時差で昼夜が真っ逆さま!おかげでアジア大会はバッチリ観戦できるかも

Oct. 7, 2015(更新)

昨日3週間近くの日本の旅に終止符を打ち、ニューヨークにやっと戻ってきました。夕飯が終わった夜の8時ごろに眠くなり、目が醒めるのは2時間後の10時。この時間に楽天ジャパンが始まりますので便利なのですが、日本から続いている睡眠2時間のペースはちょっと辛いものがあります。しかし日本の皆さんから「貴女って相変わらずど元気ねえ」と太鼓判を押されましたので、このペースのまま突っ走ってみようと思います。さて楽天ジャパン1回戦の感想です。

感想の前に旅の感想を・・・

日本の旅行は最高に楽しかったです! 京都、河口湖までは静かで趣があってよかったのですが、東京の騒音と、際限のない人、店、食べ物屋で、ニューヨークの田舎者には刺激が強すぎました。疲れがどっと出ましたが、その疲れを癒すのが美味しい食べ物。家族は朝から晩まで狂ったように食べまわっておりました。

朝の4時に築地の魚市に行き、列に並んで食べたお寿司のおいしいこと。あんなにとろけるようなうにとトロは初めてで、異常な食欲に取り憑かれておりましたので、やっぱりかなり太ってしまいまいました。毎朝1時間以上走る夫の体重は変わりませんでしたが、私と息子は5kg増。でもあんなに食べた割にはこの程度で終わったのですから、やはり日本食はヘルシーなのでしょうね。

人々の優しさと丁寧さは期待以上でした。何回道を聞いてもわからない。地図をみてもわからない。そんなアホな私に辛抱強く多くの方から丁寧に案内していただきました。

今回の日本旅行のハイライトは、何といっても読者の方々にお目にかかれたこと。大いに励まされて帰ってきました。会いに来ていただくだけでも感激ですのに、心のこもったお土産などをいろいろいただき、心からお礼を申し上げます。

午前3時。昼夜が正反対になって頭がボーとしていますが、チリッチがヤングを破りました。では気になった試合について、つらつらと感想を述べてみたいと思います。

Ariake-stadium

錦織 def チョリッチ:2-6 6-1 6-2

第1セットを落としてはならない

北京のジョコヴィッチのプレーを観て、さすがNo.1の選手だと感心しました。GSのタイトルを取るよりもNo.1になりつづけることの方がはるかに難しいと言われるのは、コンスタントに結果を残すプレーです。錦織が必要なのは、肝心なポイントを落とさないこと。第1セットをチョリッチに取られてしまったゲームをみて、さらにその思いを強くしました。

チャンがコーチになってから、自滅するようなポイントの落とし方は少なくなりましたが、それでも第1セットは、unforcedエラーが16(チョリッチは13)もあります。ホームゲームで硬くなってしまうのはわかりますが、第1ゲームから簡単にブレークされてしまっては、相手がトップ選手だと挽回が不可能になります。

たまたまチョリッチは、全米オープンで完敗してしまったペアーのようなビッグサーヴァーではありませんでしたので、第2セットから挽回することができましたが、エースをぼんぼん打つ強豪サーヴァーが相手では、ブレークバックを当てにすることができません。

第2ゲームで錦織は4度のブレークバックをするチャンスがありましたが、最初の2回のBPは錦織のエラーでチャンスを逃し、3度目のBPは錦織のあまいショットでチョリッチにアングルヴォレーのウィナーを打たれ、4度目はチョリッチのエースでブレークバックは実現しませんでした。

錦織のエラーは、主にオーヴァープレーと呼ばれる「力みすぎ」のプレーが原因。調子は良かったのですから、みすみすウィナーをとれるポイントをエラーにしてしまって、ブレークチャンスを失うのは、ルーキーだけに許されるプレーです。かなり厳しい感想ですが、目指す目標がNo.1なら、このようなエラーは禁物。いくら1回戦でも足をすくわれてしまうことがありますので要注意です。

第1セットは0−4となってしまい、結局ブレークバックできずに第1セットを落としてしまったのですが、これでモメンタムがチョリッチに移ってしまったのですから、彼が自信を得てしまえば、悪夢の全米のペアー戦になってしまいます。

それにしてもまだ高校生3年生の年齢のチョリッチの成熟したプレーは驚異でした。第1セットを取って気の緩みが出てしまった第2セットは、経験の浅さからくるメンタルの欠如が原因でしたが、ジョコヴィッチジュニアと言われるだけあって、素晴らしいディフェンスで錦織に迫りました。

チョリッチはショットの選択に優れていますね。「コートセンス」と呼ばれる持って生まれたセンスが不可欠なのですが、いくら運動神経やパワーショットを打てても、このセンスがなくてはトップ10選手にはなれません。(このセンスが欠乏する代表選手はモンフィスとツォンガ)チョリッチのプレーを観るたびに向上していて、トップ10に駆け上るのもそう遠くは無いと確信しました。楽しみな選手です。

後半から錦織はFHとBHのダウンザラインにウィナーを打っていましたので、これが出ればもう安心。決勝までビッグポイントを確実に取り、セットを落とすことなく突っ走ってほしいと思います。

バウティスタアグト def ガスケ: 6-4 6-1

デフォルトのディフェンスプレー

芸術的なプレーで日本でも人気の高いガスケが1回戦で敗退してしまいました。しかも第2セットは完敗というかたちになってしまいました。がっかりです。有明のサーフェスは速くてバウンスが低いので、ガスケの得意なスピンが効果を発揮しなかったと彼が語っていましたが、それにしても・・・

アナコンは「デフォルト」の言葉を解説でよく使っています。言い得た言葉です。リードされてくると選手の最も心地よいプレースタイルに戻ってしまうことを「デフォルト」と呼んでいるのですが、ディフェンスが基本のガスケやナダルの問題点はここにあります。特に速いハードコートでは、テンポの速いアグレッシヴなプレーをして、自らポイントを取っていく。ベースラインから下がってしまっては勝てないのです。

バウティスタアグト(ホントに長い名前で記者泣かせです)の武器はFH。回り込んでオンザライズでハエを叩くように打ち込むプレースタイルは今日の主流で、このFHは錦織を破ったペアーもやっていました。フラットの強打ですので、きわどい所を打たれると、どんなに足が速くても間に合いません。ガスケがスピンのあるショットを・・・なんて言っているうちに、バカーン!とBHのコーナーに打たれてしまって終りでした。

いつも感じることは、ガスケの決めのショットがあまい点です。せっかくよいショットで相手を窮地に押しやっても、決めがあまく、カウンターショットを食らってポイントを落とすことが多いのです。

それにビッグポイントで緊張してしまうメンタルの弱さがまだ残っています。これはディミトロフにも当てはまり、最もリラックスしなければならないウィナーの瞬間に固くなってしまう・・・これはなんとしてでも克服しなければなりません。一にも二にもリラックス。

世界的に有名な綱渡りが言っていましたが、体のあらゆる部分の力を抜いてしまうことが大切なのだそうです。ジョコヴィッチはサーヴの時にラケットを投げてしまったことがあり、あれほどまでに力を抜く必要があるのかと驚いたものです。

ペアー def ディミトロフ:6-4 3-6 6-1 

ディシプリンが足らないディミトロフ

イケメンでカリスマがあり、フェデラーの再来と騒がれるほどの実力と運動神経に恵まれながら、期待外れなのがディミトロフです。本当に残念。

モテすぎるのが災いかも。全米でもジュニアの頃から女の子たちが集まってきていました。ハリウッドのニックネームがぴったりの派手で遊び好きの彼は、自己規制つまりディシプリンに欠けているのがゲームでも見えます。ゲームは自己表現なのですから、性格やパーソナリティがもろ出てきます。

ガーンと打ちたいときでも、エラーをしてしまっては元も子もありません。これはディシプリンの問題。

せっかくマグナス・ノーマン(ワウリンカが一年以上も頼みこんで、やっとコーチになってもらった元スウェーデン選手)にコーチになってもらったというのに、ロスにいるシャラポヴァの側を離れたくなくて、スウェーデンで練習することをさぼり、ノーマンから「これではトレーニングはできない」と契約解除。

心を入れ換えて、タフなトレーニングで知られるラシード(モンフィスやツォンガの元コーチ)のもとで、今までフィットネスに問題があった弱点を改善して、ランキングを8位に上げたものの、コンスタントな結果を残すことができずに、今年の7月にラシードともお別れ。

僕は自身のテニスができればよいと思っている・・・なんてのんきなことを言っているうちに、すでに24歳。17歳からコーチをコロコロと7人も換えているのも、長続きしない性格が出ているのかもしれません。

Pato Alvarez(スペインでマリーのコーチを担当)
Peter Lundgren(フェデラー、サフィンの元コーチ)
Peter McNamara
Patrick Mouratoglou(セリーナのコーチ)
Magnus Norman(ワウリンカのコーチ)
Roger Rasheed(モンフィス、ツォンガ、ヒューイットの元コーチ)
Franco Davin (デルポトロの元コーチ)

ランキングがどんどんと落ちていき、シャラポヴァとも別れて、「さあ、俺はテニスに賭けるぞ!」と9月に元デルポトロのコーチのフランコ・ダヴィンを雇ったのですが・・・楽天ジャパンではガスケとともに1回戦で敗れてしまいました。メンタル的に弱いところが似ている二人ですが、最終セットでも二人仲良く1−6で完敗してしまいました。

対戦相手のペアーはFHよりもBHが得意で、BHに回り込んで打ってきてはドロップショット(今回は少なかったですが)を打ち、相手を翻弄する選手。嫌な相手ですが、ディミトロフの粘りの無さが第3セットで出てました。「もうこんな試合はやってられないよ。早くパーティに行きたい〜。」みたいな。

ガスケに似てビッグポイントが取れない。13回もブレークするチャンスがあったのに、ブレークできたのはただの1度だけ。ポテンシャルを生かしきれてない代表格で、つい愚痴が出てしまいます。

(追記1)錦織 def クエリー:7-6(3) 6-3

錦織はクエリーとの2回戦では、しっかりとタイブレークを取って第1セットを獲得。これで勝負が決まりました。第2セットは気を緩めることなく、波に乗って快走。BPになることもなく勝利です。とにかく第1セットを取る!この意気込みで決勝まで突っ走ってほしいと思います。

(追記2)ワウリンカ def 伊藤:6-3 2-6 6-4

ワウリンカのアップダウンの激しいパーフォマンスに驚きました。伊藤が勝てた第3セットでした。気張りすぎのエラーがなければ、ダブルブレークされずに伊藤は勝てたのに・・・しかしワウリンカはあんなに調子が悪くても、最後には相手にエラーをさせて勝ってしまうのですから、やはりGSチャンピオン。伊藤は肝心のビッグポイントを何度も落としてしまい、もったいないことをしました。しかしこれが4位と127位の違いなのでしょうね。

6 Comments

  1. atomさん

    予選のチケットをはじめ、当日の案内、そして東京バナナのおみやげまで、何から何までお世話になりました。本当に感謝しています。

    今度はNYの全米で集合となれば面白いでしょうね。楽しみにしています。

    comoestamiyasitaさん

    私は無神論者ですので、どうも神という存在が理解できないのですが、「八百万の神」ともなるともうファンタジー小説の世界で、戦争のしようがありませんね。

  2. 管理者 殿

    久しぶりの日本帰省、お疲れ様でした。

    日本の変わりように驚かれたでしょう。

    確かにNYの田舎者という表現は的確です。

    幾らNYといえど、東京に来たら驚きますよね。

    文化的な節操の無さが日本の魅力なんでしょう。

    我が家は神道なんですが、神道の節操の無さが大好きです。

    「八百万の神」ですよ。

    全てのモノに神が宿る、という思想が素敵です。

    神道信者に宗教上の争いはあり得ません。

    世界中の人が神道信者になれれば、宗教上の争いは無くなるんですけどね。

  3. そう言えば、ガスケはコーチやトレーナーを連れずに来日している?
    と言うのも2日間練習見ましたが、いつも一人。
    そんなわけで、他の選手のヒッティングパートナーをやることが練習の代わりみたいでしたよ。
    ちなみにシングルスは負けてしまいましたけど、ベルタスコと組んでダブルスにもエントリーしていて、ダブルス1回戦は快勝してました。

  4. tennisnakamaさん

    久しぶりの里帰り、お疲れ様でした。
    御家族で満喫されたようで何よりです。
    tennisnakamaさんと色々とお話が出来て楽しかったです。
    今後は、tennisnakamaさんとご家族のお顔を思い浮かべながらブログを読ませて頂きます!(笑)
    息子さんはイケメンだし、御主人も優しそうな紳士で、本当に素敵な御家族でした!
    来年こそは全米OPでお会いしたいものです。

    ブラブラ、3度目の正直ではなく、二度あることは三度ある…になってしまいました(>_<)
    有明と相性悪い?!
    圭くんとチョリッチの試合は現地で観ました。
    チョリッチは体力面など、まだまだなところはありますが、末恐ろしい18才です。
    とにかく可愛い!(*^^*)
    テレビで見るより実物のほうが可愛いかも(笑)

  5. chibakenminさん

    わざわざ千葉からパーティに参加していただきありがとうございました。あの時も睡眠2時間でぶっ通してきましたので、声はガラガラでした。かなり疲労していましたが、でもパワフルなんて言っていただいて嬉しいです。

    楽しかったですね。皆様からエネルギーをいただきました。これからもいろんな意味で人生とテニスを謳歌していきましょう!

  6. なんとお早い試合速報!!
    先ほどまでテレビで観戦していた試合の解説が読めるとは
    今はブライアン兄弟のダブルスをやっていますが、
    もう眠くて就寝することにします
    どうか3度目の正直で初戦を突破してくれますように

    きっと旅の疲れや時差ぼけがまだまだ続くことでしょうが
    どうか風邪などひかないようご自愛くださいね

    あと、書き込み遅れましたが六本木でお会いできてよかったです
    思った通り(いえ、それ以上)のパワフルさにもう圧倒されました
    テニスファン同士のつながりも仲間さんのおかげで広がりました
    本当にありがとうございます
    今後ともご活躍楽しみにしております

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