2014年の懐かしいUSオープンのヴァヴリンカ戦を再訪

Sep 9, 2016

2014年で錦織圭が決勝まで進んだときの興奮がよみがえってきました。ヴァヴリンカとの準々決勝では『錦織圭を応援する海外の熱烈な応援に涙』でも書いたように、錦織の応援が印象に残っています。明日のヴァヴリンカとの試合は6時頃から始まると思いますので、また深夜まで続きそうです。夜のUSオープンはいつもお祭り騒ぎになるので楽しみ。ではあの興奮をもう一度!

Sep. 3, 2014 US Open:

6位のラオニッチとの4時間以上の5セットのエピック戦のあと、また4時間を超す5セットで今度は4位のヴァヴリンカを破り、錦織圭が堂々準決勝に進出しました。二つのエピック戦を演じた錦織圭が世界のテニスファンを感動させたことは言うまでもありませんが、私が会場で涙したのは、錦織の最後まで諦めずに戦ったテニス魂だけでなく、海外のファンの熱烈な応援だったのです。これはTV観戦では味わえない大きな収穫でした。

錦織 def ヴァヴリンカ:3-6, 7-5, 7-6(7), 6-7(5), 6-4 (4時間15分)

準々決勝のラオニッチ戦で女性の黄色いKei, Kei, Kei! という連呼が何度もスタジアムをこだましていましたが、あの声は私ではありません。Keiだと何を言っているのか分からないので、私はNISHIKORI~!と叫ぶことにしていますが、拍手と共にKeiを連呼させる応援はとても効果があると感じました。でも一人ではできないグループ応援のやり方です。

私のように、錦織やヴァヴリンカを目当てにチケットを買った人たちはマイノリティーです。チケットはかなり前から売り切れになっていますので、どの選手の試合になるのか分からず、自国の選手以外に応援するのは、フェデラー、ナダル、ジョコヴィッチなどのトップ選手で、マジョリティはどちらが勝っても・・・といったニュートラルな立場にあります。

彼らが観たいのは「選手が全魂をこめた感動的な試合」なのです。

ヴァヴリンカは今年は全豪オープンで優勝して一躍注目を浴びてきた選手。錦織はタイトルは取れなかったにせよ、マイアミでフェレールとフェデラーを破り、マドリッドでもラオニッチとフェレールを破って注目を浴びてきています。特にマドリッドのナダルとの決勝でみせた錦織の驚異的なプレーは、テニス界でもセンセーションを呼びました。

このupcomingの二人の試合は大変興味深いものがありましたが、ラオニッチとの死闘の後で錦織のガス欠が予想され、この準々決勝はヴァヴリンカが本命でした。ニュートラルなファンはダークホースに応援する傾向にありますが、前半ではStan!の応援が圧倒していました。

日本人はとてもシャイですので、(となりに座っていた日本から来た若い男性たちも声は出さずに拍手だけでした)相手の選手の名前だけが聞こえれば、自分を応援してくれる者はいないのか・・・とががっかりするのは当然です。

アーサーアッシュの世界最大のスタジアムでは、確かに大声を出すのはとても勇気のいることです。予選時代からティムと一緒に大声を出しながら錦織を応援してきましたが、隣の日本男性はあてにならず、孤独な応援となってしまいました。

ヴァヴリンカ戦で応援の主人公を演じたのは、IBMのラグジュアリースイート(スポンサーの観戦部屋)にいる人達でした。まるでIBMが錦織所属のIMGと見えてしまうほど必死の応援。ラオニッチ戦のときの、Kei, Kei, Kei!の応援と同一グループのように感じました。特に女性の黄色い声は同じ声でした。(黒いヘッドバンドをしたブロンドの女性)赤シャツはリーダーの男性。

Nishikori-fans-2-USOPen-2014

個人の応援も重要ですが、会場を巻き込むにはグループ応援が必須です。2008年の5セットのエピック戦となったフェレール戦では、私には強力なテニス応援仲間がいて、周りの外国人を説き伏せて応援団を結成。私たちの応援がかなり有名になりましたが、彼女が日本に帰国しまい、ティムもタイに行ってしまって、声を出して応援する仲間を失ってしまいました。

オーストリア人の応援は有名です。チャンティングもいろんなパターンがあり、彼らの応援を観るために、私はヒューイットの試合を観にいくことがあります。大声で一緒に応援する仲間がこれから必要であることを痛感しました。日本人選手の応援を外国人に任せてしまうのは・・・悲しい。

野球やサッカーで我を忘れて応援するファンがテニスにも必要です。応援したい人、この指とまれ〜!

錦織がショーマンシップを発揮するのはよいのですが、それはモンフィスに任せておいてほしいと思います。キーポイントでTweenerのエラー!何でこんな大切な時に! コーチのチャンの表情は見えませんでしたが、イアフォンで放送を聞いていましたが、彼の表情も真っ青だったとか。(チャンはスケジュールでは5時にエグジビションが入っているはずですが、キャンセルしたのでしょうか)

応援団もがっくり(遠くに彼らがいますので焦点を合わせるのがむずかしい)

Nishikori-fans-4-USOPen-2014

第4セットに入りました。スコアは錦織の2−1。このセットをとれば錦織の勝利です。しかし・・・第4ゲーム(2W−1N)で錦織はメディカルタイムアウトをとり、足のテーピングのやり直しをしてもらっています。(やっぱり足が痛い・・・?)

Nishikori-Wawrinka-USO-MTO

心配そうな応援団

Nishikori-fans-1-USOpen-2014

錦織がダウンしてもめげず、Kei, Kei, Kei!と延々とつづくIBMの人達の連呼で会場も拍手がどんどん大きくなっていきます。錦織が第4セットを落としてしまっても、最後まで残って観戦する人たちは熱狂的なテニスファンでなくとも、彼らのプレーに魅せられ、展開するドラマに心を打たれた人たちです。

第5セットに入りました。おっ!リーダーが鉢巻きをつけて登場。もうここまできたら心中だあ〜!錦織の見事なFHウィナーにKei, Kei, Kei!

Nishikori-fans-3-USOPen-2014

ヴァヴリンカの華麗なダウンザラインのウィナーに大きな拍手が。錦織の驚異的なFHのサイドラインを突くウィナーに大きな拍手が。私がニューヨークのファンが好きなのはフェアであること。ダウンしても立ち上がる二人に大きな拍手が沸き起こります。

おかしかったのはVamos!の声が多かったこと。一体どっちを応援しているのでしょうね。雰囲気的には錦織の応援のように感じましたが・・・

ヴァヴリンカはサーヴで命を救い、錦織はストロークで窮地を救っていくプレーのコントラストが面白く、どちらに転んでも不思議でないスリラーが続きました。しかし、ラオニッチ戦と同じく、5セットでもう一つギアをアップさせることができたのが錦織。引いてしまったのがヴァヴリンカでした。スコアでは差は少ないように見えますが、この差は大きなものがありました。

4時間が経過しました。二人とも疲れてきているように見えます。4−4で錦織のサーヴです。今まで苦戦してきたサーヴィスゲームを、ドロップショットの妙技で40−0とキープ。余裕があります。うん、これなら行ける!

第10ゲーム(4W−5N) ヴァヴリンカのサーヴです。おお、固くなってヴァヴリンカがダブルフォルトをおかしてしまいました。錦織のマッチポイントです!

マッチポイントをとりました! 応援団も会場も錦織のガッツと素晴らしいプレーに大拍手。

応援団のリーダーもおもわずコートに駆け寄りたい気持ちで「やったぜ、ベイビー!」

Nishikori-fans-5-USOPen-2014

コンスタントにウィナーレベルのショットが打てる選手は数えるほどしかおりません。テニスのレベルは、「いかに難しいショットをエラーなく打ち続けることができるか?」で決まります。しかし技術的に優っていても、GSは最後まで戦いつづける強靭なメンタルが絶対条件。

ヴァヴリンカは「錦織がどんどんベターになってくるので躊躇してしまった。」と反省すると同時に、錦織のメンタルを賞賛していました。ビッグポイントで勝負に出るチャンピオンの資質は錦織の方が上だったと思います。これは天性的なもので、トレーニングでは培われないもの。最後に勝負に出た錦織のアグレッシヴな連打にヴァヴリンカが敗れてしまいました。

ジョコヴィッチがマリーを倒して、いよいよ準決勝ですね。ナダル戦のように、途中でリタイアになる可能性も大きいと思いますが、心身の限界まで挑戦する錦織に心から拍手を送りたいと思います。

世界にインスピレーションと感動を与えてくれた圭君!おめでとう!

4 Comments

  1. nakamaさん、お帰りなさい!そして戻ってくれてありがとうございます‼︎ nakamaさんならこの試合どう思っているだろうか、新情報解説して欲しいな、、と密かに再訪しては待っていました。やっぱり嬉しいです! ヴァブリンカ戦、そちらのメディアの分析など、聞けたらと思います。マッケンローは錦織くんをそこまで評価してないんだろうな、とずっと思ってます>_<

    • cocoさん

      コメントありがとうございます。やっと日本語が少し書けるようになってきました。最近日本文学も読み始めたせいもあるのでしょうが、何しろ好きな作家は明治時代の作家だったりするものですから、日本語もかなり時代遅れになっていると思いますがご勘弁を。

      今錦織vsヴァヴリンカの再放送を見ています。現地からツイターでレポートを送っていると、入力と転換が大変で大切なポイントを落としてしまったりしていますので、TV観戦は選手たちの表情が見えていいですね。

      この後試合の感想を書いてみたいと思います。

  2. いやあ、懐かしいですね。久しぶりに管理者殿のブログ再開ということで、テニスの大きな楽しみがここで復活です。

    2014年全米の過去記事も懐かしく楽しく読ませてもらいました。

    今日の錦織は残念でした。

    やはりマリ-との死闘の2日後ですから、スタミナは2セット分も残ってなかったですね。

    身体とサ-ブに大きなハンデイを持ちながらの、5セットマッチ6試合目ですから、ベスト4に進出した偉業を讃えたいです。

    1stサーブは速度を抑えても、ボデイ狙いで確率を上げた方が良いように思えますが、錦織からすれば「そんな甘い考えじゃ、勝てない」ということなのでしょうか?

    まあ、相手も1stはなかなか入りませんから、お互い様といういうことなのかもしれません。

    • Komoesta(or Comoesta)さん

      戻ってきてくださって嬉しいです! 盆で家族が戻ってきてくれたような感じ。アメリカで言えば、サンクスギヴィングの気分で懐かしいです。

      錦織はマリーとの激戦の後、ヴァヴリンカにコート中を振り回され、最後は足がついていきませんでした。作戦もちょっと頭をかしげるところがありましたので、後ほど更新しますね。ともかくもコメントありがとうございます。

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