Coming out of the closet 自己に忠実に生きるテニス選手たち(続)

April 15, 2015:

ゲイであることを公に認めることを、coming out of the closetと言いますが、ゲイであることを隠してストレートのように振る舞うのか、それとも公にゲイとして生きるのか・・・それは本人の問題で私たちが関与する問題ではありません。しかし社会は確実に変化しつつあり、ゲイであることを隠さず、堂々と生きるデミ・シュールズのような選手たちが増えてきたことは喜ばしい現象だと思います。

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何事にもパイオニアであるビリージーン・キングは、最初にゲイであることを公表した女子プロですが、彼女については前編で説明しています。

マルティナ・ナヴァロティロヴァ(元チェコ、アメリカ人58歳)

Navratilova-shorts

1981年はキングがゲイであることが公表され、引き続いてナヴァロティロヴァもゲイであることわかり、女子テニス界にとっては、セクシャリティの嵐が吹き荒れる年となりました。

ナヴラティロヴァは1981年にアメリカの国籍をとってアメリカ人となり、New York Daily Newsのインタビューでゲイであることを告白したのですが、この告白はオフレコの約束であったにもかかわらず、記者が記事にしてしまい、また過去のガールフレンドたちが慰謝料を求めて訴訟を起こしたために、大騒ぎになってしまいました。

しかしそれ以降、マルティナはゲイであることに誇りをもち、ゲイライトや動物保護のアクティヴィストとして活発な活動を行ってきました。

昨年の12月にマルティナは長年の愛人であった元ミスロシアと結婚。二人とも乳ガンを乗り越えた人生のファイターで、苦しい時期を励まし合って幸せを獲得しました。

Navratilova-wedding

アメリー・モレスモ(フランス人35歳 アンディ・マリーのコーチ)

モレスモは有名選手の中で、最初に腕に刺青をした選手。ダイナミックなプレーで、彼女のことをヒンギスは「half a man」、ダヴェンポートは「play like a man」と表現したため、かなり波紋を起こしたことを覚えています。

モレスモは20歳のときに31歳のナイトクラブのガールフレンドがいることが分かり、ゲイであることが公になりました。しかしゲイであることが知られてしまったキングとナヴラティロヴァが、すべてのスポンサーを失ってしまったのとは違い、約20年近くが経ったミレミアムでは、ゲイへの反応がかなり柔軟で、モレスモはスポンサーをひとつも失わなかったとか。保守的なアメリカとプログレッシヴなフランスの背景の違いもあると思いますが。

Mauresmo-tenniswear

やはり彼女はドレスよりもショーツが似合っています。

Mauresmo-shorts

ダブルスチャンピオンのルネー・スタッブや彼女のダブルスのパートナーだったリサ・レイモンドなどもゲイであることをオープンにしている元選手です。

最近ゲイの人たちを多く見かけます。これは急に多くなったのではなく、社会が許容するようになったため、セクシャリティを隠す必要がなくなってきたせいだと思いますが、2013年のNHISの調査によると、LBGTに属する人は人口の約4%だとか。しかしこれは公の調査ですので実態をつかめているかどうか疑問ですが、約1割がノンストレートだと言われています。

十人に一人。多いですね。セクシャリティの複雑さを物語っています。

最もドレスが似合わないストーサー

私はゲイでもバイでもなく、ストレートですが、セクシーな洋服は好きですが、かわいい服装は身につけたことがありません。昔息子の幼稚園の親子インタビューで、「やさしいお母さん」のイメージつくりのために、フリルのついたブラウスをわざわざ買って着て行ったことがありますが、その違和感といったら! 一日中演技しているようで、ぐったりと疲れてしまいました。自分自身に正直でないということは実にしんどいこと。

サミー・ストーサーがゲイであることは、テニス界では公然の秘密ですが、彼女はいつもドレスのテニスウェアを着ています。ドレスから盛り上がった筋肉がはみ出ていて、体中から「これは私じゃない!」という悲鳴が聞こえてくるようで、無理矢理に着せられている不自然さを感じます。

Stousur-tennis-dress

私はドレスのテニスウェアは苦手で一つしかもっていませんが、ほとんど手を通しておりません。テニスは激しい運動が要求されるスポーツです。ドレスは機能的だとは言えず、暑いときはビーチバレーのようなビキニ姿でもよいのではと思っているのですが。

普段パンツ姿で過ごしているサミーだけに、ドレスでプレーするときは違和感が大きいと思います。ゲイであるなしにかかわらず、感覚的にピッタリと合うウェアで、伸び伸びとプレーできる選手が増えますように。しかし、これはスポンサーとの兼ね合いもあって簡単にはいかないでしょうが。

Stosur-girlfriend-2011

6 Comments

  1. sugattiさん

    ジョコとナダルのモンテカルロの感想を書いてみました。ナダルはなかなかいい線をいってましたね。全仏が楽しみです。

  2. nakamaさん私はナダルの大ファンです。この頃のナダルの冴えない
    プレーに気をもんでいました。
    でも昨日のモイテカルロの準決勝ナダル対ジョコの試合は、今までない
    闘志が出て、見ていて興奮しまいた。ジョコに有ってナダルに無いのは、
    サービスリターンだけだと思います。
    nakamaさん昨日の試合を見ていましたでしょうか?
    もし見ていましたらnakamaさんの目には、ナダルはどの様に思われ
    ましたでしょうか?解説をリクエストしたいのですが?

  3. Chaoさん

    詳しいテニスウェアの説明ありがとうございます。ドレスウェアはナヴァロティロヴァ時代は主流だったように思います。しかもドレスは極端に短く、写真のエヴァートのようなフリルのついたアンダーウェアをわざと見せるのが流行っていたのが1970年代でした。私も何枚か持っていましたが、本当にお尻丸見えでしたね。あの頃は。

    Chris Evert - File Photos

    フェデラーが負けてしまいましたねえ〜それにしてもモンフィスは潜在能力すべてを発揮して素晴らしいプレーでした。

    >「日曜日に缶ビール片手に寝っ転がってテレビを観ているお父さん」

    爆笑! ウェアだけでなく、フェデラー自身もおじさんっぽくなってきたので、デザインも再考案が必要かも。

  4.  ワンピースのドレス型ウェアが登場したのは90年代半ばで、マリー・ピエルス、マルチナ・ヒンギス、メアリ・ジョー・フェルナンデスなどが着用し始めましたね。

     それまではシャツにスカートのセパレート・タイプのウェアが主流で、シュテフィ・グラフやモニカ・セレシュが、ワンピースのウェアは自分には似合わないと思うので違和感がある、と言っていた覚えがあります(実際には二人とも似合ってましたが)。

     アメリ・モレスモは、大体の場合はヒラヒラ感がまったくない、ランニングのようなシャツを着て、スカートではなくパンツを穿いていました。

     自分が好きでない服を着るのは嫌なものですし、スポーツの場合はウェアがしっくりくるかどうかもプレーに影響してしまうと思うので、スポンサーも考えてあげてほしいです。フェミニンなデザインが好きな選手もいれば、マニッシュなデザインが好きな選手もいますよね。、異性愛者、同性愛者、両性愛者であること以前に、服の好みは人それぞれですから。

     ところで、最近のフェデラーのウェアが、ますます「日曜日に缶ビール片手に寝っ転がってテレビを観ているお父さん」化している現状はどうにかならないものでしょうか…(笑)。

  5. なぜだかニューヨークの私学の先生はほとんどがゲイ(男女)ですね。おかしかったのは、息子の行っていた学校で、「自分はストレートなので差別されている」とストレートの体育の先生が学校を訴える事件がありました。

    マイノリティがストレートになってしまう時代に突入した感があります。

  6. ふうむ、僕は女性ではないので、女性のゲイの心理とか全然分かりませんが、男のゲイも分かるようで分かりません。

    30年以上前に、ブライアン デ パルマ監督の傑作サスペンス映画で『殺しのドレス』(Dressed to Kill)というのに、ゲイの精神科医が自分の心を乱すセクシ-な女性をナイフで切り殺すというのがありましたが、そこまでいかずとも、生物学的には変異なんでしょうね。生殖が出来ませんからね。

    しかし、10000人も人間がいれば確率的に数人の変異の発生も頷けるので、変異自体も自然なことなのかもしれません。

    でも、皆がゲイに走れば子孫が残せず、人類が絶えてしまいますので、やはりあまり薦められることじゃないのかな。

    子供がゲイになって喜ぶ親はいないと思うので、これまたやはりあまり社会現象として公認できないことなのかな、とも思いますし。

    ただ、ゲイに悪人はいなさそうですね。

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