
Sep. 3, 2016
ナダルはフレンチオープンで左手首の故障でリタイアして以来、武器であるFHが不安定で、リオのオリンピックでは錦織に銅メダルを譲り、その後のシンシナティでは、2回戦でチョリッチにストレート負けをしてしまいましたが、手首に負担を少なくしたトップスピンが安定してきているようで、USオープンで快進撃を続けています。
USオープンの解説をしているジョン・マッケンローは、ラオニッチのコーチングで隣のコートでナダルの練習を見て、ナダルをベタぼめしていました。「あの感じでは優勝するかもしれないね」
私もナダルの練習を見ましたが、FHだけでなく、サーヴ、ネットラッシュなど、いろんなショットを細かくチェックしていました。自信が出てきたせいか、すべての面で向上が見られ、フットワークも軽くなってきたように見えます。3回戦ともセットを落とさず好調なナダルの主な原因はやっぱりFH。
8月31日のEurosportのThe Coachのコーナーで、セリーナのコーチのムーラトグルーがナダルのフォアハンドについて興味深い分析を行っていましたので紹介します。
『ナダルが今年のUSオープンに勝つために必要なこと 』
ビデオの内容
ナダルのフォアハンドはテニス史において、最も驚異的なフォアハンドで、パワフルで例を見ないレベルのスピンがかかっています。
ナダルの武器であるフォアハンドのボールの平均回転は3223RPM(Rotation per miniute)で、これだけのトップスピンを打てる選手はテニス界ではソックスとナダルしかいません。
しかしこのレベルのトップスピンを打つには手首に大きな負担がかかり、ナダルは全仏オープンでリタイア。そしてウィンブルドンも欠場。この4ヶ月間、ナダルは手首の故障と取り組んできました。
故障の前と後のFHを比べてみると、3000RPM以上のFHは故障前は72%でしたが、今年のシンシナティでは29%で、スピンをかなり減らしたFHとなっています。
ベストのコンディションだった2013年のUSオープンでは、サーヴした後の最初のショットがFHが83%、BHが17%で、FHの中でも、FHに回り込んで打つナダルのシグネチャーショットのアングルをつけて打つインサイドアウトが33%もありました。しかしリオのオリンピックではFHが不安定で、サーヴした後の最初のショットがFHが67%、BHが33%とFHが減少し、インサイドアウトはわずかの17%となっています。
ウィナーは手首の故障のために、BHが多くなり、故障以前は16%だったのが、今年の夏はBHのウィナーが37%にも増えています。
FHのないラファはラファではありません。USオープンのタイトルを取るには、ラファは武器のFHを取り戻さなければなりません。
このビデオに使われているデータはUSオープン前のものだと思いますが、今はスピンのかかり過ぎを抑えた、深くてスピードのあるFHを打っています。ラオニッチが2回戦で敗退してしまった現在の強敵は好調なモンフィス。彼に勝てば準決勝でジョコヴィッチです。この調子が続けば、優勝とまでいかなくても、かなりいい線までいくことは確か。
フェデラーのいないGSは寂しいものがありますが、ナダル、錦織の健闘で盛り上げて欲しいと願っています。Vamos Rafa!
出ました!ナダルのツウィーナーのロブショット! 3回戦のクズネツォフを6-1 6-4 6-2で破り4回戦へ。 pic.twitter.com/XlAXqxZcbQ
— tennisnakama (@tennisnakama) September 3, 2016
確かにジョコ、マリーの試合は面白みがないですね。
日本では今朝ですが、ナダルとプイユの試合すごかったですね!面白かったです!
見ているうちにどっちを応援したものか?という気分になりました。
どっちも負けさせたくないって感じかな。最後はナダルが勝つと思っていたのですが。
プイユは錦織とよく練習をしているらしいですよ〜今後が楽しみですね。
せっかくナダルがいい線いくかと思えば….最後のセットだけしか見れなかったのでなんとも言えませんが、プイはフランスのテニスを象徴するオールラウンドテニスでした。スペインテニスに後継者がいないのは、ネットラッシュの教えるコーチがいないからだと思っています。豪快なサーヴ、スピード(フラット系)、アタック(アングルやラインを狙う)、ネットで処理の現代テニスを若い選手たちはやってくれてますので、これからが楽しみです。
錦織とデルポトロが出ますので、今日も応援に出陣です!
satoさん
ジョコヴィッチvsマリーの決勝はタイプが似ているだけにあまり面白くないので、ここで違った決勝を見てみたいですね。
今日は圭くんとデルポトロが出場しますので、今朝チケットをオンラインで買って観戦に出かけます。彼らの試合はTwitterニュースでご覧くださいね。
好調ナダルの記事、興味深く拝見しました。
特に、「今はスピンのかかり過ぎを抑えた、深くてスピードのあるFHを打って」
は全くその通りで、早めている攻撃パターンとバランスが良く、期待が膨らみますね。
何とか絶好調モンフィスを突破し、ジョコビッチに競り勝ってほしいですね。
圭くんもこの後の2戦で調子を引き上げ、難関マレーに活路を見出して、
nakamaさんの呼びかけでナダルの来日を促した時の夢のように、
USO決勝戦での二人の戦いを夢見てしまいます。