オーストラリアンテニスの未来は暗澹

July 16, 2015 Australian Tennis:

オーストラリアのテニスの未来は明るいと何度か書いてきましたが、肝心のオーストラリアを代表する1位(トミック)と2位(キリオス)の選手が問題で、暗澹とした未来となりそうです。二人に共通するのはentitlement(権利が当然あると考える)態度。協会の悪口を言いまくったトミックはデ杯出場禁止となり、期待されたキリオスもコートマナーが悪く、自滅して負けるはずのないカザクスタンに敗退。2敗をきしてしまいました。6名もトップ100を占め、23歳未満の選手が4名もいるオーストラリアですが、黄金時代を迎えようとしている割には盛り上がりに欠け、デ杯会場はガラガラ。

ボリス・ベッカーが自伝で「最近のテニスは選手が皆行儀がよすぎて退屈」と書いていますが、私も同感です。ダスティン・ブラウンのように個性のあるカラフルな選手が増えることを願っていますが、最近の若い選手の中には、何か個性を履き違えている選手が多いように思います。

先日モントリオールに住む人たちと知り合う機会がありましたが、テニスの話になった時に、「ブシャールはカナダ人らしくない」と語っていました。彼女の傲慢な態度はカナダ人としても恥ずかしいといわんばかり。若くして成功してしまうと、スポイルされてしまう典型的な例ですが、その点錦織圭は立派です。しっかりした家庭教育も大きな原因でしょうが、最終的には本人の資質の問題ではないかと。

トミックは今までの言動にいろいろ問題があり、何度か警察のお世話になったり、ともかく態度が悪いので有名でしたので、今回のデ杯出場禁止処分も驚きませんが(パット・ラフターについて「よいのは外見だけ。中身はそうじゃない。」など言いたい放題)、失望が大きいのがキリオスです。

キリオスについては、大型の新人でパーソナリティも面白く、ティーン時代から何度も記事にして応援してきたのですが・・・最近彼の態度が変化してきたように思います。特に顕著になってきたのが、昨年ウィンブルドンでナダルを打倒して以来、知名度も高まりファンも増えたせいでしょうか。モンフィス的なショーマンプレーはよいとしても、審判に食ってかかったり、ラケットを放り投げたり。一年間でこれほど態度が悪くなった選手も珍しく、今年のウィンブルドンでは負けそうになると、ガスケのサーヴをわざと取らなかったり。記者会見でそのことを質問されると、「ガスケのサーヴは取れないほどすごいんだ。ラケットを貸してあげるから、今度君が取ってみたら。」と皮肉な応答。かわいくない。

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この二人の態度の悪さに、堪忍袋の尾が切れた元オリンピックの水泳のチャンピオンのドーン・フレーザー(77歳)が「もし彼らが好ましくない言動をやめないのなら、父親の国に戻ればよい。(トミックの父はクロアチア人、キリオスの父はギリシャ人)オーストラリアは彼らを必要としていない。」と発言。

このコメントにカッときたキリオスはTwitterで「露骨な人種差別」と批判。フレーザーは後で謝罪しましたが、一部のオーストラリアの声を代表していることは確か。

そういえばもう一人、移民選手でデ杯出場禁止を食らった選手、マトセヴィッチ(クロアチア)がおりました。彼も態度の悪さが原因でした(2012年の韓国戦)。最近は全豪オープンの取り締まりが厳しくなったせいか、人種間のいざこざが少なくなってきましたが、まだまだ人種問題は根強く残っているように思います。

デ杯でショッキングだったのはカザクスタンの115位のネドフエソフに41位のキリオスが敗れてしまったこと。うまく感情のコントロールができないために、試合に負けてしまう。キリオスは敗れたあと、悔しさで2本のラケットをぶち壊してさっさと退場。仕方がないので監督が壊れたラケットを拾っていました。解説者も呆れていましたね。(写真は2本目のラケットを投げるキリオス。)

Kyrgios smashes rackets

「僕が好きなのはバスケットボールで、テニスはそれほど好きじゃないんだ。」キリオスにこの気持ちがある限り、サフィンで終わってしまいます。才能があるにもかかわらず、最後には言い訳をしてしまう。「好きじゃないから仕方がないよ」

テニスは技術だけでは勝つことはできません。成熟したメンタル。冷静な判断力。向上への限りない情熱。トップになる必須条件がキリオスには足りません。まだ20歳ですから仕方がないのかもしれませんが・・・

今オーストラリアがダブルスでカザクスタンを破り、やっと1勝をあげました! 34歳の老兵ヒューイットの大活躍です。今でこそオーストラリアで敬愛されるアスリートとなったヒューイットですが、若い時の態度の悪さには定評がありました。ヒューイットのように悪童から英雄に成長していけるかどうか・・・若きオーストラリアを見守っていきたいと思います。

9 Comments

  1. Chao 殿

    ログイン出来ずに、返信遅れました。すみません、折角、レスいただいてたのに。

    そうですか、4股ですか。でも、まだいいですよ。

    僕の知ってるALTなんかガ-ルフレンドの生理が遅れてるというのを聞いた瞬間、突然、帰国してそれっきりですよ。

    で、大丈夫だったみたいよ、と僕がメ-ルしたら、

    「復職できないかな?」

    ですからね、

    「お前なんかお呼びじゃないわ。」

    と返事しました。

    バカですわ。

  2. chibakenminさん、Chaoさん

    残念ながらデ杯のハイライトが見れなかったのです。TVでも放送せず、ストリーミングだけでしたので録画ができませんでした。(涙)

    comoestamiyasitaさん

    日本にくる外人の質が落ちてしまったようですね。40年前はエリートの駐在員しか住んでいなかったのですがね。困ったもんです。

  3.  今も都内中心に展開している某英会話学校に一時期通っていた友人から聞いた話です。その学校のとある英語ネイティヴ男性教師は、1クラスの中だけで女性の受講生相手に4股していたそうです。

     他の男性ネイティヴ講師も似たり寄ったりだったそうで、友人はそのあまりなカオスぶりに呆れてすぐに退校しました。

     英語は人手が足りないせいか、講師の質がピンキリで、しかもキリのほうが多いとよく聞きます。

     数年前に物笑いの種になった「アインシュタイン伝記誤訳事件」も、英語翻訳業界での人手不足と、それにともなう翻訳者の質の低下が背景にあるようですね。

  4. 諦めていましたが、一月振りに何故か今日一発でログイン出来ました。

    何故なんでしょうかね、ずっとダメでもうログインもせずにいましたが・・。

    やはり錦織とトミッチやキリオスの違いはモノ心つくまでの家庭の躾なんでしょうね。

    廻りを見ても、バカな親の子供はたいていバカですよ。しっかりした親の子でバカもいますが、逆は皆無ですね。

    まあ、そんなもんです。国が違っても同じでしょう。

    ラフタ-はあの修造が「ラフタ-を悪く言うツア-仲間は皆無なほど、ナイスガイですよ。」と言ってましたけどね。

    添田は何故ニュ-ポ-トATP250に出なかったんでしょう?ドラゴンと杉田が本戦ストレ-トでしたから添田も予選抜きで出れたんですけどね。

    芝だからだったんでしょうか?

    杉田はATP250、2大会連続で1回戦突破です。ドラゴンにも頑張って欲しい!

    そう言えば、添田は去年結婚し、今年の楽天オ-プンを最後に引退するらしいですね。

    修造ランク46位を抜けずに、ランク47位が最高成績というのは何とも悔しいですね。

    何とか、今年、もう一花咲かせて欲しい。添田が引退となると、何とも寂しい限りです。

    人種差別ですが、日本ではアメリカ人のALT(英語講師)は4万ドルの年俸ですよ。

    これがまた、箸にも棒にもかからないようなのがゴロゴロいるんですが、田舎では娘さんたちが意味も無く熱をあげています。

    「君たちねえ、アメリカに行けばホ-ムレスでも英語しゃべるんだぜ。」と言ってもダメですね。

    逆人種差別とでも言うんでしょうか?

    このALTなんか何年も日本にいて、日本語が全然ダメ、というのがゴロごろで、殆どバカですね。

    これがまた、そういうバカに限って女の子に手を出すのだけは早いんですね。

    聞くと「バカな娘だけを狙ってるから、バッチリです。」とのことで、まあ、男の考えることはその程度です。

    それを思えば、来日して数週間で簡単な日本語の会話が成立するモルモン教の宣教の若者たちはたいしたものです。

    ハワイの日本語研修センタ-で3か月間の日本語特訓で来日するらいしいんですけどね。

  5. ヒューイットとグロス、やりましたね

     二人の活躍は、暗澹となりそうなオーストラリアテニスに
       一縷の望みを育んでくれそうです。

      特にヒューイットには
        私も、本当に特別な感情と感慨を与えられました。

  6. HewittとGrothがやってくれました。
    期待の星が不発に終わりがけっぷちの0-2で
    ベテラン2人が勝ち星を3つ稼ぎました
    279位とランクを落としている彼(Hewitt)が115位のカザクスタン選手(難読!!)をストレートで破りました
    何ともドラマチックな展開に大興奮
    応援している日本やスイスの試合がなく、おとといまで何の興味もなかったのに、やはり昔から目にしていた選手の最後の輝きと思うと特別な感情がわきますね。
    目の前でこの勇士をみて、少しでも若者の心に響くものがあるとよいですね

  7. chibakenminさん

    トミックのお父さんがヒッティングパートナーを殴って裁判沙汰になり、トーナメント会場立ち入り禁止となったことで、トミックにかなり同情が集まりましたが、相変わらずの態度の悪さは変わらず、各国で逮捕されるなんて、悪童ぶりだけはスケールが大きいですが、救われませんね。

    chaoさん

    ベルディヒは彼女とも付き合いが長いので、結婚は自然な結果だとは思いますが、モデルの彼女はいつもバッチしのメークで「一体どれほど時間をかけているんだろうか?」と彼女が映るたびに想像してしまいます。素顔でも若いのだから十分美しいと思うのですが。

    いろんな女優やモデルに会ってきましたが、ダントツに素顔が美しかったのが、ブルック・シールズでした。

    モデルで好感がもてたのは、ロディックの奥さんのブルックリン。ノーメイクでできるだけ目立たないように健気に応援していました。「主人公は夫で自分ではありませんので」という発言も謙虚で賢明でした。彼女は現在女優になって活躍していますが、なかなかいい感じです。

  8.  アメリカの警察に逮捕された直後のトミックの「容疑者写真」が、さっそくネット上にアップされていました。

     いつものぶーたれた表情で、申し訳ないですが爆笑しちゃいました。

     ところで、ベルディヒがついに婚約者のサトロヴァと結婚するそうですが、なんだか最近、テニス選手としてのさらなるキャリア・アップを図るために結婚する男子選手が多い気がします。

     結婚する動機なんて個人の自由だし、つまるところは何でもよいとは思いますが、

     「結婚すればテニスで良い成績を上げられるかもしれない、だから結婚しよう」

    という考えは、ヴァヴリンカの「テニスに集中するために離婚する」と結局は同質のように感じられて、いまいち納得できないものがあります。

  9. おっしゃる通り、
    ヒューイットは今でこそ最後まで諦めない熱い男として英雄のように扱われていますが、
    正直若い頃の彼は立ち居振る舞いや言動が感じ悪く、好きではありませんでした。
    ただ、年齢を重ね、妻子を持ち、彼は人間としてとても落ち着いたと感じます。世界のテニスファンから惜しまれて、愛されて引退を迎えられることは素晴らしいですよね。
    そういう意味ではキリオスはまだ人間として成熟する余地があるのかもと見守りたいのですが、トミックは・・・・どうなってしまうのか、心配です。

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