ナダルのメディカルレコードが暴露

2016/09/21 4

Sep. 20, 2016 ウィリアムズ姉妹のメディカルレコードがハックされたかと思うと、今度はナダルのドーピングテストの結果がハッカーグループのfancybear.netによって暴露されてしまいました。いつまでたってもドーピングの黒い噂が絶えないナダルですが、テストの結果が公表されたことで、無実が証明されたものの、TUEなどの多くの問題点が浮上してきました。

ナダルが好調:「USオープンで優勝するかもしれない」とマッケンロー

2016/09/03 4

Sep. 3, 2016 ナダルはフレンチオープンで左手首の故障でリタイアして以来、武器であるFHが不安定で、リオのオリンピックでは錦織に銅メダルを譲り、その後のシンシナティでは、2回戦でチョリッチにストレート負けをしてしまいましたが、手首に負担を少なくしたトップスピンが安定してきているようで、USオープンで快進撃を続けています。

メディアをどこまで信用してよいのか?ナダルのキリオス拒否事件について

2015/08/31 4

Aug. 30, 2015: 記者会見で私が「マッケンローのチャリティテニスでナダルがキリオスとダブルスを組むの拒んだそうですが、他の選手のキリオスに対する反応はどうなのでしょうか?」と錦織に質問しましたが、翌日にAFP通信が「ナダルは拒んだ覚えがないと否定した」いう記事が掲載され、では今までのニュースはデマだったのか?ということになり、かなりテニス界は混乱しています。

錦織が8度目の挑戦でナダルに初勝利

2015/08/15 4

Aug. 15, 2015 Montreal:(更新) 大方の予想では錦織の勝利だったのですが、あっさりとナダルが負けてしまったのにはちょっと寂しい思いがします。錦織は理想的な第1セットを昨年のマドリッドの決勝で展開して、勝てる感触が十分にあった上に、ナダルのサーヴが入らなくなってしまったことも手伝って、モントリオールの準々決勝の第1セットはアナコンいわく「錦織の一方通行」に終わってしまいました。第2セットでナダルが盛り返してきましたが、時すでに遅し。錦織は余裕をもって初の打倒ナダルを果たし、準決勝に進出を決めました。

ナダルがブラウンに敗退「今のテニスはまるでサッカーのシュートアウトだ」とトニ・ナダル

2015/07/03 5

July 2, 2015 Wimbledon:(更新) 「早くからウィンブルドンに入って周到な準備をしていたのだが・・・相手(ダスティン・ブラウン)の方がベターなプレーヤーだった。」2ndサーヴもすべてサーヴ&ヴォレーというブラウンの超アグレッシヴな芝テニスに、ナダルは最後までリズムを得ることができずに2回戦でウィンブルドンを敗退してしまいました。どんどんパワーとスピードが増していく今日のテニスに、果たしてナダルのプレースタイルが対応していけるのか? コーチのトニが興味深い感想を述べていました。

ナダル「ベルナルデスを主審にしないでほしい」のリクエストの波紋

2015/05/30 13

May 29, 2015:(更新) ナダルが全仏オープンで、カルロス・ベルナルデスを「自身の試合の時は主審から外してほしい」というリクエストをテニスプロ協会に出したことがわかり、論議を呼んでいます。今までに例をみないリクエストに、協会は戸惑っていますが、もし公にナダルのリクエストを承認してしまえば、今後選手たちがいろんなリクエストをしてくることも考えられ、トーナメントは収集がつかなくなる可能性があります。選手や関係者たちの反応は…?

2015 全仏オープンの予想: 有数な賭けサイトでは錦織の優勝は5番目、しかしドロー運でいけるかも

2015/05/23 9

May 22, 2015: 全仏オープンFrench Openのドローが発表になりましたね。ランキング6位のラオニッチの欠場で7位のナダルはシード6となり、残念ながらすでに準々決勝でジョコヴィッチと激突します。錦織は比較的イージードローでフェデラーまたはヴァヴリンカと準決勝で対決です。 世界で有数なギャンブルサイトでの優勝候補のオッズを調べてみました。ほとんどのサイトが同じ結果で、本命はジョコヴィッチ。5番目が錦織となっています。オッズによって世界がどのように選手たちを評価しているのが分かり、興味深いものがありますので紹介します。 [private] Betting Oddsは賭け率のことですが、日本ではオッズで通っているようですのでオッズとします。まずオッズの方法ですが、大きく分けてDecimal(少数点)、American、Fractional(分子)の3通りありますが、ここでは最もわかりやすいDecimalで表示されているオッズを紹介します。 世界で最大のインターネットの賭けサイトのbetfairの例をとってみますと、5月22日のオッズ(Odds)は以下のようになります。オッズの順から3つのグループに分けてみました。 優勝の可能性が高い選手 ジョコヴィッチ:1.97(100円賭けると197円戻る)(ランキング1位) ナダル:6(100円賭けると600円戻る)(ランキング7位) マリー:11.5(100円賭けると1150円戻る)(ランキング3位) フェデラー:16.5(100円賭けると1650円戻る)(ランキング2位) 錦織:17.5(100円賭けると1750円戻る)(ランキング5位) ひょっとして優勝するかもしれない選手 ヴァヴリンカ:44(ランキング9位) モンフィス:70(ランキング14位) ベルディヒ:75(ランキング4位) フェレール:110(ランキング8位) 不思議なのはモンフィスへの期待が大きいこと。会場の応援でノリノリになれば恐ろしいパワーを発揮する、と予想する人が結構いるんですね。 優勝の可能性無しに近い選手 フォニーニ:230(ランキング29位) ディミトロフ:420(ランキング11位) 昨年の全米オープンで優勝したチリッチは当時16位で、ほぼ不可能組に入っていましたので、どんなハプニングが起こるかもしれませんが、それにしてもフォニーニの予想が高いのに驚きました。技術は最高ですが、メンタルとフィットネスレベルが大疑問。意外なのがディミトロフへの期待が低いこと。いくら技術に長けていても、まだまだ5セットを勝ち抜いていくメンタルに欠けていると評価されているようです。 tennisnakamaの予想 いくらクレーに強い選手でも、不調だったり、どこかに故障を抱えていれば勝ち進んでいくのは難しくなります。例えばヴァヴリンカですが、今週のジュネーヴで74位のデルボニスに敗れてしまいました。エラーが多すぎます。オッズは40となっていますが、私は150くらいだと思うのですが。 では注目される試合を取り上げながら、予想を立ててみたいと思います。 トップハーフ ジョコヴィッチ、ナダル、マリーがいる激戦グループです。 ジョコヴィッチセクション 4回戦:ナダル vs ディミトロフ(ナダルの勝利) […]

ナダルは全仏オープンで勝てるのか? アスリートの最大の敵イップスとは

2015/05/16 22

May 13, 2015: ローマの準々決勝で、ナダルがヴァヴリンカにストレートで敗れるというハプニングが起こりました。マドリッド決勝で想像できないようなエラーをおかして、マリーに大敗してしまったことがひっかかっていたのですが、ヴァヴリンカ戦でもナダルらしくないエラーがあり、ひょっとしたら、イップス Yipsになりかかっているのでは?と気になります。最近テニス界でもイップスという言葉を聞くようになりましたが、アップダウンを続けるナダルに、一体何が起こりつつあるのか…イップスの説明とナダルの全仏オープンの可能性について書いてみたいと思います。 [private] 二週間余りで29歳を迎えるラファエル∙ナダル。年齢はまだまだ若いのですが、肉体を酷使するプレースタイルのために、様々な故障を生み、休場を繰り返す厳しい選手生活を強いられてきました。 今までは数ヶ月欠場しても、クレーでは復活にそれほど問題のなかったナダルでしたが、今年はアップダウンの激しい苦難のシーズンとなってしまいました。 ハードのサーフェスでの成績はさておいて、クレーで圧倒的な強さを誇っていたナダルでしたが、ランキングの低い選手に対しては快勝しても、マリーやヴァヴリンカには勝てない… しかもフォニーニに2連敗… しかしナダル自身も語っているように、確実に徐々にエラーも減り、フットワークも以前のナダルに戻りつつあるのですが、プレッシャーがかかるとショットに狂いが出てしまう… Yipsとは イップスはゴルファーに起こる現象としてよく耳にする言葉でしたが、最近は野球、バスケットボール、テニスなどのアスリートだけでなく、ミュージシャンなどにも適用されるようになってきています。 手首に起きるわずかな痙攣。この痙攣は本人は全く気づかないレベルのわずかなもので、従来は「心配」や「不安」が引き起こすと信じられてきていましたが、最近のリサーチでは、神経的な機能障害をさし、手首だけでなく、他の筋肉にも影響を起こすことが明らかになってきました。 ゴルファーが急にパットが入らなくなってしまう… 野球選手が暴投してしまう… テニス選手がダブルフォルトを繰り返す… 怪我や手術で長期休場をしていた選手に多く起こる現象がイップス。脳から命令を発しても、指令とは違った反応を筋肉が起こしてしまうらしく、伝達の過程で混乱を起こしてしまうのが主な原因。この現象はプレッシャーや焦りなどで緊張した状況のもとだけでなく、リラックスした状況でも起こるらしいのです。 ナダルは「試合では緊張しなかった」と語っていましたので、ナダルらしくない多くのFHのエラーは、ひょっとしてイップス的な症状が原因なのでは…? イップスに苦しんでいる代表的な選手にタイガーウッズがいます。数々の怪我と手術で長期の休場を強いられ、筋肉との伝達がうまくとれないのがウッズです。 そういえば最近は好調ですが、マリーがイップスだったのかもしれません。腰の手術以来、長いスランプに陥ったのも、肉体の変化とのギャップがあったのでは。選手のスランプの奥には、「自信のなさ」や「メンタル」だけで片付けてしまえない複雑な要素が潜んでいるような気がします。 ナダルのコーチが「今まで痛みの中でプレーしてきたラファは、痛さの無い新しい体に慣れていない」と興味深いコメントをしていましたが、ときどき途方もないエラーをするナダルをみていると、この痛みのない体が原因の一つかも、と思ってしまうのです。 ヴァヴリンカが「ラファは何かを失っていたような気がする。特に第1セットでベースラインからのFHがそうだった。」とナダルらしくないプレーを指摘していました。それにしてもヴァヴリンカのプレーは見事でした。最後までアグレッシヴさを失わず、ナダル打倒の戦略を貫き通した勇気に感心しました。BHの武器に加えて、パワフルなFHでナダルを攻め、あまくなったカウンターをネットで処理。完璧なナダル作戦でした。 ナダルは全仏オープンで優勝することができるのか? ナダルの強さはメンタルです。5セットのグランドスラムはまったく違ったゲーム展開となります。ナダルを倒すには、昨年のマドリッド決勝の錦織がみせたオンザライズの速攻、ヴァヴリンカがみせたパワーFHとネットラッシュが決め手となりますが、精度の高い攻撃的なショットをエラーなくして長時間打ち続けることができるかが問題。 今日のナダルのディフェンスは人間業を超えていました。痛みのないナダルは永遠に走ることができるでしょうし、たとえFHのエラーをおかしても、ナダルのディフェンスの前に長時間耐えられるのは、今のところジョコヴィッチ一人という気がします。 ランキングが下がってしまったナダルに必要なのはドロー運です。もしジョコヴィッチに途中でかち合わず決勝まで勝ち残れば、優勝の可能性は高いと思います。 イップスを治す方法『Curing the Yips』で有名なDr. Christian Marquardt は、まず頭を空っぽにすることの大切さを指摘しています。「いろんな考えを頭から取り除かなければならない。チャンスボールをミスするのは、考える時間がありすぎるのが原因。」 またDr. Charlie Maherは「問題を技術のせいにしてはならない。テクニックを変えたり、いろいろトライすることでより混乱してしまう。赤ちゃんが立ちあがるように、復調には時間が必要。」とイップスの克服に対してアドヴァイスをしています。 […]

「ナダルのスランプは一過性」とフェデラーの元コーチ・アナコン

2015/04/25 3

April 25, 2015: ナダルの復活がなかなかスムーズに行かず、バルセロナで3回戦で敗退してしまいました。しかもクレーでの早退。リオに続いてフォニーニに2連敗してしまった彼に対して、「もうナダルはクレーキングではなくなった」などと、手厳しい声が聞かれる中、サンプラスとフェデラーの元コーチのアナコンが、テニスチャンネルの解説で「これは一時的なもの」と楽観的な感想を述べました。(^_^) [private] ナダルはモンテカルロではジョコヴィッチに準決勝で敗れたものの、復活が順調にすすんでいる印象を受けましたので、「完成度の高いプレーをみせてくれたナダルですので、もう一息。あとは自信のみ。」と楽観的な記事『ローランギャロスへの道:ジョコヴィッチ vs ナダル』を書いたところだったのですが・・・ しかしバルセロナのフォニーニとの試合で、エラーを頻発するナダルを観ていると、そう簡単には「自信」は生まれてこないことが分かります。 ポール・アナコンは、2年間タイトル無しのスランプに喘ぐサンプラスに全米オープンのタイトルを、また低迷するフェデラーに、2010年と2011年の2年連続ツアーファイナルズ優勝、ランキングNo.1、そしてウィンブルドンのタイトルをもたらした、言ってみればGSチャンピオンの救世主のようなレジェンドのコーチです。 アナコンはテニスチャンネルで解説を担当していますが、ナダルの敗退について以下のようなコメントしていました。 フェデラーやサンプラスが自信が欠如して勝てない時期に、私は「君はチャンピオンなんだ。不敵のチャンピオンの気持ちを思い出してほしい。」と言い続けてきました。フェデラーが見事に復活したのも、彼の底力を信じていたため驚きませんでした。 ナダルの実力が低下したとは思いません。絶えず向上しようとしているナダルのことだから、間もなく復活してくると確信しています。ただナダルは新しいラケットをシーズンの半ばから使い始めていますが、今はその時期ではないと思います。 そう言えばフェデラーが2014年に新しいラケットを何度か試験的に使っていましたが、どうもまだ感触がつかめず、元の90の小さなラケット面に戻してシンシナティで優勝しました。以下はその時のフェデラーのコメントです。 黒のプロトタイプのラケットで1ヶ月間プレーしてきたが、今の段階ではあらゆることをシンプルにするために、自分が最もよく知っているラケットでプレーしてみようと思ったため。新しいラケットに関しては、全米オープンの後からテストを続けようと思っている。 スランプの時は、ことを複雑化するのは禁物。フェデラーが言うように、あらゆることをシンプルにしなければなりません。今のナダルはいろんなことを一度にやり過ぎようとして、頭が混乱しているように思います。「ラリーを少なくしてアグレッシヴに攻める。」「FHをパワフルに打つ」これはよいのですが、ラケットに慣れない状態では、自信をもって正確なショットで攻めていくことはできません。フォニーニ戦では、ナダルらしくなくエラーが30もありました。ビッグポイントでのエラーが多かったのも、ラケットに対する自信のなさが大きく原因していると思います。 昨年の全米オープン以降から、新しいラケットで戦ってきたフェデラーは、上海とバーゼルで優勝し、今年はドバイとブリスベンで優勝しました。まだグランドスラムのタイトルはとれていませんが、堂々2位を走りつづけています。 以下は今年のドバイでジョコヴィッチを破り優勝した時のフェデラーのコメントです。 アグレッシヴさを失わないで、いかにコンシスタンシーを保ち続けるかがキーでした。時にはアグレッシヴさを増して、どれだけ効果があるかを試すことがありますが、(エラーを重ねてしまったりして)効果がなければ、アグレッシヴさを調節しなければなりません。 勝敗が接近した試合でしたが、攻守のバランスがとれたと思います。Right balanceこれなんです。そうするうちにサーヴがよく入るようになったのです。このトーナメントでは今まで思ったようなサーヴを打つことができなかったのですが、今日の試合ではよいサーヴを入れることができました。 接戦でキーポイントで勝負が決まってしまう場合は、エクストラの自信と自己を信じるエクストラのメンタルが必要となります。今日の試合でそれを得ることができたと思っています。今日の勝利はビッグステップとなりました。フィジカル的にも問題がなく、大きな自信を与えてくれました。 Right balanceとエクストラの自信とメンタル・・・難しいですね。今ナダルが必要なのは、パワーアップではなくて、深くてコンシスタンシーのあるショット。全仏まで後わずか1ヶ月。焦る気持ちは分かりますが、フェデラーのように、元のラケットに戻ってシンプル化してみてはどうでしょう。今までそれで全仏のタイトルを取りつづけてきているのですから。 (追記) 錦織は会心のプレーをしていますね。いよいよ決勝進出です。対戦相手がてっきりフェレールだと思っていたら、アンドゥハルとなりました。彼は錦織に似たプレーで相手に時間を与えず、アグレッシヴにオールコートに攻める選手。クレーにしてはテンポの速い面白い決勝になりそうです。

ローランギャロスへの道:ジョコヴィッチ vs ナダル

2015/04/21 4

April 18, 2015 Monte Carlo: 昨年の優勝者のヴァヴリンカが初戦でディミトロフに完敗してブーイングを受け、フェデラーが新コーチのもとで意欲満々なモンフィスに敗退し、昨年の輝かしいスイスの決勝がまるで遠い昔のごとく想える寂しいモンテカルロとなってしまいましたが、その分地元のジョコヴィッチが大活躍。強敵ナダルを破っただけでなく、進化のめざましいベルディヒを破って優勝。大激戦を繰り広げ盛り上がりをみせました。さてジョコヴィッチとナダルのローランギャロスへの道は? [private] モンテカルロは最初のクレーのマスターズであるために、全仏オープンにむけてのウォーミングアップ大会とみなされ、たとえこの大会でふるわなかったとしても、選手たちは次に控えるマドリッドとローマのマスターズで徐々に調子を上げ、ピークを5月24日のローランギャロスにもってくるように調整していきます。モンテカルロのメリットは自己のクレーテニスをチェックできること。弱点は何か? 向上する点は?  ジョコヴィッチ(優勝) ハードコートで全豪、インディアンウェルズ、マイアミのタイトルを独占したにもかかわらず、初のクレーのモンテカルロにおいても、落としたのは1セットのみの安定した強さで、不敗のジョコヴィッチはNo.1の貫禄をみせてくれました。 最も感心するのは、調子がそれほどよくなくても、最後には勝ってしまう最近のジョコヴィッチです。2位のフェデラーとの差が錦織のポイント数(5000ポイント以上)というのも驚きです。毎回100%以上を出し切ってプレーをしていると、いずれは燃え尽きてしまうものですが、赤ちゃんも生まれ、「今年は人生で最も幸せな年」と語るジョコヴィッチは、コートの内外両面で充実していて余裕がみられます。ここしばらくNo.1を走り続けていくのは間違いないと思います。 しかしジョコヴィッチはモンテカルロで勝っても、全仏オープンでナダルを破ることができるのか? 昨年ジョコヴィッチはローマの決勝でナダルを破りましたが、全仏では4セットでナダルに敗れています。「グランドスラムのナダルは全く違った選手」とジョコヴィッチが語るように、長期戦の5セットで勝てるかどうかが、ジョコヴィッチの最大の課題であるのは昨年と変わらないと思います。 モンテカルロ準決勝:ジョコヴィッチ def ナダル:6-3 6-3 スコアからみるとジョコヴィッチの快勝のようにみえますが、第1セットの前半はアグレッシヴに攻めるナダルに圧されていました。延々とラリーが続くクレーテニスの観戦は苦手なのですが、思わず身を乗り出して観戦したのが第7ゲーム(3−3:ジョコヴィッチのサーヴ)。ドロップショット5回、ロブあり、アングルヴォレーありで、コートを駆け巡る二人のスーパーショットでクレーの醍醐味を満喫させてくれました。このゲームだけでモンテカルロのハイライトが終ってしまったような気分でした。 第2セットは第1セットとスコアは同じですが、ジョコヴィッチが終始主導権を握ったゲーム展開となりました。第1セット同様に第7ゲーム(3−3:ナダルのサーヴ)が山場でしたが、ナダルはデュースを5度繰り返し、ついに3度目のBPをセーヴできませんでした。エラーでブレークを許してしまったナダルは、焦りと苛立からか、ショットがどんどん短くなっていき、後半はまったくジョコヴィッチのペースとなってしまいました。意外ともろく崩れ去った・・・という印象はありますが、ジョコヴィッチの壁が厚すぎた結果だったようにおもいます。 後半でギアを上げていくことができるジョコヴィッチに比べて、ギアを下げてしまったのがナダル。 第1セットのサーヴ率はジョコヴィッチが71%、ナダルが80%。 第2セットはジョコヴィッチが84%、ナダルが57%。 二人のサーヴ率が試合を象徴していました。 モンテカルロ決勝:ジョコヴィッチ def ベルディヒ:7-5, 4-6, 6-3 ナダル戦でクライマックスを迎えてしまったジョコヴィッチは、決勝ではときどき集中力が欠けてしまうことがあり、ムラのあるプレーをしていましたが、それでも最後はコントロールで優勝。最終セットで、エラーのない高度なプレーができるのがジョコヴィッチ。いくらウィナーを打ってもカウンターされてしまうベルディヒは、プレッシャーが高まり、確率の低いリスキーなショットで自滅してしまいました。揺るぎないコントロールは、ダイエットにも見られる厳しい自己規制から生まれてくる産物だと思います。 さて、「全仏オープンでジョコヴィッチはナダルを破れるのか?」の問いに戻りますと、Yes and No. ジョコヴィッチは体力的に途中でエネルギーが途切れてしまうことがあり、この時が危険信号。アグレッシヴに第1セットを取ることで気持ちに余裕を与え、たとえ第2セットでエネルギーが落ちても、第3セットで回復すれば互角の勝負とみます。プレーに穴のないジョコヴィッチの敵は、エネルギーの欠如と「負けてしまう」という先入観だと思うのですが。  ナダル(準決勝) カムバックのペースが思ったより遅いのは、「ずーっと痛みとともにプレーしてきたラファなので、痛みがない状態にまだ慣れていない。」このコーチのコメントには笑ってしまいましたが、これはかなり贅沢な悩みです。ジョコヴィッチに負けてしまったものの、「よいプレーができた」とナダルは満足していました。 […]

ナダルの自己分析「まだリラックスできない」

2015/04/01 4

April 1, 2015: やっと文明のサンフランシスコに戻ってきました。インターネットは私たちの生活には欠かせない”水や空気”のような存在になってしまったことを痛感。大自然のヨセミテで、全くインターネットに繋がらない酸欠の数日間で、マイアミのトーナメントの様子がつかめなかったのですが、ナダルの早退に驚きました。私のコンピューターが壊れてしまいましたので、息子のを借りて書いていますが、あと3時間でニューヨーク行きの機中の人となります。どうかハッピーなパイロットたちでありますように…(汗) [private] リラックスという魔物 さて昨夜徹夜でナダルや錦織の試合を録画で観ましたが、錦織にとっては”ホーム”にも当たるマイアミですので、とてもリラックスしてのびのびとプレーしていました。ナダルは敗退後のインターネットで敗因について、「リラックス」という言葉を頻繁に使っていましたが、究極的には「いかにリラックスしてプレーできるか」にかかっていると、錦織などのプレーをみて痛感しました。 マイアミ3回戦:ベルダスコ def ナダル:6-4 2-6 6-3 ベルダスコに敗退した直後の記者会見でナダルは次のように語っています。 私の問題はそれほど難しいものではありません。しかし問題は解決しなければならないのです。 問題はテニス自体にあるのではなく、いかにコートでリラックスできるかにあります。この一ヶ月半で私のテニスは向上しました。しかし硬くなりすぎる時が多すぎて、しかも重要なポイントで硬くなってしまうのです。 今までのキャリアにおいては、試合中は90%、95%の感情をコントロールすることができました。しかし現在はそれが難しく(コントロールできなくなってきている状況を)フィックスしていかなければなりません。それがたとえ一週間、6ヶ月、一年かかろうとも解決するつもりです。これは私の問題であって私自身が解決しなければならないのです。 試合ごとに確実に調子を上げてきているナダルでしたので、ベルダスコにマイアミの3回戦でわずかの差で敗れてしまったことは残念でした。「ビッグポイントでリラックスできなかった」とナダルは語っていましたが、リラックスできなかった原因は、自信の欠如が大きな原因だと思いますが、それ以外にベルダスコがナダルの弱点(ベースラインから下がりすぎてしまっている)をつき、アグレッシヴな攻撃作戦を展開したことが主な原因だったと思います。 ナダルはインディアンウェルズのマスターズでは6-4 6-7(10) 5-7で、初めてラオニッチに敗退を喫してしまいました。回復のペースは遅々としていますが、確実に本来のナダルに近づいてきているのは確かで、ラオニッチとの準々決勝では、その差はほんの1〜2ポイント。ベルダスコとの試合でも、差はわずかに1〜2ポイントの惜敗でした。 ベルダスコ戦で、第1セットをBPでダブルフォルトしてしまったり、またBPでシャンクしてしまったり•••自己のエラーでブレークされてしまうプレーは、ナダルが指摘するように「重要なポイントで硬くなってしまう」からだと思いますが、これは「メンタル(自信)」の一言では片付けられない問題だという印象を受けました。 BPで集中力を増し、サーヴィスエースやウィナーを打って窮地を救うことができるのがチャンピオン。試合に勝ち進んでいくには、心身ともに常にリラックスした状態でなければならないのは言うまでもありませんが、しかし対戦相手がアグレッシヴに弱点を攻撃してきた場合は、リラックスするだけでは勝つことはできません。 ベルダスコの今までの課題はコンシスタンシーに欠け、エラーが多すぎる点にありました。Margin of errors(誤差)の少ないリスクが大きなショットが多く、相手にフリーポイントを与えてしまうプレーでトップ30のテニスでした。 ナダルのベルダスコとの対戦成績は13勝1敗。いくらナダルが本調子でないとはいえ、ベルダスコはベストのプレーをしなければナダルに勝つことはできません。エラーを恐れずアグレッシヴに攻撃しなければナダルに勝つことができない。最近のベルダスコは技術の向上だけではなく、精神的にもコントロールすることができ、コートセンスに磨きがかかってきました。 コートセンスとは、コートをフルに使ったショットの組み立てから生まれ、ネットラッシュやドロップショットのヴァラエティに富んだプレースタイルが必要なのですが、失うもののないベルダスコは、恐るべきパワーと正確さでナダルをアタックしつづけました。 オオ!まずい!あと数分で空港に行かなければなりません。 結論から言ってしまうと、ナダルはリラックスできる状況をクリエートしていかなかればならないのが今後の課題だと思います。つまり、ベースラインから下がってしまったディフェンシヴなプレーでは勝てない••• ベルダスコが素晴らしかったのは、クラシックな”One two punch”のテニスでした。FHのショートクロスをサーヴィスラインとサイドラインの交差するあたりに打ち、ナダルをワイドにコートの外に追い出し、ガラ空きになったコートにウィナーを打つ。この作戦は大当たりでした。 今までのナダルでしたら、ワイドに振られるとブーメランのごとくサイドスピンをかけてコーナーに入れるダウンザラインを打つのですが、このショットがまだ打てないのは、自信の欠如からくる精神的なものなのかもしれません。 ラオニッチのリラックステクニック タオルをすっぽりと頭から被って集中力を取り戻す選手。目をつぶって瞑想する選手。いろんなリラックスのテクニックがあると思いますが、興味ふかいのはラオニッチのピアノの鍵盤テクニックです。目をつぶり、両腕を交差させて、人差指で太腿を鍵盤を打つような感じでトントン。残念ながらダブルスしかプレーしない私には不向きなテクニックですが、機会があれば試してみてください。 […]

トニ・ナダル「全仏オープンの優勝がだんだん難しくなってきている」

2015/03/11 9

March 11, 2015: 最近のナダルを観ていますと、今まで見られなかったエラーが増え、途中でフォーカスが切れてしまう「ナダルらしくないプレー」が気になります。「ラファは今までのラファとは違ってきている」とトニ・ナダルはスペインのEl Confidentialのインタビューで答えていました。興味深い分析をしていましたので要約してご紹介します。 [private] この一年はナダルにとって怪我、故障、虫垂炎などが続き、試練の一年となってしまいました。故障が治ったかと思えば、また故障・・・トーナメントに出場したかと思えば、また欠場・・・これではとてもトーナメントのために必要な心身のリズムが生まれてはきません。 最近のナダルは今まで敗れたことのない選手に初めて負けてしまうパターンが増えてきています。この一年だけでも以下のようにこれだけ多く敗退してしまっているのですね。肉体だけが原因とはとても思えない負け方です。トニが心配するのも無理はありません。 2014年 ドルゴポロフ(31位):インディアンウェルズ3回戦(ハード)で5勝1敗 アルマグロ(20位):バルセロナ準々決勝(クレー)で10勝1敗 ブラウン(85位):ハレ初戦(芝)で0勝1敗 キリオス(144位):ウィンブルドン(芝)で4回戦で0勝1敗 クリザン(56位):北京準々決勝(ハード)で2勝1敗 チョリッチ(124位):バーゼル(ハード)で0勝1敗 2015年 ベーラー(127位):ドーハ初戦(ハード)で2勝1敗 フォニーニ(28位):リオ準決勝(クレー)で4勝1敗 それにしても初対戦でナダルに勝ってしまったのが、ダスティン・ブラウン、キリオス、チョリッチの3人。ウ〜ン。というわけで、トニのインタビューを理解するには、このようなナダルの状況をまず把握しておく必要がありますね。 トニ・ナダルのインタビューより 欠けているコンシスタンシー ラファの問題はメンタルの問題だと思います。メンタル的にベストな状態でなければ、肉体や動きなどのいろんな部分に影響がでてきます。ではどうしてメンタルの問題が出てきているのか? それはラファはコンシスタンシーに欠けているからです。彼のキャリアはすべてコンシスタンシーで築かれたものです。それが今は崩れてきているのです。その代価を払っているのが今なのです。 ブエノスアイレスでは優勝しましたが、それはインディアンウェルズやマイアミへの自信にはつながりません。まだまだコンシスタンシーに欠けるからです。 疑心と恐怖 ドーハではベーラーに6-1と第1セットを快勝していながら、途中で試合から気持ちが去ってしまって負けてしまいました。オーストラリアでも4回戦まではよいプレーをしていましたが、ベルディヒに惨敗してしまいました。リオでも同じことが起こりました。フォニーニに6-1 で快勝したあと、よいプレーをやめてしまったのです。最近はこのようなことが頻発しています。それがラファの疑心と恐怖を生んでいるのです。 元のラファに戻るプロセス スポーツは安定したものではありません。サッカーのメッシがよい例です。一時はダウンしましたが、今は以前のメッシに戻ってベストのプレーをしています。状況が絶えず変化し、進化していくのがスポーツなのです。 全仏オープン優勝が毎年難しくなってきている 以前は危険な選手は2〜3人くらいしかいませんでしたが、今はラファを破れる選手は少なくとも10人はいます。昨年は本当に危なかった。モンテカルロでフェレールに負け、バルセロナでアルマグロに負け、マドリッドでは錦織のリタイアで勝ったものの、よいプレーとはいえませんでした。これほど負けが続いたことはなかったのですが、全仏ではようやく勝つことができました。 インディアンウェルズでラファの回復と進化をみることができると思います。もしラファが元のレベルに戻れたとしたら、5月の全仏オープンで結果がでるでしょう。 (End) 初日の練習をセンターコートでヴァヴリンカと行ったナダル。なかなか調子はよさそうです。 インディアンウェルズはハードコートですが、かなりスローですのでナダルにとってはプレーしやすいサーフェスです。準決勝はフェデラーですね。疑心や恐怖を吹き飛ばして、自信に溢れるラファの活躍を期待しています。

ナダルが徐々に調子をあげブエノスアイレス優勝

2015/03/02 3

March 2, 2015: リオのクレーでは、「一体ラファはどうしてしまったのか?」と首をかしげるパーフォーマンスで、『ナダルがフォニーニにリオで敗退:アナコンが語る「コーチを変えるのもよいかも」』という記事を書いてしまいましたが、ブエノスアイレスでは徐々にエラーも減り、フットワークも軽くなり、なかなかよいプレーをしていました。ナダルの調子がでてきたようで久しぶりの優勝です。 [private] ナダル def モナコ:6-4 6-1(ブエノスアイレス決勝) ブエノスアイレスで低いランキング選手たちとの対戦で、自信をつけていくという戦略は当たりました。1セット目で苦戦しても、2セット目は対戦相手が疲労とプレッシャーで完敗してしまういつものパターンで、ナダルの6-0(初戦アルゲロ)、6-1(準々決勝デルボニス)、6-2(準決勝ベルロック)、6-1(決勝モナコ)の快勝。確実に以前のナダルに戻りつつあります。 ピコ(モナコ)を気遣うラファ 決勝相手のモナコはベストフレンドでブエノスアイレスではダブルスを組んだ仲。しかもモナコのホームグラウンドでナダルはかなり彼に気を使っていました。雨が降り出して、とてもプレーできる状態ではなかったのですが、ナダルは審判に「ピコが続行するといえば僕は構わない。」と気配りをみせるなど、なかなか好感がもてました。 結局乾いたクレーを上乗せすることで了解。今まで試合の途中で大量のクレーを新しく加えてサーフェスを作りなおすのは見たことがありませんでしたので、CMの入らないストリーミングでじっくりと見れたのは、TVでは味わえないテクノロジーのおかげでした。以下の手順は約40分間でした。 まずカートでクレーを運ぶ。 クレーをコートに積み分ける。 シャベルでクレーを振り撒く。 箒 (drag broom)で平にならす。 メタルのメッシュのマット(drag mat)でサーフェス均等に。 私は夏は近くのアウトドアのクレーコートでテニスをやりますが、クレーのマナーのひとつにこの作業があります。このドラッグマットで靴やボールの跡を消し、最後はラインブルーム(line broom)でラインをきれいにします。   懐かしのアルゼンチンの名選手たち 62歳の若々しいビラス サーフェスをフィックスしている間、カメラはアルゼンチンの名選手たちを紹介。4度のGSチャンピオン、アルゼンチンのレジェンドのギエルモ・ビラス Guillermo Vilasが観客に手を振って挨拶。プレーボーイとして一世を風靡したビラスでしたが、52歳で22歳のタイ女性と結婚して落ち着きました。 最もロマンティックな選手として知られた頃、素敵でした。 ナルバンディアンが応援に GSタイトルがとれる才能と実力に恵まれながらついにとれなかった選手の一人がダビド・ナルバンディアン。2013年10月に引退してしまいましたが、フェデラーが最も苦手とした選手の一人で同じ33歳。彼のクリーンなショットメイキングは惚れ惚れするほどピュアでした。となりに座っているのは元GSチャンピオンのガウディオ。 2002年ウィンブルドンで、32位のナルバンディアンが決勝進出。20歳のセンセーションは忘れられない思い出です。マッケンローが放送ボックスに彼を呼んでインタビューしていましたが、英語が達者なのに驚きました。かわいいですね。 全仏オープンのチャンピオンのガウディオがトロフィー授賞式に 一度だけのGSチャンピオンで終ってしまった選手をOne-Slam […]

ナダルがフォニーニにリオで敗退:アナコンが語る「コーチを変えるのもよいかも」

2015/02/23 4

Feb. 22, 2015 Rio: トーナメントの前半は調子が悪くても、徐々にリズムを取り戻して強くなっていくナダルですが、今年のリオは準決勝になってもエラーが多く、ショットメイキングも不安定で、クレーの王者らしくない自信のないパーフォーマンスが続き、何とか準々決勝までクリアしたものの、ついにフォニーニに敗退してしまいました。 [private] 今年の1月の全豪オープンの準々決勝で、ベルディヒに2-6, 0-6, 6-7(5)のストレートでかなり一方的に負けてしまったナダルですが、『ナダルをストレートで破ったベルディヒの陰の功労者』で私は以下のように書きました。 >ナダルはクレーシーズンが始ると水を得たさかなのように生き返り、見事な復活をみせてくれると思いますので、心配はしていません。ただ気になるのは、サーヴィスリターンで下がりすぎてしまって、コートが空いてしまうこと。ベースラインから6mまで下がってしまって、フェンスに当たりそうな時もありました。あれは何とかしてほしいのですが・・・ リオオープン準決勝:フォニーニ def ナダル:1-6 6-2 7-5 ナダルのデフォルトのプレー 私の赤字の予想は残念ながら外れてしまいましたが、ナダルのベースラインから下がりすぎの懸念は当たっていました。選手にはデフォルトのプレースタイルがあると、フェデラーとサンプラスの元コーチのアナコンが語っていましたが、自信がないときやリードされてしまったときに、最も居心地のよいプレースタイルに無意識のうちになってしまうのがデフォルトのプレーだそうで、ナダルはリオオープンではデフォルトから抜け出れないで苦戦していました。 私はこれからのテニスは「ベースラインから攻め、最後はネットできめなければ勝てない」と確信しているのですが、案の定、ナダルの有効なポイントは、ベースラインからのウィナーではなく、ネットラッシュしてヴォレーやスマッシュでとったポイントでした。特にストロークが不安定な場合は、ラリーを続けているとエラーがでてしまい、ナダルも例外ではありませんでした。 第1セットはナダルが6-1で勝っていますが、圧倒的に強かったというより、フォニーニが昨日の3時間余の激戦で疲れていたせいか、普通に打ってもエラーとなってしまう最悪のスタートで、16もエラーをおかし(ナダルは4)、フォニーニの自滅のセットでした。 第2セットに入ると、どうしたことかナダルのサーヴが急に乱れ出し、第2ゲームでは2度のダブルフォルトで自滅のブレーク。しかしフォニーニもまだまだ本調子とは言えず、ナダルがすぐにブレークバックして、さすがチャンピオンと思いきや、またナダルの大きなFHのエラーで自滅のダブルブレーク。「一体どうなってるの?」エラーとウィナーを繰り返すナダル。観る方も辛いものがありました。 このブレークでフォニーニはエネルギーと自信が生まれてきました。フットワークが軽くなり、見事なBHのウィナーが決まります。第6ゲーム(2Nー3F)ナダルのサーヴィスゲームで、フォニーニが40−40にまで追い上げてきたときです。ナダルが2度目のタイムウォーニングを受けてしまい、1stサーヴを失い、2ndサーヴからとなってしまいました。ナダルはかなり頭にきたようで、2度のエラーでまたもや自滅のブレーク。 ここで完全にナダルはプッツンとなってしまったようで、イージーエラーの連発。なかばやけくそ的な打ち方をして、第7ゲーム(2Nー4F)と第8ゲーム(2Nー5F)の2ゲームで1ポイントもとれず、最後はタイムウォーニングを与えた審判のカルロス・ベルナルデスに食ってかかる有様。最後のポイントまで魂を込めてプレーするナダルは一体どこへ? No Más! No Más(No more!) を何度も繰り返し、「いつもそうなんだ! もう2度と審判にはなってもらわない!」と怒鳴るナダル。調子が悪い上に、ウォーニングを2度も受けてしまっては怒り心頭だったんでしょうが・・・でもやはりルールはルールです。 クランピング 第3セットに入ると、やっとナダルの気持ちがおさまってきたのか、集中度が高まってきました。ネットへラッシュするアグレッシヴなプレーも出て、試合がやっと準決勝にふさわしい内容になってきました。 それにしても感情的になり試合を放り投げてしまう傾向のあるフォニーニが、冷静にどんどんギアを上げ、驚異的なBHを打ってきました。お互いブレークされることなく、第11ゲーム(5−5)へ。突然ナダルがかがみこんでしまいました。内股の筋肉がひきつったようで、痛そうに押さえています。そういえば前夜の試合が終ったのは午前3時すぎ。いくらタフなナダルでも、「疲れが出てきてしまい、こんなことは初めて・・・」と語っていましたが、第12ゲームでも太腿が痛そうで、どうやらクランプになってしまったようです。体調もまだ完全ではないようで心配です。 それでもナダルは必死に戦いましたが、3度目のマッチポイントでフォニーニの見事なアングルヴォレーで勝利が決まってしまいました。 錦織が示した打倒ナダルのレシピ コーチのトニ・ナダルが「ラファは錦織に完敗だった」とマドリッド決勝の錦織のプレーを絶賛したことを思い出します。リタイアで敗退してしまった錦織でしたが、あの時の錦織の完璧なプレーは今でも語りぐさになるほどで、ナダルの弱点をみごとについたパーフォーマンスでした。 ベースラインから下がりすぎてしまったディフォルト状態のナダルに、フォニーニはベースラインぎりぎりからオンザライズで攻めていました。ディープショットでナダルを左右に振り、ショートボールになったところをウィナーでたたく。最近このようなプレーをする選手が増えてきていますので、ナダルにとっては全仏オープンはかなり難しいGSでなってきています。しかも全仏タイトルを宿願としているジョコヴィッチが待っています。 […]

ナダルをストレートで破ったベルディヒの陰の功労者

2015/01/27 7

Jan. 27, 2015 Australian Open QF: ナダルに17連敗をしていたベルディヒが圧倒的な強さでナダルを破り、テニス史上初の18連敗という最悪の汚名から逃れることができました。ナダルの調子がよくなかったにせよ、今まで実力がありながら発揮できない選手のトップリストにあったベルディヒが、弱点だったメンタルと単純だったプレースタイルから脱皮。生まれ変わったベルディヒの陰の功労者は? [private] ニューヨークは豪雪警報が出て、交通機関がすべてストップしてしまいました。外出禁止となり、緊急の用でないかぎり、車を運転すると3万円の罰金。今日と明日の連日でテニスの試合に出る予定でしたが、両日ともキャンセルとなってしまいました。朝早く起きる必要もなくなりましたので、横なぶりの雪を眺めながら、全豪オープンを徹夜でじっくり観戦です。 ベルディヒ def ナダル:6-2 6-0 7-6(5) そういえばもう一人17連敗をした選手がおりました。ジミー・コナーズです。彼はレンドルに17回も連敗したまま引退してしまいました。これだけ多くの試合に負けてしまうと、今までの苦い想いが忍び込んできて、2セットアップから逆転劇となって敗れてしまっても不思議でありません。今までのベルディヒでしたら、その可能性は十分にありました。 ベルディヒはサーヴとフットワークがとてもよくなりました。そして今までは予期されやすかったショットを打っていましたが、プレースタイルに変化が出てきました。 ベルディヒは美しいフォームで、最もクリーンでパワフルなショットを打てる選手で、ここ数年間コンスタントにトップ10を維持してきました。GSタイトルが取れる実力がありながら、気がついてみるとすでに29歳。このままではタイトルは取れない。初心に戻ってやり直したい・・・ そこでマリーのコーチを辞めてしまったレンドルに同胞(同じチェコ人)のよしみでコーチを依頼しましたが、完璧主義者のレンドルは、フルタイムのコーチは不可能ということで断られてしまったのです。 しかしレンドルはベルディヒに何が必要なのかを理解していましたので、コーチを探しているのなら、ベストな人材がいると推薦したのが、レンドルとともにマリーのコーチングを担当したダニ・バルベルデュ Dani Vallverdu(写真左)でした。 ダニはマリーがジュニアの時に同じスペインのテニスアカデミーで修行し、スペイン語ができないマリーに何かとやさしく気を使ってくれた選手で、それ以来マリーとは親友の仲。レンドルがマリーのコーチを引き受ける前は、マリーのコーチを引き受け、マリーの向上に欠かせない存在でした。 レンドルがコーチとなっても、マリーのためにレンドルの片腕となり、ウィンブルドン優勝、オリンピック金メダルという偉業に貢献しました。レンドルからチャンピオン育成を学び取った、まさにベルディヒに必要なコーチがダニだったのです。 マリーがモレズモをコーチに選んだとき、ダニはマリーのチームから独立する時がきたとして、去ったばかりで、タイミングもよかったと思います。ベルディヒは1月にモデルのガールフレンドと婚約を発表。新しいトレーナーを迎え、公私ともにゼロから再出発する態勢が整いました。 ベルディヒのテニスに効果がすぐ現れてきたのです。I love his practice.とベルディヒがべた褒めするプラクティスによってフットワークが俊敏になり、1stサーヴの率があがり、ヴァラエティに富んだ2ndサーヴが打てるようになりました。 今まで単純だったショットの組み立てに深みが増し、相手が予期しにくいパターンを取り入れることで、相手に絶えずゲスさせるテニスができるようになったのです。 最も大きな変化は「メンタルの弱い」の代表選手からの脱皮です。ナダルが第3セットからギアアップして、ベルディヒをアグレッシヴに攻め始め、勝敗がどちらに転んでも不思議でない拮抗したゲームが続きました。 今までは追い上げられると弱気になってしまい、ディフェンシヴになったり、エラーをおかしたり、足を踏ん張って最後のポイントを勝ち取ることがなかなかできなかったベルディヒでしたが、マッチポイントを3度失っても冷静さを失いませんでした。4度目のマッチポイントで強烈な2ndサーヴを打ち、ナダルはリターンをネットにかけてしまってベルディヒのストレート勝利が決定。 ナダルはクレーシーズンが始ると水を得たさかなのように生き返り、見事な復活をみせてくれると思いますので、心配はしていません。ただ気になるのは、サーヴィスリターンで下がりすぎてしまって、コートが空いてしまうこと。ベースラインから6mまで下がってしまって、フェンスに当たりそうな時もありました。あれは何とかしてほしいのですが・・・ 今マリーとキリオスが戦っている最中ですが、もしマリーが勝てばベルディヒと準決勝となります。ダニはマリーのプレーを知り尽くした元コーチ。どんなプレーをベルディヒがみせてくれるのか楽しみです。

速報:ナダルはバーゼルに出場確約、デルポトロは今年一杯休場

2014/10/15 5

Oct. 15, 2014: 虫垂炎で上海は抗生物質でちらしながら出場して、Fロペスに初戦に敗退してしまったナダルですが、バーゼルに出場することを今日確約しました。しかしロンドンファイナルズは様子をみてから判断するとか。もし悪化するようなことになれば手術となり、ちょっと複雑な気持ちですが、錦織のロンドン行きが俄然現実化してきました。 [private] デルポトロは今年は1月のシドニーで優勝したものの、2月のドバイの初戦でリタイアして、左手首の手術となってしまったのですが、回復は遅く、今年一杯はトーナメントを欠場することを発表しました。 ナダルも手首でしばらく休場していましたが、この二人は今年のついてない選手ワースト2となってしまいました。 それにしてもフェデラーのフィットぶりは驚異ですね。彼のようにフィットするには・・・以下のトレーニングが最適なのだそうです。しかし・・・こんなに沢山、時間のない我々には無理な話だと思いますが、dumbellなどのいくつかは自宅でもできますので、さっそくトライしてみたいとおもいます。しかし・・・長続きのしない私は3日で終る可能性あり。 面白い記事を今日のニューヨークタイムズで見つけました。『What’s Your Fitness Age』というタイトルで、テストにさっそく挑戦してみました。 テストといっても、簡単な質問に答えるだけでよいので、試しにトライしてみませんか? 実際の年齢に比べて、フィットネス年齢がわかり、なかなか面白かったです。私は33歳、夫は34歳。勝ったあ! テストはここをクリックしてください。問いは5問だけです。最後の問いはpulseで1分間の脈拍を計ってください。面白いのは教育レベルの問いが入っていること。たぶん教育が高ければフィットネスに対する認識が高いということでプラスになるんでしょうね。 3ヶ月ぶりにテニスをやりましたが、まったくお話になりませんでした。特にヴォレーのタイミングが遅れてしまい、ぼろ負けしてしまいました。足が動かないのです。でも私は33歳というお墨付きをもらいましたので、意欲が湧いてきました。息子や娘たちといってよい30歳代に負けておれません。明日から強化訓練に入ります。 指の手術でしばらくテニスができませんでしたので、フィットネスのためにレースウォークを始め、サンフランシスコで5kmのレースに参加して、歩いてもかなりいい線でしたので、さっそくニューヨークでラニングのメンバーになってレースに参加したのはよいのですが・・・このクラブは日頃からトレーニングしている本物のランナーたちが会員。しまった! 森の中を走り、取り残されてしまうと迷子になってしまうので、歩いてなんぞおれません。必死に走りました。 おかげで賞はもらったものの、負けん気の強い私は膝をすっかり痛めてしまい、早くもラニングの夢は消え去ってしまいました。ニューヨークマラソンのロードランナーの会員にも登録してしまい、会員費を損をしてしまいました。 ヨーロッパ旅行から帰って久しぶりのテニスで、痛い膝を抱えながらぼろ負けをしてしまいましたが、でもとても楽しかった。やっぱり私はテニスをしている時が一番幸せ。この発見は新鮮でした。

ワールドグループから転落した帝国スペインが意味するもの

2014/09/16 8

Sep. 15, 2014: 今年のデ杯で最もショックだったのは、18年間ワールドグループで5度のチャンピオンに君臨したスペインが、プレーオフでブラジルに敗れ、ついにワールドグループから転落してしまったことでした。ナダルを筆頭にスペインにはトップ100の選手が12選手もいますが、30歳以上の老齢選手が5名も占め、未来を背負う21歳以下の選手はトップ200ではゼロというお寒い現状。一世を風靡したベースラインテニスのスペインテニスが時代遅れになってしまった感があります。 [private] テニスは10年ごとにプレースタイルが変わると言われていますが、今年の全米オープンはチリッチと錦織の決勝となり、2005年の全豪オープン決勝(サフィンvsヒューイット)以来、初めてビッグ4がGS決勝から姿を消し、時代の節目を感じさせるエポックメイキングな出来事となりました。 プレースタイルの変化はラケットやストリングのテクノロジーの向上で、パワー、スピン、コントロールが増し、ますますフィジカルになってきたことがあげられます。そのためにショットメイキングの技術だけでなく、球を追うリカヴァリーの速さとスタミナが必須条件となってきました。 ベースライナー時代 テクノロジーの向上で、ネットの選手に強烈なパッシングショットで抜くことができるようになり、サーヴ&ヴォレーだけでなく、ネットへラッシュすること自体が自殺行為に近くなってきました。そこでナダルに象徴されるベースライナーのスペインテニスが黄金時代を迎えることになるのですが・・・ スペインテニスで最も注目されるのが、building pointと呼ばれるポイントの組み立てです。ナダルやフェレールのプレーはフィジカル面だけが注目されているようですが、ベースラインからラリーによってチャンスをクリエートする戦略が他の選手たちに大きな影響を与えてきたのは言うまでもありません。 アメリカンテニスの衰退は、ポイントを組み立てることをせずに、パワーで攻める一面的なハードコートのプレースタイルで、ラリーがつづくとコンシスタンシーを失ってエラー。ウィナーかエラーかのプレースタイルでは、勝てなくなってきたのは当然です。USTAはスペインテニスを見習えと全国にクレーコートを建設しました。 ナダルが子供の頃から通っているマヨルカのクラブで、数年前に個人レッスンを受けてきましたが、その時に「どんなよいショットを打ってもボールをコートの外に出してしまってはおしまい。何球でも続けられるコンシスタンシーがなければならない。」と何度もお叱りを受けました。まさにこれがスペインのテニスだと納得。 マリーがジュニアの頃にナダルのプレーをみて大きな影響を受け、「僕もスペインでテニスを習いたい」とスペインへ留学しました。ディフェンスではナダルに負けない技術を身につけたのもスペインテニスのおかげです。 しかしサーフェスの均一化によって、クレーが速くなり、ベースラインから多くのスピンをかけても、バウンスが昔のように高くなく、スピンショットのラリーでポイントをとるベースライナーだけでは勝てなくなってきました。 衝撃的な出来事が起きたのは2009年です。ソダリンが全仏オープンで不滅のクレーキングのナダルを破り、全米オープンでデルポトロがフェデラーを破って優勝。この二人に共通するのは、ビッグサーヴ、モンスターFHの2点でした。ソダリンは193cm。デルポトロは198cm。あの年以来、私は何度も『パワーテニスの到来』について書いてきましたが、当時は正直いって錦織はあのジャイアンツたちのパワーには勝てないと思っていたのです。 今年の全米オープンはビッグ4が消えてしまっただけでなく、テニスのプレースタイルのターニングポイントのGSだったと思います。 チリッチと錦織の決勝で、ネクストジェネレーションの到来と話題になりましたが、新ジェネレーションを象徴するのが、彼らのプレースタイルだと思います。 「相手に時間を与えない」「超アグレッシヴ」「パワーテニス」 今日のテニスはスペインテニスのように、じっくりとベースラインからポイントを組み立てていては間に合わなくなってきました。1本目から攻めて行かなければなりません。サーヴィスゲームはサーヴで決める。リターンゲームは相手のサーヴをアタックしてリターンウィナーをとる。ラリーが続けばエラーをおそれずウィナー級のショットを打ち攻め続ける。 あまいカウンターショットが返ってくればコートの中に入って叩く。 コートの外に追い出されてしまっても、ディフェンスのポジションからウィナーを狙う。 ウィナーを打たなくとも、あまいショットが返ってくればネットラッシュしてヴォレーで決める。ナダルが依然として強いのはネットプレーが格段に上達したからですが、それでもベースラインの方が居心地よくなかなか前進しようとはしません。 しかしイズナーのようにいくら爆弾サーヴやミサイルFHを打っても、足がなければ勝つことはできません。パワー(チリッチ)とスピード(錦織)のダイナミックなテニスを代表するこの二人が決勝に残ったのは未来テニスを象徴するGSだったと思います。 なぜスペインで若い世代が育たないのか? (写真:スペインの最後のデ杯優勝となった2011年。黄金時代を築いたナダル、フェレール、ベルダスコ、Fロペス。) スペイン選手の老兵化 トップ100の中にフェレールをはじめ32歳の高齢選手が4名も健在で活躍してくれるのは嬉しいのですが、12名中、若い選手は23歳のカレノブスタ一人で、スペインの選手層のネクストジェネレーションが育っていないことを示しています。 (2位)ナダル:28歳 (5)フェレール:32歳 (15)バウティス タアグト:26歳 (20)Fロペス:32歳 (22)ロブレド:32歳 (28)アルマグロ:29歳 […]

ナダルの全米オープン欠場の可能性:最近増えてきた手首の故障の原因

2014/08/13 4

Aug. 13, 2014: ナダルが12日に右手首の検査を受けましたが、過酷なトーナメントに耐えられるかどうか不安な点があるため、全米オープンの出欠は今週末に決断することになりました。最近手首の故障をおこす選手が増えてきましたが、利き腕だけでなく、利き腕でない手首の故障も増えています。デルポトロは両手首を手術するまで悪化してしまいました。新現象の手首の故障について、その原因を探ってみたいと思います。 [private] ナダルはトロントで練習時に手首を痛めてしまい、トロントとシンシナティのマスターズを欠場してしまいました。完全回復を待ちながら、スプリント(固定させるサポーター)を使って練習をし始めましたが、まだスプリントをつけないで打ったことがなく、週末までに試験的にスプリント無しで打ってみて、全米オープンに耐えられるかどうか決めるのだそうです。 黒いスプリントをつけて練習するナダル スプリントをつけたまま練習するナダル 5月下旬にデルポトロも利き腕でない左手首にスプリントをつけて練習。 デルポトロは7月にはスプリントなしのサポーターだけで練習。しかしバックハンドは左手を使わず片手バックハンド。 リストエクステンション(手首の伸長)でパワーアップ 最近はストロークのパワーとスピンをアップするために、リストエクステンション、つまり手首を90度くらいにまで曲げて、打つ寸前にスナップする打ち方が主流になってきました。その極端な例はナダルのストロークです。まずスローモーションのビデオをご覧ください。 ナダルの手首のエクステンションから生まれるパワーとスピン 打球時点で強力なインパクトが手首にかかることも故障の原因ですが、主な理由は手首をオーヴァーストレッチすることによって、小指の内側の伸筋腱にミクロの切れが生じるのだそうです。ITF(国際テニス連盟)が下図で説明しています。 故障の度合いにもよりますが、回復には時間がかかり約6週間かそれ以上と言われていますので、ナダルの場合は全米オープンは無理なような気がします。 なぜ利き腕でない手首も故障するのか? 利き腕でない手首の痛みは、両手BHの選手にだけ起こる症状ですが、両手を使っているのになぜ?という疑問がわいてきます。ITFの説明によると、利き腕でない腕でリードしますので、インパクトが大きいのだそうです。これは私の想像ですが、今日の両手BHは手首を直角近くまで曲げてスナップを効かせて打ちますので、伸筋腱を痛めてしまうのではないかと思います。しかも利き腕でないために利き腕ほど筋肉が強くないことも原因だと思います。(女性にこの故障が多いのは、男性ほど筋肉が強くないからだと言われています。イギリスの女子No.1のロブソンも手首の手術をデルポトロと同じ外科医のもとで行いました。) 全米オープンで再登場するはずだったスリーブレスのナダルのシャツ(写真) 初めてナダルのスリーブレスとカプリパンツを全米オープンで観たときは衝撃的でした。あれ以来スリーブレスのファンなのですが、やっぱりナダルはあの野性的なシャツでなくっちゃ!と楽しみにしていたのですが・・・でも健康体が第一。フェデラーのように長くテニス界で活躍してほしいと願っていますので、ここはぐっと我慢をして気長に待つことにします。  

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