また起こってしまったフェデラーのシンプソン・パラドックス

2015/10/14 tennisnakama 4

Oct. 13, 2015 Shanghai: ランキング70位の選手(ラモスービノラス)に初戦敗退をきしてしまったフェデラーですが、世界のメディアは健忘症にかかってしまったようで、フェデラーが1ヶ月前に全米オープンの決勝まで進んだ選手であったことを忘れてしまい大騒ぎをしています。フェデラーの実力が低下したのではなく、9月11日の記事『フェデラーはシンプソン・パラドックスを克服できるか?』でも紹介したシンプソン・パラドックスが起こってしまったのです。 [private] ラモスービノラス def フェデラー:7-6(4 ) 2-6 6-3 フェデラーはこの敗戦について以下のような分析を行っています。 初戦にしてはまあまあの出来だったと思う。第1セットでチャンスがあったにもかかわらず取れなかったのは残念だったが、第2セットではうまくプレーできた。 第3セットではどうしてもリードができず接戦となってしまい、第1セットのようにセットを取られてしまった。一つのサーヴィスゲームが思うようにいかなかったのが原因だ。 (注釈:第8ゲーム(4R−3F)でフェデラーはBHのエラーを2度おかしてBPに。ラモスがまったく エラーをおかさず、BHのダウンザラインの見事なウィナーでブレーク) 長いラリーになるとどうもうまくいかないようだ。ワン・ツー・パンチの速いテンポのゲームではうまくプレーできたのだが。彼は最高に好調でとてもよい試合をしたと思う。 二人の差はほんのわずかで、どちらに転んでも不思議でない試合でした。しかしフェデラーはビッグポイントが取れなかった。4度もブレークチャンスを逃しています。サーヴィスゲームでもリターンゲームでも獲得したポイントはフェデラーの方が多かったのです。総合ポイントではフェデラーは100ポイント。ラモスは7ポイント少ない93ポイントでした。 「長いラリーになると負けてしまう」というのは言い訳っぽく聞こえます。『フェデラーはシンプソン・パラドックスを克服できるか?』でも紹介しましたが、ポイントを多くとったにもかからわず負けてしまう・・・そのような試合が増えてきています。プロ選手では敗退率が最多のフェデラー。今回もそのパラドックスを克服することができませんでした。 ラモスは予選上がりで油がのりきっている状態。フェデラーはデ杯でランキングの低い選手に楽勝しましたが、実力を発揮できる機会はジョコヴィッチとの全米決勝が最後という油が切れた状態。試合慣れしていない上に、ナダル的なクレーの左利きのラモスに対して苦手意識が走ってしまい、自身の得意なゲーム展開ができませんでした。 それにしても驚異だったのは、クレー専門のラモスのプレーです。まるでナダルを彷彿させる左利きのディップ(スピンで急にストンと落ちるショット)でフェデラーのBHを攻めまくりました。しかもクレー選手の粘りでエラーが少ない。フェデラーがラモスのことを、he’s been in the groove. と表現していましたが、グルーヴの状態にしてしまったのはやはりフェデラーの詰めがあまかったからだと思います。 試合数が少なければ、自身の最高レベルにもっていくことは難しい・・・かといって試合数を増やせば故障が増える・・・このディレンマをどのように解決していけばよいのか。それが今後のフェデラーの課題だと思います。まだまだGSが取れる可能性のある彼なのですから。Hopp Hopp Roger! 錦織 def キリオス:1-6 6-4 6-4 錦織は全米といい、ジャパンオープンといい、ペアー戦の後遺症が残っているようで、ビッグサーヴァーには苦手意識を隠せず、キリオスが冷静さを失わなければ、危うく敗退するところでした。 それにしてもキリオスの錦織のウィナーを取りまくった193cmもの巨体とは信じられない俊足、豪快なサーヴとFH、リスクを恐れない勝負師のスピリットは驚異的です。第1セットではいつも冷静にプレーすることができるのに、自身のディーモンに勝てずに崩れていく・・・才能の無駄使いで本当に残念です。 […]

キッチンシンク戦略とスパルタの戦いだった全米オープン決勝

2015/09/15 tennisnakama 3

Sep. 15, 2015 US Open Final: Everything but kitchen sinkという表現がありますが、「あらゆる手段を使う」という意味で、省略してキッチンシンク(流し台)と言います。セイバー 、ドロップサーヴィスリターン(ドロップショットでリターンをする)など、前代未聞のクリエイティヴ戦法で戦ったフェデラーはまさにキッチンシンクのテニス。それに対抗して「This is Sparta!」と叫んだジョコヴィッチはレオニダス王のテニスでした。

フェデラーはシンプソン・パラドックスを克服できるか?

2015/09/11 tennisnakama 4

Sep. 11, 2015: CNNで日本の水害の様子が毎日放送されています。心が痛みます。ヨーロッパでは大量の難民。ニューヨークで楽しそうな全米オープンの記事を書くのはためらわれますが、フェデラーのNo.18のGSタイトルが現実的になってきましたので、ここで最も気になるフェデラーが最悪記録者と言われるシンプソン・パラドックスについて述べてみたいと思います。

あなたも真似のできる話題沸騰のフェデラー新戦法 “SABR”(セイバー)紹介

2015/09/04 tennisnakama 14

Sep.4, 2015 シンシナティで突然ネットに向かって前進して、ハーフヴォレーでサーヴィスリターンをするフェデラーのアタックテニスが話題を呼びましたが、私も全米オープンで目の当たりに見ました。一か八かの突撃で、成功するとスリル満点の楽しいプレーで、SABR(セイバー)と名付けられました。その由来は? フェデラーはこれからも戦法の一つとして使っていくとか。私たちも真似のできるSABRのやり方をビデオで紹介します。

全仏Day1: セルフィー乱入者にフェデラーが警備の不備を批判

2015/05/25 tennisnakama 7

May 24, 2015 French Open:(更新) 初日の今日は錦織、フェデラー、ヴァヴリンカのトップ10選手、およびカーロヴィッチとガルシアロペスを除くシード選手全員がストレートで勝ち2回戦に進出しました。順調な開幕を切った全仏オープン…と書きたいのですが、フェデラーがシャトリエ会場を退場する途中で、会場に飛び降りた若い男性にセルフィーを強要されるという事件があり、フェデラーは警備の不備に怒りの発言をしました。過去に起こった事件も含めてビデオで紹介します。 [private] テレビでも映ったこの若者の非常識な行動に本当にびっくりしてしまいました。解説者も唖然。しかしもっと驚いたのは警備員の反応が遅いことです。たとえ目的が他愛のないセルフィー(自撮り)であっても、乱入は許されるべきではありません。もし彼がセルフィーとみせかけてナイフで襲いかかったら…おぞましいセレス事件が思い出されぞっとしてしまいました。 昨日もフェデラーは練習中に子供たちがコートに割り込んできたばかりで、いくら子供だと言っても、オフリミットのコートへ侵入は警備の問題。フェデラーは警備の問題は、私個人だけの問題ではなく、選手全員にかかわる問題なので早急な対応をしてほしいと要求しました。 上のビデオでも紹介されているように、全仏オープンにおいて過去にも不愉快な事件がありましたね。フェデラーは2009年全仏オープン決勝(vsソダリン)で、乱入者がフェデラーに帽子をかぶせようとした事件を経験しています。 また同じく全仏オープンで2013年のナダルvsフェレール決勝で、ゲイの結婚に反対する男性がプロテストを目的にトーチをかかげてコートに乱入した事件もありました。 今年は全豪オープン決勝(ジョコヴィッチvsマリー)で、移民を強制キャンプに反対する数人の活動家が前列に席を占め、メッセージを伝えるために二人がコートへ飛び降りる事件が起こっています。 しかし警備員のトレーニングは抜群で、すぐに選手(マリー)を取り囲み万全の警備態勢をとりました。しかし全仏ではたった一人のスタッフが10秒後にコートにやってきただけ!これにはちょっと驚きました。 テニスではありませんが、フットボールやサッカーでもクレージーなフィールド侵入者が結構いるんですね。ビデオで特集していますが、罪はないものの、素敵な裸体ならまだしも、贅肉のついた裸は見せられる方はたまったもんじゃありませんね。 (更新) 錦織 def マチュー:6-3 7-5 6-1  錦織は自信に溢れるショットメイキングが印象的でした。相手のマチューは33歳のベテラン選手。長期間故障で休場してなかなかカムバックがままになりませんが、それでも元12位を誇る実力の持ち主で、特にBHがすばらしく、錦織とスリルのあるBHラリーを展開していました。 マチューはブレークされてもディフェンシヴになることなく、アグレッシヴなプレーで、錦織にプレッシャーを与え続ける作戦は的中しました。錦織は第2セットでダブルブレークされてしまい、マチューに押され気味になりましたが、6−5のセットポイントでネットコードがインとなり、セットポイントを手にいれることができラッキーでした。 しかしマチューの勢いもここまで。実力では勝てないマチューはどうしもリスクの高いショットで無理をしなければ錦織に勝つことができず、第3セットではエラーを連発。欲をいえば錦織は1stサーヴ率を上げること。今日のような4割台ではこれからが苦しくなります。 錦織の華麗なBHに解説者が「Kidding me! (ウッソー!)ジョコヴィッチに劣らない!」と叫んでいました。フランス選手のマチューを応援するはずの会場も、錦織の炸裂するウィナーに拍手を惜しみませんでした。 フェデラー def ファジャ:6-3 6-3 6-4  左利きファジャFallaはFHでバンバンとフェデラーのBHを攻めていました。これは正しい作戦で、深いショットがよく決まり、フェデラーを苦しめていました。スコアではフェデラーの快勝に見えますが、第2セットの第3ゲーム(1−1)などは、やっと5度目のBPをとってブレークするなど、かなり手こずっていました。 フェデラーの最近の傾向に、ビッグポイントがなかなかとれない点が挙げられますが、はやりファジャ戦でも15BPのうち取ったのはわずかの3つという少なさが気になります。サーヴではビッグポイントをエースでとることができても、リターンゲームでなかなかブレークできない。フットワークもラリーがつづくとリカヴァリーが遅れてしまう。ラリーをつづけないためにも、もっとネットラッシュしてもよいのではと思っていますが、ファジャはフェデラーよりも5度も多い25のネットラッシュでした。 フェデラーに最後まで残ってほしいと願っていますので、どうしても辛い点数になってしまいます。2回戦はクレーで今年モンフィスやツォンガに勝っているグラノエールズ。単複いける選手ですので、ネットラッシュもタイミングがよく油断できません。試合ごとにどんどん調子を上げていくフェデラーですので、心配はないと思いますが。 しかしなんでこれほどうまい選手(ファジャ)が100番台をウロウロしているのか、理解に苦しみます。フェデラーよりもさらに早めのオンザライズでアグレッシヴに打っていました。マチューといい、ファジャといい、オンザライズで早く打ち、アグレッシヴに攻めてくる選手が増えてきました。決勝までまだ6試合が残っています。本当に大変ですね。

2015 全仏オープンの予想: 有数な賭けサイトでは錦織の優勝は5番目、しかしドロー運でいけるかも

2015/05/23 tennisnakama 9

May 22, 2015: 全仏オープンFrench Openのドローが発表になりましたね。ランキング6位のラオニッチの欠場で7位のナダルはシード6となり、残念ながらすでに準々決勝でジョコヴィッチと激突します。錦織は比較的イージードローでフェデラーまたはヴァヴリンカと準決勝で対決です。 世界で有数なギャンブルサイトでの優勝候補のオッズを調べてみました。ほとんどのサイトが同じ結果で、本命はジョコヴィッチ。5番目が錦織となっています。オッズによって世界がどのように選手たちを評価しているのが分かり、興味深いものがありますので紹介します。 [private] Betting Oddsは賭け率のことですが、日本ではオッズで通っているようですのでオッズとします。まずオッズの方法ですが、大きく分けてDecimal(少数点)、American、Fractional(分子)の3通りありますが、ここでは最もわかりやすいDecimalで表示されているオッズを紹介します。 世界で最大のインターネットの賭けサイトのbetfairの例をとってみますと、5月22日のオッズ(Odds)は以下のようになります。オッズの順から3つのグループに分けてみました。 優勝の可能性が高い選手 ジョコヴィッチ:1.97(100円賭けると197円戻る)(ランキング1位) ナダル:6(100円賭けると600円戻る)(ランキング7位) マリー:11.5(100円賭けると1150円戻る)(ランキング3位) フェデラー:16.5(100円賭けると1650円戻る)(ランキング2位) 錦織:17.5(100円賭けると1750円戻る)(ランキング5位) ひょっとして優勝するかもしれない選手 ヴァヴリンカ:44(ランキング9位) モンフィス:70(ランキング14位) ベルディヒ:75(ランキング4位) フェレール:110(ランキング8位) 不思議なのはモンフィスへの期待が大きいこと。会場の応援でノリノリになれば恐ろしいパワーを発揮する、と予想する人が結構いるんですね。 優勝の可能性無しに近い選手 フォニーニ:230(ランキング29位) ディミトロフ:420(ランキング11位) 昨年の全米オープンで優勝したチリッチは当時16位で、ほぼ不可能組に入っていましたので、どんなハプニングが起こるかもしれませんが、それにしてもフォニーニの予想が高いのに驚きました。技術は最高ですが、メンタルとフィットネスレベルが大疑問。意外なのがディミトロフへの期待が低いこと。いくら技術に長けていても、まだまだ5セットを勝ち抜いていくメンタルに欠けていると評価されているようです。 tennisnakamaの予想 いくらクレーに強い選手でも、不調だったり、どこかに故障を抱えていれば勝ち進んでいくのは難しくなります。例えばヴァヴリンカですが、今週のジュネーヴで74位のデルボニスに敗れてしまいました。エラーが多すぎます。オッズは40となっていますが、私は150くらいだと思うのですが。 では注目される試合を取り上げながら、予想を立ててみたいと思います。 トップハーフ ジョコヴィッチ、ナダル、マリーがいる激戦グループです。 ジョコヴィッチセクション 4回戦:ナダル vs ディミトロフ(ナダルの勝利) […]

ぎゃ!20歳のキリオスがフェデラーを破ってしまった!

2015/05/06 tennisnakama 10

May 6, 2015 Madrid: フェデラーはイスタンブールで優勝したものの、何かすっきりと勝てなくて苦戦が多かったのですが、ほとんど休む暇のないマドリッドの出場はやはり厳しいものがありました。それにしてもハイレベルな3つのタイブレークを勝ち取ったキリオスは見事でした。初戦で敗退となってしまったフェデラーですが、休養をとって、ローマでチューンアップし、全仏オープンでピークを迎えるのも悪くないと思います。ナダルは元のラケットに戻り、安堵感のあるプレーをしていました。彼の問題は自信のみ。安心して振り切れているようで、いよいよクレーキングの登場です。 [private] マドリッド2回戦:キリオス def フェデラー:6-7(2) 7-6(5) 7-6(12) クレーテニスはウィナーが決まらず、延々とラリーが続くので、選手も大変ですが観る方も大変。その中でハードコートのようなテンポの速いゲームで楽しませてくれたのがフェデラーvsキリオス戦でした。 何しろ二人でとったエースはなんと38!キリオスは22のエースを打ち放し、クレーテニスの観念からかけ離れた試合でした。 フェデラーとキリオスはスイスで練習をした間柄。公式には初対戦でも、お互いのゲームを熟知している二人は真っ向から激突。残念ながらフェデラーは惜敗しましたが、19歳でナダルを倒し、20歳でフェデラーを破ったキリオスはまさに未来のチャンピオン。テニス界に希望の光をもたらしました。 フェデラーはイスタンブールで優勝した後、双子のレオちゃんとレニーちゃんの1歳の誕生日を祝うためにスイスへ。そして休む暇もなく昨日の火曜日にマドリッド入りしたばかり。旅の疲れや練習不足にもかかわらず、言い訳を許さないフェデラーは、「無理をしてほしくない」という私の杞憂をよそに、連続3タイブレークの大激戦を戦い抜きました。33歳になっても堂々2位をキープし続けるチャンピオン精神に脱帽です。 フェデラーに辛勝したキリオスですが、彼の最大の課題は感情のコントロールに欠けること。まだ20歳なのですから仕方がないとしても、第1セットでラインジャッジに対して不満が爆発してプッツン。怒りを引きずってしまい、タイブレークを落としてしまいました。 しかし元フェデラーのコーチのアナコンが絶賛したのは、第2セットからのキリオスです。感情を白紙にもどし、リセットしなおして、サーヴ率が落ちてきたフェデラー(47%)から主導権を奪いとりました。 第3セットはどちらに勝利が転んでも不思議でない、ブレークポイント無しの拮抗したセットとなり、タイブレークでは手に汗にぎるmano a manoの決闘。タイブレークでマッチポイントを繰り返す二人は12−12へ。キリオスのFHのダウンザラインのウィナーが決まって13−12。キリオスの4度目のマッチポイントです。フェデラーがFHを出してしまい、キリオスの勝利が決まりました。 2つのマッチポイントをセーヴして勝利を勝ち得たキリオス。爆発的なサーヴ力。ガッツのあるFHウィナー。「作戦なんてないよ。I play my game. それだけだよ。」ナダルやフェデラーに対して萎縮することなく、堂々と最後まで自身を信じて戦ったキリオス。すごい選手が出てきたものです。フェデラーも以下のように賞賛していました。 最も手こずったのは 彼のサーヴです。私のリターンゲームはまずかった。ゲームが進むにつれて、ますますリターンが思うように入らず、リズムが得るのがむずかしくなってしまいました。 速いペースですすみ、ポイントの合間がなく難しい試合でした。 彼はビッグステージが好きで、恐れを知らず、素晴らしいゲームを展開する選手。しかもサーヴ力が飛び抜けているために、ベースラインからのショットに関係なくプレーできる選手です。(フェデラー) ビッグポイントでエースがとれる選手がチャンピオン。チャンピオンのフェデラーが太鼓判を押すのですから、本当に将来が楽しみな選手です。キリオスがイズナー、ベルディヒを倒せば、ナダルとの準決勝となる可能性が高く、ナダルにリヴェンジの機会がやってきます。わくわくしますね。 マドリッド2回戦:錦織 def ゴファン:6-2 4-6 6-2  錦織が2回戦を無事通過しました。第2セットでのゴファンの追い詰めが素晴らしかったです。背丈が錦織とほぼ同じで、しかも錦織よりも6kgも軽いゴファンは、日本選手の体型に似ていますので、ぜひ見習いたいプレースタイル。ダウンザラインを駆使して相手の意表をつき、あまくなったカウンターをネットラッシュで決める。しかもサーヴがよかったですね。 […]

「ナダルのスランプは一過性」とフェデラーの元コーチ・アナコン

2015/04/25 tennisnakama 3

April 25, 2015: ナダルの復活がなかなかスムーズに行かず、バルセロナで3回戦で敗退してしまいました。しかもクレーでの早退。リオに続いてフォニーニに2連敗してしまった彼に対して、「もうナダルはクレーキングではなくなった」などと、手厳しい声が聞かれる中、サンプラスとフェデラーの元コーチのアナコンが、テニスチャンネルの解説で「これは一時的なもの」と楽観的な感想を述べました。(^_^) [private] ナダルはモンテカルロではジョコヴィッチに準決勝で敗れたものの、復活が順調にすすんでいる印象を受けましたので、「完成度の高いプレーをみせてくれたナダルですので、もう一息。あとは自信のみ。」と楽観的な記事『ローランギャロスへの道:ジョコヴィッチ vs ナダル』を書いたところだったのですが・・・ しかしバルセロナのフォニーニとの試合で、エラーを頻発するナダルを観ていると、そう簡単には「自信」は生まれてこないことが分かります。 ポール・アナコンは、2年間タイトル無しのスランプに喘ぐサンプラスに全米オープンのタイトルを、また低迷するフェデラーに、2010年と2011年の2年連続ツアーファイナルズ優勝、ランキングNo.1、そしてウィンブルドンのタイトルをもたらした、言ってみればGSチャンピオンの救世主のようなレジェンドのコーチです。 アナコンはテニスチャンネルで解説を担当していますが、ナダルの敗退について以下のようなコメントしていました。 フェデラーやサンプラスが自信が欠如して勝てない時期に、私は「君はチャンピオンなんだ。不敵のチャンピオンの気持ちを思い出してほしい。」と言い続けてきました。フェデラーが見事に復活したのも、彼の底力を信じていたため驚きませんでした。 ナダルの実力が低下したとは思いません。絶えず向上しようとしているナダルのことだから、間もなく復活してくると確信しています。ただナダルは新しいラケットをシーズンの半ばから使い始めていますが、今はその時期ではないと思います。 そう言えばフェデラーが2014年に新しいラケットを何度か試験的に使っていましたが、どうもまだ感触がつかめず、元の90の小さなラケット面に戻してシンシナティで優勝しました。以下はその時のフェデラーのコメントです。 黒のプロトタイプのラケットで1ヶ月間プレーしてきたが、今の段階ではあらゆることをシンプルにするために、自分が最もよく知っているラケットでプレーしてみようと思ったため。新しいラケットに関しては、全米オープンの後からテストを続けようと思っている。 スランプの時は、ことを複雑化するのは禁物。フェデラーが言うように、あらゆることをシンプルにしなければなりません。今のナダルはいろんなことを一度にやり過ぎようとして、頭が混乱しているように思います。「ラリーを少なくしてアグレッシヴに攻める。」「FHをパワフルに打つ」これはよいのですが、ラケットに慣れない状態では、自信をもって正確なショットで攻めていくことはできません。フォニーニ戦では、ナダルらしくなくエラーが30もありました。ビッグポイントでのエラーが多かったのも、ラケットに対する自信のなさが大きく原因していると思います。 昨年の全米オープン以降から、新しいラケットで戦ってきたフェデラーは、上海とバーゼルで優勝し、今年はドバイとブリスベンで優勝しました。まだグランドスラムのタイトルはとれていませんが、堂々2位を走りつづけています。 以下は今年のドバイでジョコヴィッチを破り優勝した時のフェデラーのコメントです。 アグレッシヴさを失わないで、いかにコンシスタンシーを保ち続けるかがキーでした。時にはアグレッシヴさを増して、どれだけ効果があるかを試すことがありますが、(エラーを重ねてしまったりして)効果がなければ、アグレッシヴさを調節しなければなりません。 勝敗が接近した試合でしたが、攻守のバランスがとれたと思います。Right balanceこれなんです。そうするうちにサーヴがよく入るようになったのです。このトーナメントでは今まで思ったようなサーヴを打つことができなかったのですが、今日の試合ではよいサーヴを入れることができました。 接戦でキーポイントで勝負が決まってしまう場合は、エクストラの自信と自己を信じるエクストラのメンタルが必要となります。今日の試合でそれを得ることができたと思っています。今日の勝利はビッグステップとなりました。フィジカル的にも問題がなく、大きな自信を与えてくれました。 Right balanceとエクストラの自信とメンタル・・・難しいですね。今ナダルが必要なのは、パワーアップではなくて、深くてコンシスタンシーのあるショット。全仏まで後わずか1ヶ月。焦る気持ちは分かりますが、フェデラーのように、元のラケットに戻ってシンプル化してみてはどうでしょう。今までそれで全仏のタイトルを取りつづけてきているのですから。 (追記) 錦織は会心のプレーをしていますね。いよいよ決勝進出です。対戦相手がてっきりフェレールだと思っていたら、アンドゥハルとなりました。彼は錦織に似たプレーで相手に時間を与えず、アグレッシヴにオールコートに攻める選手。クレーにしてはテンポの速い面白い決勝になりそうです。

ドバイ:33歳のフェデラーが優勝、18歳のチョリッチが準決勝

2015/02/28 tennisnakama 4

Feb. 28, 2015 Dubai:(更新) トップ3が出場した激戦ドバイのトーナメントは、フェデラーがジョコヴィッチを破って7度目の優勝を飾りました。ネットラッシュを増やし、果てしなくアグレッシヴに攻めるフェデラーテニスは惚れ惚れするほど強く華麗でした。ドバイでは18歳のチョリッチの準決勝進出で、最年長とティーンが活躍するエキサイティングなトーナメントとなりました。 [private] 果てしなくアグレッシヴなフェデラー 決勝:フェデラー def ジョコヴィッチ:6-3 7-5  ドバイの決勝はシード1とシード2の対決となり、エキサイティングな決勝となりました。昨年は二人は6度も対戦し3−3の同成績で、ライヴァルとして見応えのある好試合でした。 フェデラーは最初から最後までアグレッシヴにジョコヴィッチをアタック。自信に溢れているせいか、フットワークも軽く、鋭いショットメイキングでジョコヴィッチの追随を許しませんでした。 ビッグポイントに強いフェデラー ジョコヴィッチに7度もBPに迫られながら、7度ともセーヴしたフェデラーのビッグポイントの強さが印象的でした。逆にジョコヴィッチはわずかに2度のBPでしたが、2度ともセーヴすることができなくてブレークされてしまったことは、まだまだジョコヴィッチのメンタルに課題が残されているように思いました。 第2セットはかなりの接戦になり、フェデラーは5度もBPになってしまう危機に瀕しましたが、エースやサーヴィスウィナーでセーヴ。この試合でエースを9000を記録したフェデラーは、サーヴでジョコヴィッチとの差をつけました。 限りなくネットラッシュを続けるフェデラー サーヴ、ウィナー、エラーの二人のスタッツはあまり変わりはありませんが、大きな違いがあったのはネットラッシュの回数です。ジョコヴィッチの6回に比べてフェデラーは21回。成功率は4割で高くはありませんが、2ndサーヴでもサーヴ&ヴォレーをしてポイントを取ったフェデラーは、ジョコヴィッチに絶えずプレッシャーを与えていました。 フェデラーは時々ネットラッシュが遅れてポジションが下がってしまうことがあり、ジョコヴィッチにパッシングショットを食らっていましたが、それでもヴォレーのミスが減り、見事なネットプレーで観客を楽しませてくれました。それにしてもまるでホームゲームのような(まあ、家があるのでホームなのでしょうが)フェデラー応援一色の会場は、華麗なフェデラーのプレーにわき上がっていました。 今年はデ杯に出ないと宣言し「これからは僕のやりたいことをやる」との発言に、「なんと傲慢な!」とスイス国民から反感を買ってしまったフェデラーですが、ま、彼の気持ちも分からないでもありませんが・・・ちょっと表現がストレートすぎました。 来年はオリンピックの年。同年に一度はデ杯に出ていなければ出場資格が与えられませんので、出場するためにどっとトップ選手がデ杯に出場してきそうで、形骸化されたデ杯を象徴する来春になりそうです。 ジョコヴィッチのメンタルラプス メンタルラプスmental lapse(メンタルのレベルが落ちてしまうこと)を克服するためにベッカーを雇ったジョコヴィッチですが、トップ選手との対戦で追いつめられると、途中でエネルギーが下がってしうためか、フォーカスが落ちてエラーが増え、ディフェンシヴとなってしまう弱点をまだ克服できていないようにみえます。「第2セットはジョコヴィッチがとれるセットだった」とフェデラーも語っていました。 ベルディヒとの準決勝の第2セットの第8ゲームでも、急にジョコヴィッチのプレーがあやしくなり、エラー、エラー、エラー! ベッカーが「一体どうした?」と目を白黒。ブレークされたり、ブレークしたり。ウィナーを打つかと思えばエラー。アップダウンを繰り返して、第2セットを落としてしまったジョコヴィッチでしたが、このような一時的なメンタルラプスはフェデラーとの決勝でも見られました。 ベッカーのピアノのサイン ベルディヒ戦でおかしかったのは第3セットでのベッカーのサインです。第8ゲームのジョコヴィッチのサーヴィスゲームで、ベルディヒに追い上げられデュースとなってしまったジョコヴィッチに、ベッカーは両手でピアノを必死で弾くジェスチャーをしました。これは足を動かせ!というサイン。コーチングは違反ですが、あまりにもケッサクなジェスチャーに思わず解説者も笑っていました。ジョコヴィッチとベッカーの相性が疑問視されていますが、こういうベッカーの面白い性格が合っているのかもしれません。 成熟したメンタリティとコンシスタンシーで未来が期待される18歳の青年 準々決勝:チョリッチ def マリー:6-1 6-3  チョリッチがまだ16歳の2013年に、『デ杯1日目:出場選手の採点とこぼれ話』で無名の彼を紹介しました。 …………………………………… チョリッチ(Coric): […]

生涯ベストのプレーをしたセピにフェデラーが3回戦敗退

2015/01/24 tennisnakama 4

Jan. 23, 2015 Australian Open: フェデラーがセピに3回戦で敗退してしまうというショッキングな出来事が起こりました。エラーが55。1stサーヴが59%の低率。ダブルフォルトが9つ・・・どのスタッツをみてもフェデラーが勝てる試合ではありませんでした。問題は総合のポイント数はフェデラーの方が多いのに負けてしまったこと。ビッグポイントを落としてしまったフェデラー。セピが生涯ベストのプレーをしてフェデラーの回復を許しませんでした。まあ、こういう日もあるのかと・・・記者会見を要約しました。 [private] セピ def フェデラー:6-4 7-6(5) 4-6 7-6(5) セピに10連勝しているフェデラーに何が起こったのか? フェデラーが記者会見で説明してくれています。私の感想を付け加えてみました。 質問:今日は単なるa bad dayだったのですか? フェデラー:A bad dayだったというか、もっとうまくプレーするべきだった。最初の2セットを失ってしまったのは痛かった。カムバックできるチャンスがあったのだから。特に2セット目のタイブレークが大切だったのに、失ってしまったのは残念だった。 ( tennisnakama: 第1セットは第9ゲーム(4−4)で急にフェデラーのフォーカス度が落ちてしまい、ダブルフォルトを始めエラーが続出。0−40でブレークされてしまいました。 第2セットのタイブレークではフェデラーは4−1とリードしていましたが、セピがギアアップしてサーヴよし、ヴォレーよしのエラーのないアグレッシヴなプレーをし始め、フェデラーは圧されてしまいました。最後の2ポイントはフェデラーのあまいアプローチショットでネットラッシュして、両ポイントともセピのパッシンショットで取られてしまいました。フェデラーは焦ってくるとネットラッシュで早く決めようとする傾向がありますが、ポイントの確率は58%で成功率は低いのが気になります。) 質問:マッチポイントを見送らずに取れたのでは? フェデラー:彼(セピ)が普通に打っていたのだったら打ち返したと思うが、彼の打ち方からとてもコートに入るとは思わなかった。だから途中で見送ってしまった。ほとんどの場合がクロスを狙ってくるので、クロスを守らなくてはならなかった。僕のFHがよかったので、ダウンザラインのあのようなカウンターショットが入るとは意外だった。 (tennisnakama: 第4セットのマッチポイントはセピ自身もフェデラーのウィナー級のショットをとるのが精一杯で入るとは思わなかったといっていましたので、フェデラーにとってはアンラッキーなショットでした。しかし第2セットのタイブレークでもそうでしたが、セピがギアアップしてエース、FHのウィナーなどアグレッシヴに打ち始め、フェデラーにプレッシャーを与えたガッツのあるプレーが勝因だったと思います。 テニスチャンネルでボディーランゲージの専門家がトップ選手を分析していましたが、「フェデラーはブレークポイントに焦りが出て固くなってしまう」のだそうです。誰でもブレークポイントに焦ってしまうのは当たり前でしょうが、ジョコヴィッチやナダルに比べてその度合いが大きいとか。これは意外でしたが、セピ戦ではビッグポイントでギアダウンをしてしまったのがフェデラー。逆にギアアップしたのがセピでした。) 質問:今まで彼には負けたことがありませんでしたが・・・ フェデラー:彼とは今までよい試合を何度もやったことがある。彼はFHもBHもよいし、よいショットを打ってくる。なぜだか昨日から自分のショットにあまり良い感じがしていなかった。でも試合で打っているうちに本調子になれると思っていたが間違いだった。セピの強さはよく知っている。彼は2回戦でシャルディを破っているし、今日はテストとなる日だと思っていた。そのための準備もしていたのだが、ベストのプレーができなかった。彼がよいプレーをしたせいもあるけれど。 質問:今朝のプラクティスではどんな感じだったのですか? フェデラー:リズムがなかったというか。でも、そういう時でも試合で打っているうちに調子がでてくることがある。プラクティスで調子がよくても、ひどい試合をしてしまうことがある。だからプラクティスの調子は関係ないと思っている。 質問:敗退の原因は何だったと思いますか? フェデラー:自身のゲームに流れがなかった。FH、BH、サーヴ・・・どれもがうまくいかなかった。第2セットのタイブレークでも確か4−1までリードしていたし、それほど悪いプレーではなかったのに、重要なところで彼の思う様なゲームになってしまった。自身の感触があまりよくなかったので受け身になってしまった。タフな試合だったよ。 […]

ローザンヌで開かれた優勝祝賀会の全容公開(ビデオ)

2014/11/25 tennisnakama 2

Nov. 25, 2014 Switzerland won Davis Cup Final: デ杯優勝の祝賀会がヴァヴリンカの故郷ローザンヌで昨日開かれ、ルマン湖(ジュネーヴ湖)のリゾート港町ウーヒOuchyに1万人が集まり優勝を祝いました。スイスのフランス語TV局のLa Teleがその様子を生放送しましたので、そのビデオを紹介します。 [private] 11月24日午後2時 ジュネーヴ空港に着いたスイスチームの一行はそこから貸し切りバスでローザンヌに向かいました。 ジュネーヴGenevaは地図の左下。ローザンヌLausanneは中央の上に位置しています。両都市の距離は約60km。   一目ヒーローたちを見ようと集まってきたファンたち。   4時20分にバスがようやく到着。チーム全員スーツ姿で現れました。 ここからは全中継のビデオで優勝気分をたっぷりと再び味わいたいと思います。      

フェデラーが圧倒的な強さでスイス優勝

2014/11/23 tennisnakama 12

Nov. 23, 2014 Davis Cup Final: ついにやりました! フェデラーは腰の痛みを感じさせない素晴らしいプレーでガスケを完封。スイスに優勝をもたらしました。長かった優勝への道のり。フェデラーの目に涙が。これから私たちは優勝を祝って出かけますので、記事はのちほどアップします。とりあえず、スイスおめでとう!Thank you, Roger and Stan!  

フェデリンカの勝利であと1勝に迫ったスイス優勝

2014/11/22 tennisnakama 3

Nov. 22, 2014 Davis Cup Final: フェデラーの腰が完全ではありませんので、スイスが優勝するためには、何としてもダブルスを勝たねばなりません。スイスは背水の陣でフェデラー/ヴァヴリンカに急遽変更。フランスのガスケ/ベネトーを破り、優勝まであと1勝と迫りました。もし明日フェデラーがツォンガに勝てばフェデラーの胴上げ。負けてもヴァヴリンカがモンフィスに勝てばヴァヴリンカの胴上げ。スイスの初優勝まであと一歩です。 [private] フェデラー/ヴァヴリンカ def ガスケ/ベネトー:6-3 7-5 6-4 モダンダブルスはシングルス選手の参加が増えてきたこともあり、パワーダブルスに変わってきています。しかしダブルスはパワーだけでは勝てず、クラシックな攻略法の「ミドルを狙え」の新旧のコンビネーションで、スイスは武器に欠けるフランスを撃沈してしまいました。 全員がシングルスの選手であるだけに、ブライアン兄弟のようなプレースメント戦法とは少し違ったテニスとなりましたが、なかなかアグレッシヴで見応えのあるダブルスでした。 キャプテンのクレモンの作戦失敗? フランスはダブルスはベストで対抗しなければ、フェデラー/ヴァヴリンカには勝てません。アメリカには強いダブルスのブライアン兄弟がいて、いつもダブルスで1勝を上げています。 なぜフランスは全仏オープンのGSチャンピオンペアのベネトー(5位)/ロジェヴァセラン(6位)をダブルスにもってこなかったのしょう? 彼らはロンドンでも準決勝まで進んだ強豪チーム。この二人ならフェデラー/ヴァヴリンカを破っていたかもしれません。 ベネトーはやはりベスト8に入るだけあって、素晴らしいプレーをみせてくれました。しかしガスケがパートナーでは・・・ ガスケは以前「どうして全仏オープンでよい結果を残せないのか?」という質問で、「ホームだとプレッシャーが大きすぎてしまって、全仏は苦手なんです・・・」みたいな返答をしていました。プレッシャーに弱いのはガスケの最大の弱点です。このダブルスでも弱気になってベネトーの足を引っ張っていました。せっかくの5度のブレークチャンスがあったにもかかわらず、一度もブレークできなかったのは、二人のプレースタイルの相性の問題があったのかもしれません。 アグレッシヴに攻め続けたフェデラーとヴァヴリンカ FHの得意なフェデラーがデュースコート。BHの得意なヴァヴリンカがアドコート。さすがオリンピックの金メダルペアで、お互いの長所を活かして、相乗効果でどんどんギアアップしていきました。 フェデラーの動きも腰の痛みがあるような動きではなく、後半からはアグレッシヴなポーチとよいサーヴで普段と変わりないフェデラー。フットワークもクレーに慣れてきてかなり軽くなっていました。明日のツォンガ戦はかなり期待できそうです。 しかし、もしフェデラーの腰が今晩痛みだしてツォンガに負けてしまうと・・・ 決定ラバーは、初日にゾーンに入ってしまったヴァヴリンカとモンフィスの対戦となります。このカードはデ杯決勝では最も面白いカードであるだけに観たい気もするのですが、いやいや、あっさりとフェデラーに優勝を決めてもらわねばなりません。 フランス選手に意外に冷たいフランスのテニスファン ツォンガがスイスの応援の方がうるさかったと言っていましたが、スイスファンは2万7千のうち3千ぐらいだったとか。しかしカウベルなどを鳴らしながらの壮絶な応援で、どちらのホームゲームか分からないようなすざましい応援だったようです。 ツォンガは「フランスのファンのサポートのレベルが低い。」と嘆いていました。両チームが紹介されたとき、フェデラーやヴァヴリンカへの拍手の方が多かったとか。しかもツォンガにブーイングする観客もいて、「フランスのファンなのかスイスのファンかしらないけれど、嫌がらせもよいとこ」とかなりがっくりきていました。ヴァヴリンカとの初戦では、ツォンガが意外とあっさりと第4セットを落としてしまったのも、このへんのサポートに対する不満があったのかもしれません。 でもこれは仕方がないのかも・・・フランスでもデ杯の選手全員がスイスに住んでいることをかなり取り上げていましたので、フランス人は気分を害したのかもしれません。あるフランスのTV局が、チーム全員を呼んで特集番組を組み、そこでクイズをやってみたところ、誰もスイスの首都を知らなかった(全員がチューリッヒだと思っていたようです)そうです。他のスイスに関する質問も知らないことが多く、住んでいる割にはスイスへの関心の低いことを皮肉った番組だったそうですが、そのへんからも母国代表なのに、なぜフランスに税金を払って貢献しない・・・という不満があるのかもしれません。 今日のダブルスは最初はツォンガとガスケがダブルスに出る予定になっていたのですが、すぐにオリジナルメンバーのベネトー/ガスケに変更になったのは、ツォンガはダブルスにでるのを断ったという噂があります。 フランスのテニスファンの中でも熱狂的なフェデラーファンは彼を応援するでしょうし、ツォンガは応援のエネルギーで燃えるタイプですので、なおさらがっくりときてしまうことが予想され、キャプテンのクレモンもひょっとしたら、フェデラー戦にツォンガをぶつけるのかどうか迷っているかもしれません。 あまり考えたくないシナリオですが、もしフェデラーが腰の不調でラバー4で敗れてしまうったとしたら・・・ ヴァヴリンカとモンフィスがラバー5となり、二人とも集中力の持続に問題がある選手です。しかしヴァヴリンカはロンドンで身内の野次に鍛えられましたので大丈夫かと。Thanks to Mirka!     […]

スイスは最後の切り札のフェデリンカのダブルスで挑戦

2014/11/22 tennisnakama 0

Nov. 22, 2014 Davis Cup Final: 悪い予感が的中しました。昨日フェデラーがモンフィスに敗退して、スイスvsフランスは1−1となってしまいました。ただ今スイスのTV局のTwitterで、キウンディネリ/ラマーのダブルスに代わって、フェデラー/ヴァヴリンカが出場することが分かりました。フェデラーのシングルスが期待できない今となっては、このカードしか残されていない背水の陣。果たして・・・ [private] フランスのダブルスはガスケは変わりませんが、ベネトーの代わりにツォンガが出るのかどうか、違った情報が飛び交っています。メンバーの変更は試合1時間前まで許されますので、後2時間で始るダブルスに備えてフランスは作戦の練り直し。これから記事を徐々に更新していきますが、とりあえずニュースをお伝えします。 (更新) フランスはオリジナルのベネトー/ガスケのラインでフェデラー/ヴァヴリンカと激突することになりました。このダブルスの対決は2011年のインディアンウェルズでフェデリンカが6-3, 4-6, 12-10で勝っています。しかしこれは3年前で、しかもハードコートの話。 フェデラーの腰はモンフィス戦で最初は少し固かったようですが、第3セットでは普段と変わりない動きをして、痛みは感じなかったとか。しかしモンフィスはゾーンに入ってしまって、時すでに遅しで完敗となってしまいました。 フェデラー次第のダブルス 昨日のヴァヴリンカは実に素晴らしいプレーをして、ツォンガを破りました。あの騒然とした応援合戦の中で、ミルカの野次に鍛えられたせいか、フォーカスが途切れませんでした。フェデラーの今日の腰の調子は分かりませんが、腰の痛みを抑えることができれば、問題は「自信というメンタル」のみ。

フェデラーが30分だけ練習

2014/11/20 tennisnakama 14

Nov. 19, 2014 Davis Cup Final: フェデラーが19日水曜の夕方に初めて練習を30分だけ行いました。練習相手はキウディネリ。ヴァヴリンカは12時30分から2時までラマーと練習。フェデラーの練習のビデオを紹介します。何か恐る恐る打っているような感じがしないでもありませんが、あくまでも様子をみる軽いセッション。グッドニュースは・・・ [private] 「毎日少しづつよくなっている」らしく、「フェデラーは痛みは感じなかった」と監督のルティが語っていました。 フェデラーの着ているジャケットが最高!

野次ったのはミルカだったと審判が証言

2014/11/19 tennisnakama 23

Nov. 19, 2014:(更新:ビデオの翻訳) ミルカが各国の紙面をにぎわしています。というのは、ミルカの野次の噂は審判のセドリック・ムリエールの証言で本当だったことが分かりました。前記事で噂をお伝えしましたが、真相を伝える責任がありますので、何が起こったのかお伝えしたいと思います。 [private] ヴァヴリンカと審判の間でどんな内容の会話が交わされたのか、ビデオが出てきましたのでアップします。理解できないのは、どうして妻が夫の友人で、しかもデ杯の戦友となる選手を野次るのか・・・しかも妻をかばって審判を批判した夫・・・   ヴァヴリンカがミルカに対して頭にきたのは事実で、そのためにフェデラーとヴァヴリンカは試合後話し合ったことも事実だということが分かりました。 正直言って「大切なデ杯決勝前に彼らは何をやってるんだ!」と情けない気持ちです。 まずミルカ。 ヴァヴリンカのサーヴ前に叫ぶのはマナー違反です。しかも「Pleure bebe!」(文字通りに訳せば「泣き虫赤ちゃん」英訳するとCry babyで、泣き虫、弱虫を意味します。)の野次は理解に苦しみます。 そしてフェデラー。 記者会見で「第2セットでスタンが5−3とリードした時、試合は終ったと思った。もしあの時終っていたら、腰の故障も起こらなかったし、こういう状況にもならなかったはず。」ジョークのつもりですが、あの時邪魔が執拗に入っていたことを忘れてはいけません。 そして審判。 スイスのメディアの20minutesのインタービューで、ミルカの名前をバラしてしまったのはいけません。真相を伝える義務があると思ったのでしょうが、これは審判の役目ではありません。 そしてヴァヴリンカ。 見知らぬフェデラーファンの野次なら目をつぶったのでしょうが、それが同胞の妻でなおさらカチンときたことは理解できますが、やはり反応が過剰すぎます。どんな嫌がらせでも動じない強いメンタルが必要。 最後のとどめは監督のルティ。 フェデラーがダブルスに出れないので、急遽ブライアン兄弟のコーチのデイヴィッド・マクファーソンを雇い、キウディネリとラマーの特訓を始めました。「我がチームには武器がある」と気焔をあげていますが、キウディネリはダブルスもシングルスも200番台、ラマーは500番台で必死のディフェンス。 フェデラーはプライベートジェットで、ヴァヴリンカは電車で別々にフランスに着きました・・・ フェデラーは腰の痛みで第1日目のトレーニングをスキップ。 フェデラーとヴァヴリンカは一応仲直りをして、和やかな記者会見となりましたが、それにしても・・・かわいそうなのは長年スイスのデ杯優勝を夢にみてきたスイスのテニスファン。奇跡を祈るしかない! あまりにもがっくりしてしまい、愚痴ってばかりの内容になってしまって申し訳ありません。 (更新:ビデオの翻訳) 審判:(0.4″) 何も聞こえなかったけれど ヴァヴリンカ:(0.7″)  なぜだか分かっているでしょう? 僕は彼の側じゃないからね。 ヴァヴリンカ:(0.9″) 彼女はウィンブルドンでも同じことをやったよ。 ヴァヴリンカ:(0.12″) 僕が対戦する時はいつもサーヴの前に叫ぶんだ。 ヴァヴリンカ:(0.15″) 我慢できないよ。 ヴァヴリンカ:(0.25″) サーヴの直前はやめてくれ! ミルカ:(0.26″) 泣き虫赤ちゃん! […]

ワウリンカが審判に不満を:ミルカが原因?

2014/11/18 tennisnakama 7

Nov. 17, 2014 London Finals: 今年のロンドンファイナルズは、フェデラーが腰の痛みで決勝を棄権してしまうという最悪のシナリオで幕を閉じてしまいました。フェデラーファンにとっては腰の故障が心配ですが、ミルカの応援態度について気になる記事が世界を飛び回っていますので、真相を探ってみました。 [private] ジョン・マッケンローがまず噂を・・・ マッケンロー兄弟が解説することになっていたロンドンファイナルズ決勝でしたが、1時間前にフェデラーの棄権でキャンセルとなってしまい、急遽ジョコヴィッチとマリーのエクジビションに変更となってしまいました。 ジョン・マッケンローは棄権にいたるまでの事情を説明する際に、「はっきりとは断定できないのですが」と前おきをして、フェデラーvsワウリンカの準決勝の試合の後、二人はO2のジムでかなり口論をしていたらしいという情報を漏らしました。 その原因は・・・ミルカの応援がワウリンカのプレーを邪魔をしたというのです。 まず現地報道をしているイギリスの新聞が一斉に書き立てたストーリーを要約してみますと: ワウリンカが何度か審判に観客の態度について不満を表明。 特に第3セットの12ゲーム(6F−5W)ワウリンカの1stサーヴと2ndサーヴとの間に声があがり、ワウリンカが審判に抗議。 審判とのフランス語でのやりとりをフランスの報道陣がキャッチ。 掛け声をあげ続け邪魔をしたのはミルカだった。 ちょっと驚く記事の数々で、まずフランスの報道元を調べてみました。 真っ先にその報道をしたのはフランスのRMCSportで、コートサイドにいたフランスのフォトグラファーたちに確認を取った上で『ワウリンカとフェデラーの妻との激しいやりとり』の記事を掲載しました。 L’Equipeは『問題はミルカ?』の記事を掲載。 LeParisienは『デ杯:フェデラーとワウリンカの間に疑惑のテンション』との記事の中で、ワウリンカはフランス語で「彼女(ミルカ)はウィンブルドンの時もそうだった!」と不満を訴えたと書いています。(ワウリンカは今年ウィンブルドンの準々決勝でフェデラーに4セットで敗退) 普段冷静なミルカが大声で叫んでいるのを観て、私も実はかなりビックリして観ていたのですが、まさか不満の対象がミルカだったとは・・・ちょっと信じられないのですが。 ワウリンカの苛立ちの原因は、1stサーヴを失敗した後、2ndサーヴを打つ前にミルカがフェデラーへ掛け声を繰り返して送ったのが原因だというのですが、TVで観ていてもセットごとにワウリンカが審判に訴えていましたので、かなりたちの悪いフェデラーファンがいるという印象はありました。 もし掛け声の張本人がミルカだったとすれば、彼女自身プロの選手でしたので、マナー違反であることは百も承知のはず。 しかし試合後、フェデラーとワウリンカが10分間ジムで口論したというのは事実のようで、そうなると怒ったワウリンカをフェデラーが何とかなだめる・・・というシナリオが成り立ってきます。 フェデラー自身、以前ジョコヴィッチの両親に「黙れ!」と怒鳴ったこともありましたし、またナダルのコーチトニの応援に不満を訴えたこともありますので、ワウリンカが苛立った気持ちは理解できたはず。 ミルカの話の信憑性はともかく、このように騒がれてしまえば、残念ながらこれからミルカを観る目も変わってくると思います。イギリスのThe Telegraph「帝王を操るかげのパワー」のような皮肉な記事も書かれてしまいます。 ジョコヴィッチの両親や、マリーの母親が激しい応援をするのが放送され、彼らの評判だけでなく、息子たちの評判にも響いたことがあり、最近は静かに応援する態度に変わってきました。ミルカもしばらくは掛け声は控えた方がよいかもしれません。 さて、ヒビが割れかけたフェデリンカでしたが、そこは大人同士。口論している場合じゃないと和解して、ワウリンカはヴィクトリーサインをフェデラーの頭にかかげてデ杯チームと和やかにパチリ。しかしこのサインはピースサインでもありますので、仲直りのピース!だったかも。  Photo:ヴァヴリンカのTwitter ともかくフェデラーは一刻も早く腰を治して、デ杯優勝に向けて全力投球を! ワウリンカは敵陣の応援など気にせず全魂集中! もしミルカの応援が気になったとしたら、ミルカはデ杯の予行演習をしてくれたと思って頑張りましょう!

atomのロンドンファイナルズ観戦記

2014/11/16 tennisnakama 15

Nov. 16, 2014 London Finals: tennisnakamaさん、 atomです。 ロンドンファイナルズから帰って来ました。 水曜から金曜のラウンドロビン最終日(この日はナイトのみ)まで5セッションの観戦予定だったので、後ろ髪をひかれる想いで帰ってきたのですが、圭くん、準決勝は残念ながらジョコに負けてしまいましたね。(>_<) それでも日本テニス界にとって、とんでもない偉業ばかり。 今年一年、圭くんは本当に良く頑張ったシーズン、私たちテニスファンにたくさんの夢をプレゼントしてくれました。 圭くん、ありがとう! [private] ロンドンファイナル会場のO2アリーナは地下鉄ジュビリーラインのNorth Greenwich駅にあって、地下鉄の駅を出るとそこから会場まで、出場選手の大きなポスターが続いていて、それを見るだけでテンション上がります!(笑) 私たちの観戦初日の12日(RR第4日)はグループAの開催日で、圭くんの試合は無いのですが、プラクティスの予定があったので見てきました。 圭くんの試合自体は1試合しか観られませんでしたが、滞在中、圭くんの練習を2度(12日、14日)見ることができました。 プラクティスコートは、一応、1、2、3と3面作られていて、その日試合の選手はもちろんセンターコートで練習なので、試合の無い選手が練習コート使用。コート1はアリーナから直接入れるように隣接していてコート2、3はスポンサーブース広場に作られていて、少人数ながら見学スタンドもあり、何しろコートが近い! 初日はコート1でしたので少し離れて見る感じでしたが、14日はコート2だったので、それこそ手が届きそうな位に近くで練習が見られてラッキーでした。テーピングした右手首が少し痛々しいですが、それ以外は調子は悪くなさそうな印象でした。近くで見ると、圭くんのスウィングスピードは本当に速い! さてさて試合は… ラウンドロビン第4日 12日昼 圭くんの練習のためこの日の昼のダブルスは観戦出来ず(^^ゞ ベルディヒ def チリッチ:6-3 6-1 二人のファンの方には悪いですが、二人とも調子がいいのか悪いのかわからない、イマイチな試合でした(^-^;) たまたま控え待機のダウィとFロペの練習をサクッと見学したのですが、ダウィが出たほうが、大会が白熱したかも?!なんて思ったら… 12日夜 ダブルスはクボト/リンドステッド def ペヤ/ソアレス (6-4 3-6 […]

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