学的に極めて正しい言い伝えなんですね。

    いつも不満を抱え精神的不安的な人間といつも前向きで明るい人間の免疫力の差は著しく差があります。

    ですから、「(自分に対して)やってみなはれ!」の精神と「今回こけちゃったけど、まあ、しゃあないわね!次こそ頑張ろう!」の精神は絶対必要ですよ。

    管理者殿なら、踏ん張って免疫力をグッと上げれると信じています。

  29. nakamaさん、おかえりなさい。
    良かった‼︎本当に本当に、良かったです。
    安心しました。心配しましたよ〜。

    まずはゆっくりテレビ観戦をして、無理なさらず過ごして下さい。
    フェデラーも勝ったし、nakamaさんも戻られたし、ラファもバモスだったし、今日は良い日です。

    安心しました‼︎

  30. いつも楽しく拝読しています。まだまだ本調子では無いようですので無理だけはなさらないで下さいね。でもブログUPされて本当にホッとしました

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